映画コラム

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2017年12月28日

「胸出せばいいでしょ」って女優、全部潰すつもりか?2017年1番の大女優の濡れ場

「胸出せばいいでしょ」って女優、全部潰すつもりか?2017年1番の大女優の濡れ場





(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会


実力派として名高い女優蒼井優。

その蒼井優がどうしようもなくだらしない、クレーマーのメンヘラ女役。大阪弁を巧みに操り、危険信号を放ちまくってる女をこれでもかと演じる。

どこかクリエイターチックで、濡れ場と結びつきにくい女優だなと思っていたのですが、ところがどっこい。

この映画で何度も何人とも結構長い時間の濡れ場を演じる。



(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会


それがすごいのだ。

ある時は10代の女の子のようなセックス。ある時は40代のおばさんのようなセックス。

その相手によって態度も感じ方も違う。

その濡れ場の多彩さが本当にすごい。濡れ場をエロいものというより、臨場感リアリティーで観せてくれる。

「監督のグッジョブ」

もちろん映画の内容としてかなり面白いんですが、散々ほかの人が言ってるので、ここでは割愛します。

僕が言いたいのは「監督グッジョブ!」。これのみ。

どういう事かと言いますと、

「トップレスが出ない」

これなんです。

いや乳首見たいやろ?

皆様そう思ってるんじゃないですか?

この映画は濡れ場はふんだんにある。色とりどりの濡れ場。

しかしいちばん重要な「トップレス」。これが出ない。

ここに僕は、最大の賛辞を送りたいんです。



(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会


僕は蒼井優さんの…こんなこと言ってしまって申し訳ないんですが、そこまで大きくない胸、そして蒼井優さんの女優としての女優の中でのイメージ。さらには年齢などなど総合的に見て、「そこまでトップレスを見たいというものではない」という事。

これは語弊がある言い方ですが、出されたらなんか冷める。逆に。それが女優・蒼井優。

松坂桃李さんとの絡みで、本当際どいシーンあるんです。もうほとんどマジックの域。カメラワーク天才かよ、って動きです。

トップレスを見せずにあれだけの時間、あれだけエロい絡みをしておいて、全く飽きさせない。

それがいかにすごい事か。超越した演技力のなせる技なんです。

はっきり言って、この濡れ場ができるならもうなんでもありです。

スーパー女優です。

「胸出せばいいでしょ」って思ってる、ほかの女優、全部潰すつもりなのか?

そう思わせる気迫の濡れ場。

映画のキャラクターには誰1人として全く共感しないクズばっかりなのに、濡れ場を軸に全く予期しないストーリーに驚きのラスト。

思わず泣いてしまいました。

彼女がその名を知らない鳥たち メイン


(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会


蒼井優さん、阿部サダヲさん、本当にすごい方々です。

2017年、濡れ場アカデミー賞受賞もんです。

皆様是非。

(文:南川聡史)

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