音楽
『特捜戦隊デカレンジャー』ギャバンと夢の共演! 過熱するヒーロー【篠宮暁の特撮辞典・第30回】
『特捜戦隊デカレンジャー』ギャバンと夢の共演! 過熱するヒーロー【篠宮暁の特撮辞典・第30回】
■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典
主題歌、主人公…とにかく熱いスーパー戦隊
『特捜戦隊デカレンジャー』は、とにかく熱い、熱い、熱すぎる!
まずは、サイキックラバーさんが歌う主題歌が熱い。特撮作品の主題歌の中で、よくカラオケで歌われる曲のひとつです。当時、オリコンの上位にランクインするという快挙も成し遂げました。
僕もヘビロテしていたひとりで、サイレンの音を聴くだけで瞳孔が一気に開きます。
主人公・デカレッドこと赤座伴番(あかざ・ばんばん)も熱い。戦隊シリーズ屈指の熱血キャラ。熱過ぎて暴走したりもするのですが、他のメンバーとの相性がバツグンでストーリーの盛り上げに、その熱さが一役買っています。
デカレッドに変身してからも熱くて、“ディーマグナム”といわれるデカレッド専用の2丁の銃を扱ったアクションは、とにかくカッコ良くてしびれます。
SFと刑事ドラマの融合
「デカレンジャー」は、“デカ”とつくだけあって、東映様の得意な刑事ドラマとしても仕上がっています。
刑事ドラマでよく見られるシーンが随所に散りばめられていて、思わずニヤッとしてしまいます。
そして、「デカレンジャー」は宇宙人が普通に地球で暮らすという世界観で、SFと刑事ドラマが融合した斬新な作品となっています。この掛け算が見事にハマり、シリーズ屈指の傑作となりました。
僕の好きな映画の一つに、『メン・イン・ブラック』という作品がありまして、その映画を見た時はかなりの衝撃を受けたのですが、「デカレンジャー」はその衝撃を軽く超えました。1話完結スタイルの運びとなっているので、初心者もきっと見やすいと思います。
でも、ナメてかかると、その1話1話のクオリティにビビること間違いなしなのでご用心を。
さらに熱く! 放送終了後のサプライズ連発
「デカレンジャー」はとにかく話題に尽きません。
戦隊シリーズは日本での放映が終わると、すぐにアメリカで「パワーレンジャー」としてリメイクされるのですが、「デカレンジャー」も放映直後の2005年に『パワーレンジャーS.P.D.』としてアメリカで放映されました。ここまではさほど驚きもしないのですが、2011年に、この『パワーレンジャーS.P.D.』の日本語吹き替えを、「デカレンジャー」のオリジナルキャストがするということで大いに話題となりました。
キャラ設定は「デカレンジャー」と違うものの、声が一緒なので「デカレンジャー」の興奮をまた味わえ、至福の時間を過ごさせていただきました。
これでもう終わりかと思いきや、さらなるサプライズが2015年に起こります。
「デカレンジャー」終了から10年後を描いた作品『デカレンジャー 10 YEAR AFTER』が発表されました。もちろんオリジナルキャストが再度集合。当時の空気が充満する作風に加え、10年間でさらに進歩したCG映像がファンのハートをさらに熱くしてくれました。
さすがにもうないかと思いきや、さらにビックリが続きます。2016年には『スペーススクワッド 宇宙刑事ギャバンvs特捜戦隊デカレンジャー』が制作されます。
勘弁してよ、何年に渡って心を鷲掴みし続けるつもりなのさ。
放映当時から設定が似ているとは言われていましたが、そこは絶対に相まみえないものだと思っていたのに、やっちゃうんだもんなー。
これしか言えません、本当にありがとうございます!!
『スペーススクワッド 宇宙刑事ギャバンvs特捜戦隊デカレンジャー』のレビューはこちらから。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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