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強烈! 野性味溢れる異形なヒーロー『仮面ライダーアマゾン』【篠宮暁の特撮辞典・第42回】
強烈! 野性味溢れる異形なヒーロー『仮面ライダーアマゾン』【篠宮暁の特撮辞典・第42回】
■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典
シリーズ中1位、2位を争う“異形なヒーロー”
仮面ライダーシリーズ4作目の『仮面ライダーアマゾン』。4作目にしてここまでぶっ飛ぶかというデザイン。
仮面ライダーも異形のヒーローとして誕生しましたが、アマゾンはシリーズ中1、2を争うほど異形なヒーローです。そして、そのインパクトは絶大で、一度見たら忘れられません。実際平成ライダーを見て育ったけど、昭和ライダーには触れたこともないという人が、何故かこのアマゾンだけは好きという人もいるほどです。
唯一無二! 野性味溢れるスタイル
アマゾンの魅力は、まずデザインです。ヒーローらしくない姿。
ライダーは昆虫モチーフが多いなか、このアマゾンはトカゲをモチーフにしています。決してスマートとは言えない頭部やボディのまだら模様のデザインに、幼少期は恐怖すら感じたほどです。ベルトも今までのような機械感はない形状になっていることからも、原始的で野性味溢れる雰囲気を感じとることができます。
続いての魅力は、ファイトスタイルです。佇まいから、それまでのライダーと明らかに違います。凛とした構えではなく、腰を低く落とした獣のような構えは、これぞアマゾンといった唯一無二のポーズになっています。
攻撃面では、それまでのライダーのようなキック、パンチといった戦い方ではなく、噛み付いたり引き裂いたりという戦い方で敵を撃破していきます。一見グロくなりそうに思われますが、実際に見てみると確かにグロさもあるにはあるのですが、意外とポップに仕上がっています。
そのポップさを徹底的に排除したのが、アマゾンプライムで見ることができる『仮面ライダーアマゾンズ』なのですが、その魅力はまた別の機会にたっぷりさせてください。
主人公の成長を親気分で見守る作品
アマゾンに変身する山本大介は、赤ちゃんの時に飛行機事故に遭い、両親を失い、アマゾンで動物に育てられたという、ジャングルブック的仰天人間なのです。
そのため日本に帰って来てからも当初は言葉をほとんど話せません。そして、文明にも触れずに育ったため何も知りません。でも、そんな大介に一から丁寧に教える周りの人達や、人と触れずに育って来た大介が周りと打ち解けていく前半は見所満載です。
バイクにやっと乗れた大介に、我が子が初めて自転車に補助輪なしで乗れた日のことを重ねる人もいるかもしれません。
アマゾンの世界に思う存分ハマってハマゾンしてください。
ちなみにアマゾンのスタイルを確立したのは、伝説的スーツアクターの新堀和男さんだと言われています。新堀和男さんをまだ知らない人は是非覚えといてください。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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