ただひたすら、上戸彩を愛でるための映画「昼顔」。
(C)2017 フジテレビジョン 東宝
「エロいとかセクシーという言葉は、褒め言葉なのか?」
女の後輩 上戸彩、好きでしょ?
先輩 どきっ。な、なんで分かるんだ?
女の後輩 顔が可愛くて元気で、実はけっこうグラマーで。もう先輩の好みの要素、全部持っているじゃないですか(笑)。
先輩 まあ確かに、上戸彩はチャーミングだから好きだよ。でも彼女ももう32歳。プライベートでは主婦で母親でもあるし。
女の後輩 「3年B組金八先生」の性同一性障害の子から「あずみ」を経由して、ドラマ「昼顔」に至る。そのプロセスを見ていると、最近特に色っぽくなったなあ、と感じたりします。
先輩 色っぽいというか、エロいよね、最近の彼女。
女の後輩 それ、 セクハラですよ!!
先輩 じゃあ「セクシーになった」と言い換えてもいいけれど、「エロい」というのは誉めているつもりだぞ。しかしいつ頃から「エロい」とか「セクシー」という言葉が、褒め言葉になったんだ?
女の後輩 さあ。言われた相手が不快じゃなければ良いのではないでしょうか?
(C)2017 フジテレビジョン 東宝
「あのドラマの結末は、意外だった」
女の後輩 というわけで、先輩の好きな上戸彩が久々に映画出演した「昼顔」。もちろんテレビ・シリーズも見てますよね。
先輩 うん。上戸彩が人妻を演じる事にも驚いたけど、吉瀬美智子演じる主婦が不倫常習犯で、上戸彩をその道に誘って・・という展開だと思ったら、最終的には吉瀬美智子が普通の主婦に収まり、上戸彩は旦那さんと別れてひとりでやり直すという結末で、これは予想外だった。
女の後輩 やっぱ彩ちゃん好きとしては、そういう役はやって欲しくなかったですか?
先輩 そんなことはない。女優として成長するためには、色々な役にチャレンジしてもらいたいと思うよ。
女の後輩 とかなんとか言って、実はセクシーな彩ちゃんが見たかったんでしょ(笑)?
先輩 まあな(笑)。ただ、あのドラマはあれで終わったと思っていた。旦那さんと別れて、ひとりで出直すという。ところが今度の映画版はあの続きで、別れたはずの生物教師と偶然再会して、焼けぼっくいに火がついてしまうという、実に何というか都合の良いストーリーだなあ、と。
女の後輩 よくあることじゃないですか。「あの物語は、終わってはいなかった!!」って劇場版が作られる。何十年、日本映画を見てるんですか(笑)?
(C)2017 フジテレビジョン 東宝
「上戸彩は、困り顔がセクシー」「倒錯してますよ、それ」。
先輩 その上戸彩の相手役が、斎藤工。あのマツコ・デラックスをして「顔面が性器のようだ」と言わしめた、こちらもエロさ全開の男優さん。
女の後輩 エロいふたり(笑)。やっぱりこのふたりでなくては、あの恋愛は成立しませんね。
先輩 テレビ・シリーズの時から思っていたんだけど、上戸彩って困り顔美人なんだな。彼女が斎藤工の生物教師に惹かれながらも、夫と生活も大切という葛藤が演技に出るんだけど、その様が良い。
女の後輩 S的な視点ですね。それって倒錯してますよ。
先輩 いやいや、困った顔がとても美しい女性っているんだよ。困ったり葛藤している彼女の映像に、自身のモノローグがかぶる。「神様は、許してくれないようです・・」とか。これで上戸彩のファンは、かなり増えたんじゃないか(笑)?
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女の後輩 で、劇場版のほうはどうだったんですか?
先輩 言うまでもないわい。ただひたすら、上戸彩を愛でるための映画になっている。笑う上戸彩、困る上戸彩、泣く上戸彩、そして斎藤工の生物教師と再会し、再び道ならぬ恋に落ちる上戸彩。
女の後輩 おっさん目線全開ですね(笑)。
先輩 というか、ずっと小さい頃から知っている、親戚の女の子がいつの間にか成長して、立派な女性になったのを眩しく見る感じ。おっさん目線というより、伯父さん目線(笑)。
女の後輩 上戸彩を愛でると同時に、斎藤工の顔面性器ぶりを
堪能する映画でもある(笑)。
先輩 ドラマから2年経って映画の撮影に入る際、上戸彩は斎藤工を見て涙をぼろぼろこぼしたと言う。感極まっちゃったんだろうなあ。そこまで役に入り込んだのか。
女の後輩 ヤバいですね。エロいふたりが感情をぶつけあって芝居するなんざあ、その後何があってもおかしくない。
先輩 いやいや、お互いプロの俳優さんなんだから、そのへんの分別はわきまえているだろうよ。
女の後輩 まあとにかく、「昼顔」は困り顔がエロい彩ちゃんと顔面性器の工くんの、禁断の愛を楽しむための映画ってことで良いですか?
先輩 うーん・・・いいのかなあ?
女の後輩 いいんじゃないですか。
先輩 投げやりだね。
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(企画・文:斉藤守彦)
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