妻夫木聡が熱望した企画!「連続ドラマW イノセント・デイズ」





こんにちは、八雲ふみねです。

今回ご紹介するのは、WOWOW「連続ドラマW イノセント・デイズ」。
早見和真原作、40万部超えのミステリーを映像化しました。


八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.148




元交際相手のアパートに火を放ち、妻子を焼死させたとして死刑が確定した、田中幸乃。幸乃の幼なじみの佐々木慎一は、判決を受ける彼女の姿を法廷で見つめていた。

幸乃が真犯人ではないと直感した慎一は「誰かが悲しい思いをしたら、みんなで助ける」という幼い頃の約束を頼りに、彼女を知る人々に会ううちに、幸乃の壮絶な過去を知る。

一方、死刑の時を淡々と待つ幸乃だったが、刑務官の佐渡山瞳はそんな彼女の姿が気にかかる…。





俳優・妻夫木聡の情熱がドラマ化を実現!


死刑判決を受けた幼なじみの女性の無実を信じて奔走し、意外な真実にたどり着くまでを描いたヒューマン・サスペンスドラマ「イノセント・デイズ」。

妻夫木聡が3年半ぶりに連続ドラマに出演。しかも主演を務めるだけでなく、自ら企画者としても名を連ねる作品として注目を集めています。

原作は、人気作家・早見和真による同名小説。第68回日本推理作家協会賞・長編及び連作短編集部門も受賞したこの作品に惚れ込んだ妻夫木聡が早見氏本人に「僕に預けてくれませんか」と持ちかけたことから映像化が実現。

ミステリー小説でありながら群像劇としての魅力も持つ作品。だから映画ではなく、ドラマで一人一人の人物像をしっかりと浮き彫りにした重厚感あるものにしたい...という妻夫木自身の構想のもと、映画『愚行録』でタッグを組んだばかりの石川慶監督に託し、連続ドラマ化となりました。

俳優・妻夫木聡の熱意が形となった本作は、ベストセラー作家と気鋭監督を結びつけ、ドラマWならではの骨太な人間ドラマとして完成したのです。




豪華キャストが問う「正義」の意味


自ら原作者に交渉し、映像化を任せたい人物として監督を指名する。“企画”とクレジットされてはいても、実質は“プロデューサー”としての重責を担っている妻夫木聡。そんな彼を中心に動き出したプロジェクトに、豪華なキャストが集結しました。

元交際相手の妻子を焼死させたとして、死刑判決を受けた確定死刑囚・田中幸乃役に竹内結子、慎一と幸乃の幼なじみで弁護士の丹下翔役に新井浩文、拘置所にいる幸乃と接するうちに、幸乃の本当の気持ちや事件の真相を知りたいと思い始める女性刑務官・佐渡山瞳役に芳根京子。

ほか、余貴美子、石橋蓮司、ともさかりえ、長谷川京子らが名を連ねます。

第1話から次々と幸乃の過去が明かされ、彼女が一体どうなっていくのか、観ているそばから先の展開が気になって仕方がない、そのスリリングなストーリー運びに目は釘付け。

そして石川慶監督独自の映像美が登場人物たちの感情の動きを繊細に映し出し、同時に「本当の幸せとは?」「正義とは何か?」という命題が観る者の胸の内を駆け巡ります。




確固たる絆が良質なドラマを生む!そして、芳根京子が子どもの頃に憧れていたのは…。


オンエアに先駆けて開催された第1話完成披露試写会&舞台挨拶には、主演・企画の妻夫木聡をはじめ、竹内結子、新井浩文、芳根京子、原作者の早見和真、石川慶監督が登壇。

八雲ふみねが司会を務めました。




第1話上映後、その完成度の高さにシーンと静まり返った観客席。それでもキャスト・スタッフの皆さんが登場すると、一気に華やかな雰囲気となり、製作秘話に花が咲きました。

「竹内さんが幸乃役を引き受けてくれた時点で、このドラマは『勝った!』思いました」と妻夫木さんが笑顔で話せば、「ウチは、主演・企画:妻夫木聡と見た瞬間『勝った!』と思ったよ」と新井さん。

「お互い歳を取ったね」とかつての共演作を振り返る妻夫木さんを「歳は“重ねた”って言おう、ね」と諭す?!、竹内さん。

ちょっとした言葉のキャッチボールにもお互いへのリスペクトと相性の良さが滲み出ているのが印象的でした。

そんな中、「子どもの頃はパンダになりたかった」と衝撃の告白をした芳根さんに、登壇者もお客様も思わず大爆笑。あまりのキュートさに、誰もがほっこり、笑顔になった瞬間でした。




これまで妻夫木聡さんと舞台挨拶でご一緒させていただいたり番組でインタビューさせていただいたりする度に、演じることへの情熱と作品を客観的に見る冷静さを併せ持っている類稀なる俳優さんだなぁ...という印象がありました。

そんな妻夫木さんだから、いつかご自身でも何らかの形で作品を手がけられることがあるのかな…と、ふと頭をよぎる瞬間も何度かありました。

本作を観ると、妻夫木さんの俳優としての実力はもちろん、プロデューサーとしての手腕の高さも感じずにはいられません。人々の悪意にさらされ続けた女性死刑囚と、彼女の無実を信じるひとりの男。

慟哭と衝撃のドラマが描く“生きることの意味”は、薄っぺらい正義感や倫理観がまかり通っている現代に対して、改めて問いかけるべきテーマなのではないでしょうか。

<作品情報>


WOWOW「連続ドラマW イノセント・デイズ」
2018年3月18日から毎週日曜よる10時よりWOWOWプライムにて放送(全6話・第1話無料放送)
原作:早見和真『イノセント・デイズ』(新潮文庫刊)
監督:石川慶
企画:妻夫木聡、井上衛、鈴木俊明

出演:妻夫木聡、竹内結子、新井浩文、芳根京子、ともさかりえ、長谷川京子、石橋蓮司、余貴美子 ほか
公式サイト http://www.wowow.co.jp/dramaw/innocentdays/

八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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