ゾンビ映画なのにグロくない! ゾンビが苦手なアナタも楽しめる3作を紹介



©2016 Ironworks Productions, LLC.


私はゾンビ映画が大好きです。

でも、ふと「ゾンビって実際には存在しないんだよなぁ」なんて思ったりします。例えば、幽霊体験は世の中に溢れているし、UFOだって映像で撮られたりしてますけど、ゾンビって見た人いないですもんね。

それなのにゾンビの映画がたくさんあるのは、ゾンビには私たちの心を掴んで離さない架空のロマンがあるからだと思います。

先日公開された『スイス・アーミー・マン』も、「ハリー・ポッター」シリーズでおなじみのダニエル・ラドクリフがゾンビ(死体)を演じたことで話題になりました。

ただ、私のようにゾンビ映画が大好きな人がいる一方で、血が出ていたり、グチャッと潰されたりというグロさから、ゾンビ映画が苦手な人もたくさんいます。

苦手なみなさんには是非「ゾンビは架空の生き物。存在しない。だからグロくない」と心に留めていただいた上で、ゾンビが苦手でも見られるゾンビ映画をおすすめしたいと思います。

1:人間に恋をしたゾンビ青年が世界を変える『ウォーム・ボディーズ』


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これは怖い・グロい、ゾンビ映画を見尽くした私がいちばん好きなゾンビ映画です。もやはゾンビ映画ではなく「壮大な人間愛の映画」と呼びたい作品です。

『アバウト・ア・ボーイ』『X-MEN』シリーズのニコラス・ホルトがゾンビ青年Rを演じます。この映画が他のゾンビ映画と大きく違うのは、Rの目線で描かれているところ。Rの心の声がナレーションとなって映画を運びます。

「僕が人を食べてる姿を見られるのは恥ずかしいから、ちょっと目線を外しておいてほしいな」などと、ゾンビらしからぬ発言で観ている人に語りかけます。

そんなRが人間の女の子ジュリーに一目惚れ。

うつろな日々を送っていたRが恋をしてどんどん変わって行く姿は、ゾンビがグロいとかキモいとか考える暇も与えません。応援したくて仕方なくなっちゃいます。

『ウォーム・ボディーズ』という題名のように、観る私たちの心まで温めてくれるロマンス・ゾンビ映画です。

2:ゾンビと一家のハートフルコメディ『ゾンビーノ』


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舞台はアメリカの古き良き50年代。ゾンビとの戦争に勝利し、ゾンビをペットや使用人にできる首輪が開発された世を描いた作品です。

荷物を運ぶのを手伝ったり、ガーデニングをしたり、犬の散歩をするゾンビたち。ご近所では、ゾンビの使用人がいるかいないかで裕福さを競っています。そして主人公のいじめられっ子、ティミー少年の家にも念願のゾンビ(ファイド)がやって来ます。

最初は何をやってもぎこちなくダメダメだったファイドが、だんだんティミーと家族の頼りになる存在となり、単なる使用人ではなく家族の一員となっていくハートフル・ゾンビ映画です。

多少、噛み付かれたり、ゾンビを殺したりというシーンがありますが、『ゾンビーノ』はハートフル系なので、そういったシーンは全部うまいこと隠してくれています。森の茂みだったり、小屋の中だったりでやってくれるので、実際グロいシーンはほぼナシです!

3:爆笑の連続でグロさが吹き飛ぶ『ショーン・オブ・ザ・デッド』


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そろそろゾンビ恐怖症を克服してきたんじゃないかと思うので、少しレベルアップしましょう。

最後は、ゾンビ愛のたくさん詰まった映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』です。

この映画、実は1979年公開の『ゾンビ(ドーン・オブ・ザ・デッド)』という、ゾンビ映画の金字塔のパロディというかオマージュ映画なんです。本家はバリバリのゾンビ映画ですが、『ショーン・オブ・ザ・デッド』は思いっきりコメディ。

コメディ要素がメインなので、約90分の映画でゾンビの登場はやっと20分過ぎたころから。しかもボーと歩いているだけなので全然怖くないです。

ラスト10分まで、ほぼ「あーでもない、こーでもない」と仲間内で騒いでいるだけなんですが、その会話がまたオモシロイ。イギリス発の映画らしく何かあると紅茶を飲んだり、クィーンの音楽に合わせてゾンビ退治をしたり。

80分間はゾンビほぼナシのコントみたいなストーリーですが、ラスト10分が怒涛です。(ゴメンナサイ!)でも80分間ギャグで通して来ているので、ラストのグロさも笑っていただけると思います。

コメディ・ゾンビ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』を笑って鑑賞できれば、あなたももうゾンビ通です。

恋愛、ハートフル、笑いの要素が詰まったゾンビ映画がオススメ!


さてソフトなゾンビ映画を3つご紹介しましたが、ゾンビ映画にも趣味の良いのと悪いのがあると思います。ただグロいのや、とにかくゾンビを殺すだけの映画は、ゾンビ好きの私だって見たくありません。

恋愛、ハートフル、笑いという要素が全面に出ているゾンビ映画は印象に残りますし、やっぱりいいもんです。

これを機にゾンビ映画への苦手意識をとぱらって鑑賞していただければと思います。ゾンビ映画、とにかくたくさんありますから。

(文:岩田リョウコ)

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