インタビュー

2017年11月18日

山田裕貴“写真集「歩」”を語るー「普通の取材では書けない、正直な言葉も載せています」【短期連載・第2回】

山田裕貴“写真集「歩」”を語るー「普通の取材では書けない、正直な言葉も載せています」【短期連載・第2回】

2017年は12作の映画、5本のドラマに出演し、ブレイク中の俳優・山田裕貴。11月11日(土)には『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』が公開され、本日11月18日には2nd写真集「歩」が発売となりました。

山田裕貴 写真集 『 歩 』



さらに12月2日(土)には『デメキン』の公開を控えているなど、2017年もまだまだ目が離せない彼。シネマズby松竹では、全4回の連載で彼の魅力をお届けします。

連載第1回はこちらから

第2回となる今回は、本日発売の写真集「歩」についての思いを語ってもらいました。


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───タイトルについて、公式動画でも語っていますが、少し止まるということ、そして少ししか止まらないという思いを込めてつけたそうですね。



山田裕貴(以下、山田):マネージャーさんが僕に話す前に、たまたまワニブックスさんで働いていた幼稚園時代の友人から「写真集、やるやんなぁ?」って連絡がきて(笑)。彼は僕がもう知ってると思っていたんですが、それで写真集を出すことを知ったんです。

だから、その時はまだ心の準備がまだできていないくらいだったのに、それでも、歩いてる足のカットと、最後に歩き出してるカットを入れたいというビジョンが思い浮かんでいたんです。

そのときはまだ、タイトルは全然考えていなかったんですが、マネージャーさんと何気なく話してるときに「歩」がいいんじゃないか、と。その足の写真は、この写真集の構想が始まったカットで、一番気に入っている写真でもあるので、まさにぴったりのタイトルだなって思いました!

しかも、道路の“止まれ”のところに止まってる写真なんです。でも、文字が逆なのがポイントで、「本当は止まりたくないけど、今は止まってる」っていう意味も込められてるんです。



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───撮影は、東京と京都ということですが、それはどのように決まったんですか?

山田:なんでかわからないけど、京都が異常に好きなんですよ(笑)。京都に生まれたかった!って思うくらい。

神社とか、お寺巡りとかも好きなんです。毎年、道中の日帰り温泉に入って、鞍馬寺と貴船神社に行くというのが恒例ですね。今年はプライベートで行けないな、っていうときも、たまたま仕事で京都に行く機会が生まれて、立ち寄ることができているので、なにかとご縁を感じる場所なんです。

それで、写真集をどこで撮ろうかとなったときに、よくある海外で撮るみたいなのはちょっと違うなって思っていたし、地元でもなく、もっと何かあるはず、と考えて、大好きな京都はどうだろうと思ったんです。

京都に行くとなぜか落ち着くし、第二の故郷のような気持ちになる。写真集ってオフの姿を撮るじゃないですか(笑)。だから、京都だったら本当に自然体な自分を出すことができるな、と。

だから、京都の写真はありえないくらい素の自分です。「こんなに笑わなくていいんですか? 大丈夫ですか?」って思うくらい(笑)。笑ってくださいって言われたら笑うけど、それって素ではないわけじゃないですか。そういう完全にオフな自分が写っていますね。



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でも、京都から東京に帰ってくるときには、いつも「また戦場に帰らなきゃ」っていう気持ちがあって。だから、東京では戦場にいて闘っている自分、京都ではオフの自分と分けたらいいんじゃないかと思ったんです。

そこから、東京はさまよい歩いているようなカットにしました。いかつい服を着て、戦場で武装しているイメージで。一方で、真っ白な部屋で真っ白な紙にペイントして、ありのままの自分を出した写真をワンカットずつ見開きで載せることで、本当はこうありたいという自分を対照的に表現したいなって。

そのあとに京都で撮った素のカットが入っているんですが、写真集全体を通して見たときに、「少し止まったから、本当はこうありたいという自分に気づけた」そして、「これからは少ししか止まらない」というメッセージを込めた構成にしました。

ファンの人が見て喜ぶ写真という部分では、あえてお任せしたカットもありますが、「これだけはやりたい」というのは全部やらせてもらったと思います。



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ちなみに、文字をいっぱい書きたいなっていう思いもあって、詩のようなものを書き溜めているノートがあったんです。その言葉と写真をリンクさせていく、というイメージもあったんですが、最終的に、これは写真だけで伝よう、ということになりました。

語らないとわからないこともあると思うし、写真と言葉の相乗効果で思いが伝わるような写真集ってほかにはあまりないと思うから、たとえカッコ悪くてもやってみていいんじゃないかなと、最後まで悩んだんですけどね。

取材をしてもらって話すことで、わかってもらえることがいっぱいあるわけで、聞いてもらえない俳優の言葉なんて、誰が何を思ってるかなんてわからないじゃないですか。今はこうやって話す機会があるから伝えられるけど、そうじゃない時期の方が長かったから、そういうところに対するこだわりは強いんです。

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