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『蜘蛛の巣を払う女』公開記念、<双子の物語>特集
『蜘蛛の巣を払う女』公開記念、<双子の物語>特集
スウェーデンのベストセラー・ミステリー「ミレニアム」シリーズをハリウッドで映画化した「ドラゴン・タトゥーの女」シリーズ最新作『蜘蛛の巣を払う女』の公開が2019年1月11日(金)に決定。リスベットの双子の妹カミラの因縁を描いたこの物語の公開を記念して、双子が登場する作品を紹介する。
双子のシンパシーに慄く! リスベットの双子の妹カミラとの因縁の関係とは―。
数多ある双子の物語―血の濃さゆえのドラマチックな展開から目が離せない!
双子のストーリーには数多くの名作が誕生してきた。アイデンティティーの疑問や、痛いほどわかる相手の気持ちなど、血の濃さゆえの確執や苦悩が、ドラマチックな要素になるからかもしれない。
スタンリー・キューブリック監督作『シャイニング』(80)のホテルの廊下に突然姿を現す顔も体型もそっくりの双子の少女は、同じような表情で立っており、そこにいるだけで観る者の背筋を凍らせた。もう一人の人間が目の前にいるような、そして鏡の中から自分が出てきたような、ドッペルゲンガー的衝撃をまざまざと観客へ与えた。
ブライアン・デ・パルマ『悪魔のシスター』(74)では、シャム双生児が切り離されたことで惨劇が生まれ、デヴィッド・クローネンバーグの『戦慄の絆』(89)では、産婦人科医の双子が悲劇へと導かれていった。映画以外にも双子を物語る作品は枚挙にいとまがない。文学ではアゴタ・クリストフの「悪童日記」、コミックでは、あだち充の「タッチ」、浦沢直樹の「MONSTER」等々。
『蜘蛛の巣を払う女』の双子の姉妹・リスベットとカミラも、互いへの愛が深すぎるゆえ、対立したときには憎しみも激しくなる。双子ゆえの壮絶な闘いへと発展していくのだ。<黒>を纏ったリスベットに対し、<真紅>の姿で立ち現れたカミラの仕掛ける罠は、信じがたい狂気と戦慄で、リスベットだけでなく我々観客の背筋を凍らせることになるだろう。『ドラゴン・タトゥーの女』以上に、不気味で忌まわしい世界がスクリーンに広がるのだ。
ストーリー概要
冷え切った空気が人の心まで凍てつかせるストックホルムの厳しい冬。背中にドラゴンのタトゥーを背負う天才ハッカー、リス ベット・サランデルに仕事が依頼される。「君しか頼めないー私が犯した“罪”を取り戻して欲しい」人工知能=AI 研究の世界的権威であ るフランス・バルデル博士が開発した核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局から取り戻すこと。それは、その天才的なハッキング 能力を擁するリスベットにしてみれば簡単な仕事のはずだった。しかしー、それは 16 年前に別れた双子の姉妹、カミラが幾重にもはりめ ぐらした狂気と猟奇に満ちた復讐という罠の一部に過ぎなかった。
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