2018年03月11日

『坂道のアポロン』公開!出演作から中川大志の魅力に迫る

『坂道のアポロン』公開!出演作から中川大志の魅力に迫る

2018年3月10日(土)より公開の映画『坂道のアポロン』。小玉ユキさんの同名漫画が原作になっています。知念侑李さん主演、小松菜奈さんがヒロインを務め、中川大志さん、真野恵里奈さん、ディーン・フジオカさんらが出演しています。



(C)2018 小玉ユキ・小学館/映画『坂道のアポロン』製作委員会


今回、「シネマズ女子部」で紹介するのは、知念さん演じる西見と親友になる”せん”こと川渕千太郎を演じた中川大志さん。

2009年にデビューして以来、数々の作品に出演、主演されていますが、中川さんはなんと今年で20歳。大人っぽく見えますね。

これまでの出演映画を振り返りながら、中川大志さんの魅力に迫ります!

ドラマ「GTO」や「夜行観覧車」で人気に!


2012年に放送され、鬼塚をEXILEのAKIRAさんが演じた「GTO」。主要生徒として出演、ほかの生徒役には川口春奈さん、本田翼さん、新川優愛さん、白濱亜嵐さん、山田裕貴さん、佐野岳さんらが出演していました。

さらに2013年のドラマ、小説家・湊かなえさん原作の「夜行観覧車」では、中川さんは関ジャニ∞の安田章大さんの弟役を演じました。こちらは中学生役でしたが、バスケットボール部で1年生ながらレギュラーに選ばれたり、作品中に登場する男性アイドルも演じていたりと多彩な姿を見せていました。

どちらも、今から比べると幼い印象を受けますが、それにしても13〜14歳で高校生の役を演じたり、立て続けて連ドラにレギュラー出演していたと思うと、デビュー当時からの活躍ぶりがわかりますね。

以降も「水球ヤンキース」(2014・フジ)、「南くんの恋人〜my little lover」(2015・フジ)などで活躍し、現在は浜辺美波さん主演ドラマ「賭ケグルイ」(TBS)に出演しています。

映画でもいろいろな顔を見せている中川大志


2015年から毎年コンスタントに映画出演している中川さん。とくに最近の出演作はそれぞれキャラクターが違っていて、それらを見事に演じています。

『四月は君の嘘』(2016)


四月は君の嘘 場面3


(C)2016フジテレビジョン 講談社 東宝 (C)新川直司/講談社


山﨑賢人さん主演、ヒロインを広瀬すずさんが演じました。山﨑さんはピアノ、広瀬さんはバイオリンにそれぞれ挑戦し、中学3年生にして天才プレーヤーでした。

中川さんが演じたのは、主人公・公平や、椿(石井杏奈)と幼なじみの渡亮太。今作での出演シーンは決して多くはないのですが、ピアノを弾くことにトラウマがある公平に対して、全力であと押ししたのが亮太でした。サッカー部の部長で、女子からモテる高校生でしたが、公平のことを思いやって、いいヤツでもありました。

“一見チャラさがあるけどいいヤツ”というのが、中川さんのビジュアルにも、等身大のお芝居にも合っていて、役を越えて山﨑さんとの友情も垣間見ることができた気がしました。

『きょうのキラ君』(2017)


中川さんが吉良ゆいじ役で主演を務め、ヒロイン・岡村ニノン(ニノ)を飯豊まりえさんが演じました。さらに、ゆいじの幼なじみで”病気仲間”の矢作澪を平祐奈さんが演じています。

病気で余命わずかと言われている吉良が、ニノと出会って恋をすることで少しずつ前向きになっていく様子が描かれました。

これまではハツラツとしていたり、ガッツのあるキャラクターを演じることが多かったですが、今回は同級生に向ける顔とは別に、内に秘めた部分を持つ高校生でした。暗さを持っているのは「夜行観覧車」と似ているかもしれませんが、こちらは作品を通して不気味だったので、また少し違いますね。

病気で苦しんでいるだけでなく、それを同級生に明かせなかったり、ニノの父親に交際を反対されたりと、いろいろな面を抱えた複雑な役を繊細に演じていました。それらを経て、手術が成功しニノの元に帰ってくるラストシーンは、本当にかっこよかったです。

『ReLIFE リライフ』(2017)


ReLIFE リライフ 場面写真


(C)2017「ReLIFE」製作委員会 (C)夜宵草/comico


漫画アプリcomicoにて連載されている夜宵草さんの『ReLIFE』を原作に、中川さん、平祐奈さんのW主演で実写映画化されました。

中川さん演じる主人公・海崎は実年齢28歳。定職がなく、ギリギリの生活をしている男性です。そんな中、飲み会の帰りに夜明了(千葉雄大)に遭遇し、高校生にもどって人生をやり直す、1年間の「リライフ」を提案されるのでした。

夜明から渡された薬を飲んで高校生に若返った海崎は、高校3年生として生活することに。そこで出会うのが、平祐奈さん演じる日代千鶴です。他のクラスメートとも少しずつ打ち解けていき、貴重な1年間を過ごすことになります。

中川さんの前作『きょうのキラ君』でも、平祐奈さんと共演されていましたが、ふたりとも見事にまったく違う役柄を演じており、それぞれを楽しむことができます。とくに、中川さんは冒頭からスーツを着て28歳を演じているのですが、大人っぽいことを再認識させられました。さらに、高校生として色々な経験を重ねながら、心が変化していく様子を丁寧に演じていました。

3月10日(土)公開『坂道のアポロン』(2018)


そして、今回の『坂道のアポロン』。劇中ではジャズドラムに挑戦しており、腕前は見事なものです。さらに、今回も高校生役でありながら、今回は大胆で積極的なキャラクターを演じています。茶髪も珍しいのではないでしょうか。

これまでの作品も、中川さんの年齢からほとんどが中高生役ですが、それぞれの作品に馴染んでいるのがすごいところ。中川さんの自発的な演じ分けもあるとは思いますが、作品のなかに溶け込む力が強い役者さんだと感じます。
作品のなかでの立ち位置にブレがなく、前に出るべき場面と、そうでない部分の緩急が素晴らしいですよね。役柄に関係なく、内側からパワーがあふれているのも素敵です。

今回も、主人公・西見薫(知念侑李)とぶつかりながらも、少しずつ親友として絆を深めていく様子には共感でき、思わず感情移入してしまいます。西見を演じた知念さんも、これまでの作品では見たことがないくらい爽やかにまっすぐ輝いていて、知念さんファンも必見です。

律子(小松菜奈)との三角関係、あるいはそれ以上に複雑に想いが交錯しますが、恋愛に傾きすぎることなく、何よりも友情を軸にしているのが今作の魅力です。鑑賞しながら、体でリズムを取りたくなるようなジャズ音楽も楽しめます。

ぜひ、中川大志さんの変化にも注目しながら鑑賞してみてください。

『坂道のアポロン』は現在劇場上映中です。お見逃しなく!

(文:kamito努)

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