既成概念をぶっ壊した『仮面ライダー龍騎』。謎めくヒーロー同士バトルに心酔!【篠宮暁の特撮辞典・第13回】
【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】
正義って何? 既成概念をぶっ壊した作品
仮面ライダーは、何の為に戦ってるのかという質問に世界平和の為でしょ? と答える人、いませんか?
もし、自分が仮面ライダーになれたとして、果たしてその力を世の為、人の為に使えるでしょうか?
正義って何でしょう?
俗にいう正義ってのは、誰かのエゴで擦り込まれたものに過ぎないんじゃないでしょうか?
色んな正義があっていい、それが他人の目には悪に映ったとしても。既成概念をぶっ壊した作品、それが『仮面ライダー龍騎』です。
願いを叶えるため…ライダー同士のバトル勃発!
『仮面ライダー龍騎』には、仮面ライダーが13人登場します。
最後のひとりになると、どんな願いでも叶うというルールのもと、13人が生き残りをかけてライダー同士が戦います。
戦う理由はそれぞれあり、仮面ライダーナイトに変身する秋山蓮(松田悟志)は、意識不明となった恋人を救う為に。
仮面ライダーゾルダに変身する北岡秀一(小田井涼平)は、不治の病を治し、永遠の命を手に入れる為に。
そして、平成ライダー史上、最も強烈なインパクトを残した悪の戦士・仮面ライダー王蛇に変身する浅倉威(萩野崇)は、自分のイライラ解消と破壊衝動を満たす為に戦います。
しかし、仮面ライダー龍騎に変身する主人公・城戸真司(須賀貴匡)は、戦う理由が見つからず、漠然とした正義感で、戦いを止めようします。しかし、それで止まるはずもなく…
仮面ライダーは、ミラーワールドという世界に棲むモンスターと契約して、力を手に入れます。では、このミラーワールドは誰が作り出したのか、モンスターは一体どこからやってきたのか、そもそもライダー同士戦う必要はあるのか、最後のひとりになると願いが叶うというのは本当なのか。
このミステリー要素が、早く次週のストーリーを見たい、と気持ちを駆り立て、「龍騎」中毒になっていきました。
日常生活でも反応してしまう…後をひく中毒症状
放送から10年以上経った今でも、中毒症状がまだ少し残っていまして。
財布からカードを抜く時には、「龍騎」の劇中で流れる効果音が頭の中で鳴ったり、コンビニでラスト一個の弁当を買うと、龍騎が必殺技を出す時に鳴る、 “ファイナルベント”という音声が頭の中で鳴ったりします。
僕なりの「龍騎」の見どころとしては、シリアスなストーリーの流れにどっぷり浸かりつつ、城戸真司が働く「OREジャーナル」というネットニュース会社の上司・大久保大介役の津田寛治さんの演技で緊張をほぐし、連続殺人犯で刑務所を脱走してきた浅倉威を演じる荻野崇さんの危険な色気に惹かれつつ、秋山蓮を演じた松田悟志さんの聞き心地最高のハスキーボイスを、これでもかと耳に入れる。
これオススメです。
「龍騎」を見て次の週のヤリュ気を養いましょう。
ちなみに「龍騎」以降、主題歌が日本コロンビアからエイベックスになり、作品にも変化をもたらしてくれてます。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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