特撮向上委員会

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2018年10月28日

スーパー戦隊シリーズのお気に入りシーン!期待感を煽る“あの演出”を語る

スーパー戦隊シリーズのお気に入りシーン!期待感を煽る“あの演出”を語る

■オジンオズボーンオジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

スーパー戦隊作品のここが好き、っていう部分はどこですか?

変身シーン、名乗り、合体シーン、面割れ、七変化、親上京回、入れ替わり回などたくさん大好きなシーンがあるとは思うんですが、今回は僕の大好きな総進撃シーンについて書かせてください。

まず総進撃という名称で合ってるのかもわかりませんが、説明しますと、巨大メカがロボットに合体する前に横一列でバーっと来るあれです。

総出動と言いましょうか、総突撃とでも言いましょうか。あそこがいわば合体に入るフリになってるわけです。

あの期待感があるので、合体したときの感動につながるわけです。

作品によりけりなんですが、その作品の後半になってくると

単純に見飽きてしまってると思われてるのか番組尺の都合なのか、いきなり合体して巨大戦に入ることもしばしば。

でも、総進撃シーンがないと僕は燃えないんです。

戦え絶望の大地



30代の特撮ファンが一番に思い浮かべる総進撃シーンは、やはり『ジュウレンジャー』の守護獣達のそれではないでしょうか。

あの配置のバランスは黄金比にはまってるに違いありません。

前に右からサーベルタイガー、トリケラトプス、ジュウマンモスを並べ、その後ろにティラノザウルスを立たせることで存在感出しながら、大外の上にプテラノドンを飛ばすという究極のポジション。

そこからの真横のアングルは大迫力。

2017年に公開された映画『パワーレンジャー』でも、そのシーンがしっかりオマージュされてました。

さて、総進撃シーンの元祖は「ジュウレンジャー」だと思われがちですが、動物系でいうと『超獣戦隊ライブマン』にもありましたし、『高速戦隊ターボレンジャー』も横一列でスピード感のある映像を残してますし、『電撃戦隊チェンジマン』にもシャトルベースを発進した三機のシーンがあります。

それぞれよさは山ほどありますが、美しさという点では守護獣には勝りません。

守護獣のシーンがその後のシリーズに多大な影響を与えたかは定かではありませんが、さらに総進撃は発展していくことになります。

風よブッちぎれ



次の年の『五星戦隊ダイレンジャー』の気伝獣の総進撃シーン、龍型の龍星王の躍動感が本当にすごい。

うねりにうねってます。

龍星王といえば夕陽バックのソロうねりに唸るファンが多いかと思います。

僕もたまらなく好きですが、そのよさを消して周りの気伝獣に合わせにいくも、その枠のなかでしっかり目立とうとするあのうねうねが僕は好きなんです。

さらに翌年の『忍者戦隊カクレンジャー』では、中盤から登場する超忍獣のシーンも圧巻。

配置的には、守護獣を引き継ぎながらも、特筆すべきはカエル型の超忍獣、ゴッドガンマーの跳躍力。

龍星王並みに目立とうとしていて、愛らしいです。

そして数年後、守護獣スタイルの総進撃の進化が。

『星獣戦隊ギンガマン』の星獣達です。

星獣の姿での進撃シーン、そして大転生してからの銀星獣での進撃シーンと両方楽しめるんです。

動物系の進撃はこのあたりで一旦ピークを迎えることになります。

巨牛、壊れる!!



その後、CGの時代に入り『百獣戦隊ガオレンジャー』ではCGがガンガン使われました。

CGの演出もめちゃくちゃいいんですが、そこでやっぱりミニチュアが好きなんだと気づかされます。

そして2006年『轟轟戦隊ボウケンジャー』で、その飢えは潤されることになります。

ミニチュアを使ったゴーゴービークルの進撃は、それはそれは最高でした。端っこでゴーゴーマリンだけ水上進むところなんかもうたまりません。

しかもビークルが増えていって、全機発進なんかはもう失神寸前。

このあたりから大所帯総進撃戦隊が増えていきます。

『炎神戦隊ゴーオンジャー』の炎神、『獣電戦隊キョウリュウジャー』の獣電竜、『烈車戦隊トッキュウジャー』のレッシャーなどが僕の胸を震わせてくれました。

『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』はオシャレで斬新な演出のため、昔ながらの総進撃は見ることができませんが、またいつかの新シリーズで新たな総進撃を見られることを期待しています。

(文:篠宮暁)

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