映画コラム

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2017年11月10日

『MASTER マスター』、イ・ビョンホン VS カン・ドンウォン×キム・ウビン、こんな韓国映画を待っていた!

『MASTER マスター』、イ・ビョンホン VS カン・ドンウォン×キム・ウビン、こんな韓国映画を待っていた!




こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、11月10日から公開となる『MASTER/マスター』。
韓国クライム・アクション、スリル満点の追走劇です。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.130



投資会社のチン会長は、韓国最大級のネットワークビジネスを利用し、客から多額の資金を集めることに成功。

その後、会社は倒産。チン会長は金を手に海外へと逃亡してしまう。知能犯罪捜査班のキム刑事は捜査チームを編成、チン会長の部下だったパクを引き入れ、捜査を続行していた。

そんな中、チン会長が東南アジアで新たな詐欺ビジネスを始めたとの情報が…。



実話を元に現代社会が抱える闇に鋭く斬り込んだ、
韓国クライム・エンターテイメント!


世界を転々とし次々と詐欺事件を繰り返す男と、彼を追う刑事の攻防戦をサスペンスフルに描いた『MASTER/マスター』。

本作の元となっているのは、韓国中を激震させた実在の「チョ・ヒパル詐欺事件」。現在も消息がつかめない詐欺師の事件をモチーフに、チョ・ウィソク監督は詐欺、マルチ商法、贈収賄、汚職など現代社会にはびこる巨悪に正義のメスを突き立てるオリジナル脚本を完成させました。

敵の行動や心理を探り合う頭脳戦は見応えたっぷり。そこに驚愕のアクションが加わることで、いっそう華やかなエンターテインメント超大作に。カーチェイス、銃撃戦、生身の肉体バトルと繰り広げられる壮絶アクションは、実にダイナミック。緊迫感あふれるシーンの連続に、一瞬たりとも目が離せなくなってしまうこと、間違いなしですよ。



韓国映画界を支える3人の“マスター”が凄まじいオーラで激突する!


スリリングな物語を支えるのは、骨太でスタイリッシュな3人の男たち。

表向きは健全な会社経営を装いながら実態のない詐欺行為で巨万の富を築いてきた稀代のワル、チン・ヒョンピル役にイ・ビョンホン。頭脳明晰なエリート警察官、キム・ジェミョン役にカン・ドンウォン。チン会長の右腕で天才ハッカー、パク・ジャングン役にキム・ウビン。

3人の共通点は、モデルからそのキャリアをスタートさせているということ。

撮影現場ではカン・ドンウォンは先輩イ・ビョンホンと後輩キム・ウビンの架け橋のような役割となり、キム・ウビンは自身と同じくモデルから俳優の道へと進んだ両先輩の演技をモニター越しではなく間近で学ぶことで共演に挑んだとか。

人気実力ともに韓国映画界を支える俳優である彼らの演技合戦の迫力は、お互いへのリスペクトがあってこそ…なんですね。



国際派俳優イ・ビョンホン、
悪の権化と化した姿も魅力的。


本作の主演を務めるのは、イ・ビョンホン。

『G.I.ジョー』『G.I.ジョー バック2リベンジ』のプロモーションで“ハリウッド俳優”として来日した時にご一緒させていただきましたが、ファンからの声援が他の登壇者の誰よりも大きく、ちょっぴり恐縮気味???周囲への気配りを大切になさるナイスガイといった印象が強く残っています。

いまや韓国を代表する国際派スターといっても過言ではないイ・ビョンホンの成熟した役作りを堪能出来るのも、この映画ならでは。ヘアスタイルから服装の細部に至るまで気を配り、周囲に威圧感を与える独特のカリスマ性や詐欺師の二面性を鮮烈に体現しています。ロマンスグレーの髪もイ・ビョンホンの美しさをさらに引き立たせ、不敵な笑みを浮かべる姿は貫禄十分。いやぁ、稀代の詐欺師と分かっていながらも、あまりにもカッコ良すぎて女性ならコロリと落ちてしまいそう…ですよね。

加えて、本当はとっても流暢な英語をお話しされるのに、わざと中国語なまりの英語で話すなど、自身のアイデアを芝居に取り入れているのも国際派俳優ならではの余裕?!

“紳士”な印象から一転したイ・ビョンホンの野性味あふれる魅力、アリですね!



作品情報


MASTER/マスター
2017年11月10日からTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本:チョ・ウィソク
出演:イ・ビョンホン、カン・ドンウォン・キム・ウビン、オム・ジウォン、オ・ダルス、チン・ギョン ほか
©2016 CJ E&M CORPORATION, ZIP CINEMA. ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト http://master-movie.jp/

(文:八雲ふみね)

八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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