悪役にムカつくけど最後はスカッとする映画3選
映画において悪役は、時には主人公以上に重要で存在感が求められます。そして、本当に最悪、最低の悪役に対しては絶対に許さない、最後は必ず死んでもらうぞと思うもの。
悪役のアクが強ければ強いほど物語に引き込まれますし、主人公に共感できる。そして最後まで目が離せない傑作になるというわけです。
そこで今回は、最高にムカつく悪役が登場するけど、最後はスカッとする映画を3つご紹介します。
身体が勝手に動くほどドキドキする
『ドラゴン・タトゥーの女』
はじめにご紹介する作品は『ドラゴン・タトゥーの女』です。スティーグ・ラーソンの推理小説「ミレニアム」が原作で、2009年にスウェーデンで公開された『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のハリウッド・リメイクとなります。
あらすじは、
月刊誌「ミレニアム」でジャーナリストをしているミカエルは、大物実業家の不正をスクープしたが名誉毀損で訴えられて全財産を失ってしまう。そんなミカエルにとある財閥の会長から孫娘の失踪事件の調査依頼が舞い込んでくる。事件には猟奇殺人が関わっていると気がついたミカエルは、天才女ハッカーのリスベットに協力を求め、事件の解明に挑む…
となっています。
これだけを読むと、よくあるミステリー作品の香りがぷんぷん漂ってきますが、油断しているとまばたきも忘れてしまうほど物語に引き込まれます。
できればもう何も情報を入れずに映画を見てください。予告編も見なくていいです。むしろ見ないでください。オープニングテーマが流れたときには「一体なにが始まるんです!?」と興奮が止まらないことになるでしょう。
本作には2人の悪役がいまして、一人は小者なんですが本当に嫌なやつで、ルーニー・マーラ演じるリスベットに酷いことを…。しかしリスベットの復讐というか逆襲がえげつなくて心からスカッとします。そしてクライマックスでダニエル・クレイグ演じるミカエルが迎える大ピンチには、「あっ、ミカエル死んじゃうわこれ。」と諦めてしまいたくなるほどのシーンが…。その後の展開には身体が勝手に動いてしまうほどドキドキすること間違いなしです。
原作の「ミレニアム」は3部作となっており、映画の続編もファンの間では「まだか? まだなのか?」と待たれています。
これ以上のスッキリムービーは無いかも?
『96時間』
続いて2本目は、『96時間』です。この作品については、「おすすめの1本は?」と聞かれるたびに言い続けています。
どんな内容かと言いますと、
とにかくむしゃくしゃするときにおすすめの映画が「96時間」。父親に嘘ついてパリに行ったバカ娘が人身売買マフィアに誘拐されるけど実は元CIAの父親が悪いやつ全員ぶっ殺して娘を救い出す内容です。娘最優先なんだけど悪人に1ミリも容赦しないところが気持ちよくて超スッキリする
— ゆうせい(映画カタリスト) (@wm_yousay) 2017年8月23日
という作品です。このツイートでぜんぶ言ってしまっている感はあるのですが、それでも見て損はしません。めちゃくちゃスッキリ、スカッとします。
映画やドラマでよくある展開として、悪いやつが最後にきっちり裁かれないことがあります。逮捕されて終わり、刑事から1発だけ殴られて終わり、みたいな。見ているこっちが今ひとつスッキリしない、もっと罰を与えてくれ、パニッシュメントが必要なんだとモヤる展開があるじゃないですか。
しかし本作においては、リーアム・ニーソン演じる元CIA工作員のブライアンが、娘を救うことを最優先しつつも、娘を傷つけた奴らを全員きっちり始末するので最高に気持がいいのです。舞台となったパリの治安の悪さが際立つので、行くのが怖くなってしまうほどですが、ブライアン無双にぜひ酔いしれてください。
また、本作には続編が2つあります。そちらでもブライアンの無敵っぷりを確認できますが、1作目のスカッと具合が最強です。
年に2回は見たい
『コマンドー』
最後はアーノルド・シュワルツェネッガーの『コマンドー』です。シュワルツネッガーの代表作といえば『ターミネーター』シリーズをあげる方も多いですが、こちらも負けず劣らずの大人気作品です。
あらすじは、
特殊部隊コマンドーを率いてたメイトリックスは、引退して愛娘のジェニーと山奥で静かに暮らしていた。そこに突如、謎の武装集団が現れ、ジェニーが拐われてしまう。娘の命と引き換えに某国の大統領暗殺を強要されるメイトリックスだったが、条件を飲むと見せかけての娘奪還作戦を決行するのであった。
となっており、わかりやすさ400%のアクション超大作です。
毎年どこかのチャンネルで放送されているので、聞いたことある、チラッと見たことある、という方も多いのではないでしょうか? ここで言いたいのは、毎年のように放送されるほど大人気作品なのに、チラッとだけでいいんですかってことです。
日本で公開されたのは1986年なので、30年以上も昔の作品です。しかし、いま見ても完璧に面白く、スカッとする。そんな本作の魅力はなんといってもセリフにあります。字幕版と吹替版の両方ともおすすめで、特に吹替版はテレビ放送を含めると3種類あり、ファンの間ではどれも愛されています。
30年前だからこその翻訳と言いますが、その言い回しがいまとなっては逆に面白く、何度聞いても笑ってしまうのです。次々と出てくる悪役に対して、シュワちゃんことメイトリックスが放つひとつひとつのセリフがじわじわと効いてきます。
また、出てくる悪役に対する演出が、そんなにわかりやすく悪役に仕立てあげるかね、と言いたくなるほどわかりやすく、まるで時代劇の設定のように、こいつが悪で、シュワちゃんが善という構図がスカッとします。
はじめは「主人公がそんなこと言っていいのか?」と疑問に思うかもしれませんが、そのうちクセになって、すぐに真似して日常会話に取り入れたくなるほどです。ここでいくつか紹介したいところですが、あえて我慢します。ぜひご覧いただき、当時の翻訳スタッフの皆様に拍手を贈ってあげてください。
スカッとする映画は最高
スカッとする作品を3つご紹介しました。
「あの作品が入っていない!」
「シュワちゃんを紹介しておいて、スタローン作品が入っていないのはどういうことだ!」
なんて声も聞こえてきそうですが、今回は3選ということで、どうぞご理解ください。また、おすすめのスカッと作品がありましたらぜひ教えてください。スカッとする映画は本当に最高ですからね…。
前回ご紹介したモヤモヤする作品とあわせてお楽しみいただければと思います。
それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。
(文:ゆうせい)
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