大きな恐怖に包まれた時代にも、愛は生まれる『シェイプ・オブ・ウォーター』の魅力を力説

■橋本淳の「おこがまシネマ」
どうも、橋本淳です。

4回目の更新となりました。カウントアップが(勝手に)恒例になってきましたね、今回もよろしくお願いします。

それでは、おこがましくも紹介していきます。

『シェイプ・オブ・ウォーター』




(C)2017 Twentieth Century Fox


待ってました!! デル・トロ監督の新作!

予告編から『パンズ・ラビリンス』を想起させる雰囲気とあの生き物。これは否が応でも、期待が高まるというもの。ハイテンションな自分をを抑えつつ、お淑やかに鑑賞した結果、、、、

いやーーーーーーー! 最高です(もう抑えきれずダムの決壊です)。

今回もやってくださいました、鬼才ギレルモ・デル・トロ監督。

貴方とこの同時代に生きている自分に拍手を、またステキな作品を生み出してくれてありがとうございます(本当に)。

端っからよくわからない流れで申し訳ない。ここは気を取り直して少し冷静にご紹介を。

3月1日より全国ロードショーが始まります、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作『シェイプ・オブ・ウォーター』。

このページを閲覧する方達には、もはや説明は不要だとは思うのですが、お付き合いください。

本作は、ベネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞、さらにはゴールデングローブ賞では最多7部門ノミネートされ、見事監督賞を受賞しました。アカデミー賞最有力とう声も聞こえるほどの注目作(僕的には『スリービルボード』との接戦なアカデミー賞が楽しみだなと)。

出演者たちも豪華です。

過去のトラウマから言葉を発せないイライザを演じたサリー・ホーキンス。さらにはデルトロ映画にはこの人はやはり欠かせませんね、今回も見事にクリーチャーを演じたダグ・ジョーンズ。謎の生き物を追い詰める威圧的な軍人ストリックランドを演じたマイケル・シャノン。イライザのアパート隣人ジャイルズにはリチャード・ジェンキンス。そしてマイケル・スタールバーグにオクタヴィア・スペンサーという多彩な顔ぶれ。

そんな全ての俳優に、監督がすべてあて書きしたというのですから、これはもうヨダレもそりゃ滴りますよ。なんて素敵な響きなんでしょうか、、、“あて書き”、、、俳優なら誰もが喜ぶ響きです。(僕も過去に『At the terrace テラスにて』という映画で山内ケンジ監督にあて書きをしてもらいました。ええ、ええ、それはもう喜びましたよ。)



(C)2017 Twentieth Century Fox


時代は1962年、アメリカとソ連は冷戦時代。宇宙開発でもお互いを出し抜こうと火花を散らしていた時代。イライザはアメリカ機密期間・航空宇宙研究センターで清掃員として働いていた。そして緊急に呼び出され、この部屋を20分で綺麗にしろと命令される、その部屋は血で染まっていた。そこでイライザは、“彼”と出会う。声の出せないイライザと、人間ではない彼は、徐々に心を通わせていくーーーー。

と、ざっと要約するとこのような流れです(書いておいてなんですが、あらすじなんて読まずにそのまま映画館で見てほしいです。ですので記憶から今すぐ消してください)。

愛おしく切ない。今この時代に確実に響く作品です。

視覚的にも聴覚的にも満足度が高いです(僕が)。

クリーチャーの造形にはまた感激。なるほどそう来たかと。

まさか、今回はそのクリーチャーとのラブストーリー。あの大きな恐怖に包まれた時代にも、愛は生まれる。そこにはデルトロ監督のメッセージが込められてます。

また美術もよく、イライザのアパートが、映画館の2階という設定。これがまた良い! あの設定だけで、僕としては白米がいけます。見ればこの気持ちはきっとわかってくださるはずです!!

是非とも、前情報が入らないよう、公開日から日を開けずに観るのがオススメかと。

それでは今回も、おこがましくも、紹介させていただきました。

(文:橋本淳)

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