音楽

REGULAR

2017年09月19日

日本人の魂を刺激したヒーローの原点『秘密戦隊ゴレンジャー』【篠宮暁の特撮辞典・第23回】

日本人の魂を刺激したヒーローの原点『秘密戦隊ゴレンジャー』【篠宮暁の特撮辞典・第23回】

秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 1



【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典・第23回】

日本の常識を作った、スーパー戦隊シリーズ第1作目


2016年の『動物戦隊ジュウオウジャー』で、スーパー戦隊シリーズはちょうど40作目。

5色に分かれたヒーローで、真ん中はレッド。今や日本の常識となったその原型は、1975年に始まった『秘密戦隊ゴレンジャー』。

記念すべき、スーパー戦隊シリーズ第1作目です。

「ゴレンジャー」の発明は、同じスーツで色違い5人の団体ヒーローというところ。

5人それぞれのキャラクターを明確にし、差別化したところ。リーダーを赤にして、真ん中に配置したところ。

赤が真ん中にいることが当たり前になりすぎていて、もはや疑問にすら思わない人もたくさんいることでしょう。

なぜ、赤が主役なのか。

答えは単純で、当時の子どもに好きな色のアンケートをとったところ、赤と答えた子どもがダントツだったからだそうです。

「5」「色」…強烈な印象を残すポイント


真赤な太陽!無敵ゴレンジャー



5人が並ぶのはテレビ映えもするし、見ていて本当に気持ちがいいです。

5という並びがきれいに感じるのは、日本人のDNAに組み込まれているらしく、元をたどっていくと歌舞伎にいきつくとのこと。名乗るシーンも、歌舞伎の白浪五人男が元になっているそうです。

制作されたきっかけは、「仮面ライダー」が関係しています。

単体ヒーローの仮面ライダーでしたが、ダブルライダーが成立し、複数のライダーが協力して敵を倒すというのが、好評を得たため、団体ヒーローの番組を作ろうとなりました。

「ゴレンジャー」でついた、色のイメージは強烈なものでした。

秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 3



いまだに、「戦隊ヒーローの黄色はカレーが好きなんでしょ」と思っている人の多いこと、多いこと。それほどキレンジャーのインパクトが強かったのだと思います。

秘密戦隊ゴレンジャー Blu-ray BOX 2



そして、クールなブルーのイメージも「ゴレンジャー」からです。アオレンジャーに変身する新命明を演じたのは、『仮面ライダーV3』で主役の風見志郎を務めた宮内洋さん。この宮内洋さんが、V3とはまた違ったかっこよさをゴレンジャーで見せてくれています。

「ゴレンジャー」では、主役ばりに活躍するのですが、宮内さんは当初、「なんで俺が主役じゃないアオレンジャーなんだ?」と、オファーを断ろうとしたそうです。

そこへ石ノ森章太郎先生が「赤は宮本武蔵、青は佐々木小次郎」という例えを出して、宮内さんが納得したというのは有名な話です。

敵は“ギャグ”で倒す!


赤いホームラン王!必殺の背番号1



「ゴレンジャー」の見どころは、必殺技が敵の苦手なものに変化するというギャグ感たっぷりなもの。

例えば耳の形をした敵には耳栓に変化したり、タイヤの敵には空気入れに変化してパンクさせたりなど、毎回何に変化するのかというのが楽しみのひとつです。

真赤な不死鳥!無敵バリドリーン登場



また「ゴレンジャー」には、スーパー戦隊シリーズお馴染みのロボットは登場しないのですが、“バリブルーン”と“バリドリーン”という飛行機型のマシンが登場します。40年前に作られたとは思えない見事なミニチュア特撮にウキウキすること間違いなし。

元祖を知ることで、今やっているスーパー戦隊にも惚れンジャーしてください。

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も公開中!

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

RANKING

SPONSORD

PICK UP!