『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』dTVにて先行配信開始!
(C)2016「植物図鑑」製作委員会
■12月1日(金)よりdTVにて先行配信中!
現在、福山リョウコの人気コミックを原作とする映画『覆面系ノイズ』が好評上映中です。
歌うことが好きなニノ(中条あやみ)と、幼なじみのモモ(小関優太)とユズ(志尊淳)。バンド活動をベースに繰り広げられる高校生たちの恋のさやあてがピュアに、繊細に、時にロックのリズムに乗せてワイルドに繰り広げられていく青春映画の好編。
個人的にはヒロインのライバル的存在・深桜役の真野恵里菜が高校生キャストの中で一番年上なのに、一番高校生に見えてしまったという事実にも驚きでした。
(そして映画公開直前の熱愛報道に、ショーック!)
……そんなことはともかく(⁉)、『覆面系ノイズ』で今の時代を駆け抜ける若者たちの機微を繊細に救い上げていったのが、三木康一郎監督です。
1990年代後半からさまざまなテレビドラマ&バラエティ番組を演出し、2007年に始まる『トリハダ~夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』シリーズで注目され、その劇場版『トリハダ 劇場版』(12)で映画監督デビューを果たした彼は、16年には板野友美主演でホラー映画『のぞきめ』を発表するなど、そちらのジャンルに精通した存在かと思いきや、実は意外や意外、青春恋愛映画にも才を発揮する逸材でもありました。
その事実を初めてお披露目した映画が、『のぞきめ』と同じ16年に公開されて興収22億600万円の大ヒットとなった『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』です!
孤独なOLと謎を秘めた青年の
不可思議な同居生活
有川浩のベストセラー恋愛小説『植物図鑑』を原作に繰り広げる映画、それが『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』です。
仕事もプライベートもイマイチな日々を過ごす23歳のさやか(高畑充希)は、とある真冬の雪降る夜、アパートの片隅でおなかをすかせて倒れていた若い男性・樹(岩田剛典)と出会います。
「お嬢さん、良かったら、俺を拾ってくれませんか? 噛みません。しつけの出来た良い子です」
思わず子犬を拾うかのように樹を部屋に上げてしまったさやかは、家事全般を彼に任せることを条件に、半年間の期限付きで同居生活を始めていきます。
「雑草という草はない。すべての草には名前があります」
そう説かれた昭和天皇のお言葉を引用するほど植物に精通し、野草を集めてごちそうを作ってしまえる樹。
やがてさやかは樹にどんどん惹かれるようになり、ついには感情を抑えきれなくなって、彼に告白してしまうのですが……。
(C)2016「植物図鑑」製作委員会
岩田剛典と高畑充希
映画初主演の二人の好演
シビアな現実と、どこかしらファンタジックなふたりの関わり合いの日々、その対比は不可思議で純粋な映画的情緒を自然に醸し出してゆきます。
そして孤独なOLと謎を秘めた青年の同居生活は、季節が移り変わっていくにつれて瑞々しいものとなっていきますが、同時に恋する痛みや嫉妬、はたまたその後のネタバレ厳禁な展開などを伴いながら、やがて感動のラストを迎えることになるのです。
樹に扮したEXILE/三代目J Soul Brothersの岩田剛典は、本作が映画初主演。本作と、続いて出演した『HiGH&LOW THE MOVIE』の好演で、報知映画賞や日本アカデミー賞などこの年の新人賞を受賞しています(日本アカデミー賞では話題賞俳優部門も受賞)。
ヒロインさやか役の高畑充希も、本作が映画初主演。同じく16年は本作にプラスしてNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』や映画『怒り』などと合わせ、その演技力と存在感が大いに評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。
『さよならみどりちゃん』(05)や『恋する日曜日 私・恋した』(07)『レインツリーの国』(15)など青春の繊細な機微の描出に定評のある渡辺千穂の脚本や、『覆面系ノイズ』の撮影も担当した板倉陽子のさりげなくもささやかな映像美などのスタッフ・ワークを得て、三木監督は若い男女の恋を自然体で真摯に捉えています。
リアルな世界からほんの少し浮き立たせた感覚の中から、愛と青春を見据えていく『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』、これから始まる冬の寒さをを凌駕させるほどに、心をほっこりさせてくれることでしょう。
[この映画を見れる動画配信サイトはこちら!](2017年12月1日現在配信中)
(文:増當竜也)
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