映画コラム
『牙狼 神ノ牙』はファン待望の“3騎士そろい踏み”、そしてジンガ復活…
『牙狼 神ノ牙』はファン待望の“3騎士そろい踏み”、そしてジンガ復活…
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、1月6日から公開した『牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA-』。道外流牙シリーズの集大成となる劇場版です。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.138
魔戒騎士の鎧が奪われるという事件が発生。人の心の闇に棲む魔獣ホラーと戦う魔戒騎士の中でも最強の“ガロ”の称号を持つ黄金騎士・道外流牙に、その真相を究明せよとの指令が下される。
この事件には、流牙のかつての仲間、蛇崩猛竜と楠神哀空吏が関与しているということだった。
さらに流牙の目の前に、すでに倒したはずの最凶ホラー・ジンガが現れる。流牙、猛竜、哀空吏、そしてジンガ。宿命の再会を果たした彼らを待ち受ける“運命”とは…。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
流牙、猛竜、哀空吏。ファン待望の“3騎士そろい踏み”、そしてまさかのジンガ復活…。
2005年10月、これまでの特撮ヒーローものとは一線を画す最新VFXとスタイリッシュなアクションで鮮烈に誕生した「牙狼<GARO>」。原作者・雨宮慶太総監督の創造する圧倒的な世界観は多くのファンを魅了し、人気を博しました。
そして2013年に誕生したのが、「牙狼<GARO> 〜闇を照らす者〜」。
「牙狼<GARO>」の新章となるTVシリーズとしてスタートとした同作は、これまで牙狼シリーズの象徴だった冴島鋼牙から道外流牙に主人公をバトンタッチ。道外流牙の成長物語を基軸にした新たな世界観が展開されました。
その後、2015年には劇場版&TVシリーズ「牙狼<GARO> −GOLD STORM−翔」を発表。主演・栗山航をはじめとする出演俳優たちの高い身体能力を駆使したスピード感あふれるアクションシーンが話題を呼び、“道外流牙シリーズ”として確固たる地位を確立しています。
そんな道外流牙の新たなストーリーがスクリーンに登場。それが『牙狼<GARO>神ノ牙−KAMINOKIBA−』です。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
『牙狼<GARO>神ノ牙−KAMINOKIBA−』は、言わば道外流牙シリーズの集大成に位置する作品。彼の活躍を描いたシリーズ「牙狼<GARO> 〜闇を照らす者〜」と「牙狼<GARO> −GOLD STORM−翔」のキャラクターたちが勢揃いし、オールスターキャストで作品を盛り上げます。
主人公の道外流牙を演じるのは、もちろん栗山航。この「牙狼<GARO>」シリーズで俳優としてのキャリアをスタートした彼にとっても、今作は大きなエポックと呼べる作品になったのではないでしょうか。ストーリーを追うごとに道外流牙と栗山航がシンクロして見えるほど、演技、アクション、佇まい、すべてにおいてその成長を感じずにはいられません。
それは流牙のパートナーである莉杏を演じる南里美希も同様で、作品を重ねるごとにより魅力的に華やかに、輝きを放つ彼女に心を奪われたファンも多いことでしょう。
流牙、「牙狼<GARO> 〜闇を照らす者〜」から再登場を果たした池田純矢演じる蛇崩猛竜、青木玄徳扮する楠神哀空吏、3騎士が並び立つシーンは壮観の一言。
そして忘れちゃならない、というより脳裏に焼き付いて離れないのが、井上正大演じるジンガの存在感。新たなダークヒーロー誕生の予感は、観終わった後の余韻をさらに深いものにしてくれますよ。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
雨宮慶太×横山誠、いま「牙狼<GARO>」の歴史に新たな伝説が生まれた。
「牙狼<GARO>」シリーズと言えば、最大の見どころはアクション。特に今作では鎧を召還しない生身のアクションシーンが満載で、個々の俳優ファンとしても嬉しいトコロです。
そんな唯一無二の戦いを演出するのが、雨宮慶太監督と横山誠アクション監督。「牙狼<GARO>」シリーズの歴史を作り上げた二人がタッグを組む、そんな日を待ちわびていた人も多いのではないでしょうか。
そしてその期待に応えるかのように、雨宮監督が描き出す映像美と横山監督ならではの迫力満点のバトルシーンが、作品全体に見事な化学反応をもたらしています。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
初日舞台挨拶では、お客様への“お年玉企画”も…。
まだまだお正月ムードが残る1月6日、『牙狼<GARO>神ノ牙−KAMINOKIBA−』初日舞台挨拶が行われました。
登壇者は栗山航、池田純矢、青木玄徳、井上正大、南里美希、雨宮慶太監督、そして黄金騎士ガロ翔!
八雲ふみねが司会を務めました。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
これまでの作品と衣裳にも変化があった本作。雨宮監督いわく「今回は黒で統一したかった」とのこと。
劇中衣裳でキャストが登場すると、まるでスクリーンから抜け出してきたかのよう。これも「牙狼<GARO>」シリーズの舞台挨拶ならではの醍醐味ですね。
フォトセッション時には“お年玉企画”ということで、お客様も撮影を楽しんでらっしゃいましたよ。
©2017「神ノ牙」雨宮慶太/東北新社
見どころはすべて…と言っても過言ではない今作、そんな中でも八雲が好きなシーンを挙げるならば、流牙、猛竜、哀空吏、莉杏の4人が光に照らし出されるシーンでしょうか。このカットには、これまで誰も知り得なかった「雨宮監督が思う“闇を照らす者たち”」が集約されているようで、グッときました。
そう、実は「牙狼<GARO> 〜闇を照らす者〜」は横山監督が総監督を務め、雨宮監督は原案・原作というポジションだったんですよね。
歴代作品でアクション監督を務めてきた横山監督が、新たな牙狼の物語を生み出した「牙狼<GARO> 〜闇を照らす者〜」。横山監督が作り上げた世界観を雨宮監督が受け継ぎ、流牙と莉杏を主人公に据え、魔戒騎士と女性魔戒法師のコンビの活躍を描き出した「牙狼<GARO> −GOLD STORM−翔」。
それを踏まえてたどり着いた『牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA-』は、道外流牙を追い続けた方々にとってアツいものがこみ上げてくる作品となっていますよ。
作品情報
牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA-
2018年1月6日から新宿バルト9ほか全国ロードショー
原作・監督・脚本:雨宮慶太
アクション監督:横山誠
出演:栗山航、池田純矢、青木玄徳、井上正大、南里美希、桑江咲菜、松野井雅、屋敷紘子、佐咲紗花、くっきー(野性爆弾) / 泉谷しげる、斉木しげる ほか
公式サイト http://garo-project.jp/KAMINOKIBA/
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com
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