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2017年09月28日

熱狂と失望の“キングオブ特撮”『ゴジラ』が再び!【篠宮暁の特撮辞典・第26回】

熱狂と失望の“キングオブ特撮”『ゴジラ』が再び!【篠宮暁の特撮辞典・第26回】

シン・ゴジラ



【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典・第26回】

再び盛り上がりを見せる“キングオブ特撮”


元祖をテーマに記事を書かせていただいていたのですが、ラストはやっぱりコレ。「ゴジラ」!

キングオブ特撮、元祖オブ元祖。

『シン・ゴジラ』も公開され、再び盛り上がっていますが、僕個人的な「ゴジラ」の歴史は期待、歓喜、裏切りの繰り返しでした。

ゴジラVSビオランテ



僕の「ゴジラ」デビューは、平成ゴジラvsシリーズの1作目『ゴジラvsビオランテ』でした。正直、当時小学1年生の僕にはストーリーがさっぱりで、生意気にも「やっぱり自分は東映の特撮の方が合うな」などと思った記憶があります。

しかし、スクリーンに現れたゴジラの迫力に衝撃を受け、ビオランテの凄まじく気持ち悪い姿に恐怖を感じ、いまだにトラウマになるほど記憶にこびりつくも、それと同時に虜になっている自分もいました。

この『ゴジラvsビオランテ』のストーリーは、はっきりいってシリーズでナンバーワンと言っていいほど面白いのですが、その面白さに気づくのはしばらく経ってからでした。

丁寧な描写や戦闘の迫力に熱狂するも…


ゴジラvsキングギドラ 東宝DVD名作セレクション



なので僕が、がっつりハマったのは、91年公開の『ゴジラvsキングギドラ』、92年公開の『ゴジラvsモスラ』、93年公開の『ゴジラvsメカゴジラ』です。

特に「キングギドラ」は、23世紀の未来人が現代に現れて、そこから第二次世界大戦の時代にタイムマシンで行き、ゴジラの存在自体をなかったことにしようとするバリバリSFの内容なのですが、僕がいまだにタイムワープものの作品が好きな原点は、この映画のせいかもしれません。

ゴジラvsメカゴジラ [DVD]



「メカゴジラ」では、出撃する際の丁寧な描写が“これぞ特撮”といった感じで熱狂しました。幕張を舞台にした戦闘も、もの凄い迫力でした。

しかし続く『ゴジラvsスペースゴジラ』『ゴジラvsデストロイア』が個人的にどうもハマらず、そこにダメ押しでローランド・エメリッヒ版の『GODZILLA』に幻滅してしまい、ゴジラ熱が消えかかる事態に陥りました。

そんなとき、白黒映像に抵抗があり、勝手に子ども騙しの古くさい映画と決めつけて避けてきていた、第1作目の『ゴジラ』をふと見てみることにしました。

原点回帰でテンションアップ!


ゴジラ



いざ見てみて一言。めちゃめちゃオモロいやん。

古くささなんて一切なく、映像の不鮮明なところがよりゴジラの怖さを引き立たせていて、特撮自体も戦後たった9年しか経っていないのに、「そんな昔に、よくここまで精巧にミニチュアを作ってあるなぁ」と驚きの連続でした。

戦後の生々しい空気も作品の中に流れていて、いくら技術が発達しようとも、この空気感はこの作品でしか味わえないと思います。『シン・ゴジラ』を見る前に見てもよし、見てから見るもよし。とにかく絶対に見た方がいい1本です。

「ゴジラ」ざるものゴジるべからず。

「キングギドラ」と「モスラ」には、ライダーやウルトラマンでおなじみの小林昭二さんが出られていて、ここでも名演されています。

GODZILLA ゴジラ(吹替版)



あとローランド・エメリッヒ版の『GODZILLA』はあまり好きではありませんが、渡辺謙さんが出ている方の『GODZILLA ゴジラ』は日本の「ゴジラ」にも負けず劣らずの作品で、大好きです。

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

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