怖いだけじゃない!『アナベル 死霊人形の誕生』9つの素敵ポイント


ポイント7:秀逸なストーリーテリング


『死霊館』シリーズの魅力というとホラー要素以外に、ストーリーテリングがとても上手いです。今回の上手さは話のつなげ方です。すべての作品を巧妙に繋いで見事にユニバースを作り上げています。

特に秀逸なのが前作である『アナベル 死霊館の人形』とのつなげ方。前作があるのにさらに以前に時間軸を戻すとどうなるのだろう?という思いがありました。というのも、前作でアナベル人形に呪いをかけるというか、術を施すようなシーンがあり、それゆえ人間を襲うようになったということが判明しています。

そういう理由から、これ以上どう呪いやら悪霊やらを関わらせるんだろうと思っていたら、初期段階からというようにしたか……。

今回の作品は時間軸的に一番最初の時間になるため、すべての始まりになるようなストーリー展開になっています。さらに、今後作られるであろう『死霊館エンフィールド事件』ででてきたシスター幽霊のスピンオフとの関連もチラホラ見えてきたり……。

とにかく色々なところに関連してくるのは間違いないです。また人形になぜ「アナベル」という名前がつけられたか、というのも判明します。



(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC



ポイント8:ホラーだけじゃない、ミステリーにドラマ要素も


娘さんが亡くなってからシスターたちが屋敷に来るまでに12年間経っており、その間に奥さんの様子もかなり変わってしまっています。12年の間になにがあったのか?それを探るミステリー要素。

さらに娘を亡くした夫婦が癒されるためにあることをします。シスターたちは家族を持つために、人形師夫婦の屋敷を訪れます。そして襲い来る恐怖体験の中で、シスターたちは絆を強めていき、より家族らしくなっていきます。

人形師夫婦もどれだけ娘のことを愛していたか、そんな感動的な描写もあります。ただ怖いだけではなく、こういうヒューマンドラマがしっかり描かれているところが面白いところで、『死霊館』シリーズ全般の魅力です。

ホラー映画が苦手でも、このシリーズは好きという人もいます。それは恐怖の演出が上手く、ホラー以外の要素も面白いからではないでしょうか。



(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC



ポイント9:今後の展開


さらに、今後のユニバースにも繋がっていきそうで、アナベル人形の話もまだまだ作られそうです。できるかどうかは不明ですが、某殺人人形との共演の企画もあったりするとか。

ホラーファンにはたまらない企画、実現しない可能性もありますが、実現するとどんな話になるか、期待半分、不安半分です。

まとめ


アナベル人形の生誕の話ですが、『アナベル 死霊館の人形』にもきちんと繋がっています。もちろんツッコミどころは細かく見ていけばあるといえばあるのですが、めちゃくちゃ無理のある繋げ方ではありません。

むしろ上手く繋がっていると思います。なるほど、こういう風に続いていくんだ~って。確かにできたものの、話がぷっつりと切れていては関連がなくなって、同型で別の人形ってことになってしまいますからね。

最近ホラー映画自体の上映が少なくなってきました。ホラーファンは悲しい思いをしていることが多いので、『死霊館』シリーズが日本のスクリーンで見られるのはとても嬉しいことです。

怖いのは苦手という人も、ストーリーが面白いし、ミステリー要素、家族愛などなど、いろいろ他の要素もあるので、一度は映画館で見てもらいたいところです。

もちろん、しっかり怖いのでそこはホラー映画ということでご了承いただきたいところですね。しかし『死霊館』シリーズはそれを超えて面白い映画なので、一度は見て欲しいホラー映画です。

もしかしたらすごく気に入ってシリーズのファンになるかもしれませんよ?それだけの魅力がある作品です。

(文:波江智)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

RANKING

SPONSORD

PICK UP!