『劇場版シティーハンター』押さえておきたい「16」のポイント!



(C)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会



2月8日より公開となった、こだま兼嗣総監督の『劇場版シティーハンター 』。オリジナルキャストを揃えた20年ぶりのアニメ『シティーハンター』最新作とあって、制作発表当時から大きな話題を呼んだ作品だ。ほかならぬ筆者もこと『シティーハンター』においては原作やアニメの大ファンで、ドンズバ世代とはわずかにずれているとはいえ子ども心に熱狂した作品でもある。

公開が待ち遠しい一方、20年ものブランクを経て制作されるとなると幾ばくかの不安がよぎったのも事実だった。「もし自分の知っている『シティーハンター』ではなかったら?」という感情であり、ファン心理としては当然抱えてしまうものなのではないかと思う。ところがフタを開けてみれば、最高の形でアニメ『シティーハンター』は我々の前に帰還を果たし、これまでにない感動を与えてくれたではないか! その勢いのままに、今回は原作やTVアニメシリーズを踏まえながら『劇場版シティーハンター 』の魅力をじっくりと紹介していきたい。

1:そもそも『シティーハンター』って?



原作世代からすると「なんて章題だ」とお叱りを受けそうだが、まずは目をつぶってもらうとして。原作漫画である北条司の『シティーハンター』が『週刊少年ジャンプ』誌上で連載開始されたのは1985年のことで、ハードボイルド×コメディという異色の融合を果たした作風が話題となった。1987年から1991年にかけてTVアニメが放送され、劇場アニメの公開、TVスペシャルの放映に至っている。一連のアニメシリーズとして最後の作品となったのが1999年放映の『シティーハンター 緊急生中継!? 凶悪犯冴羽獠の最期』であり、それから20年ぶりの新作となったのが、今回の『シティーハンター 』(以下:『プライベート・アイズ』)なのだ。





2:とにかく主人公・冴羽獠がヤバい



『シティーハンター』の主人公である冴羽獠ほど逞しく、強く、優しく、そしてエロい(いろんな意味で)キャラクターはそうそういないだろう。“スイーパー=始末屋”として美女の依頼を引き受ける冴羽だが、その過去には中南米でゲリラ集団に育てられたエピソードを持つ。今回の作品では触れられていないものの、冴羽にまつわる生い立ちは『シティーハンター』という物語全体で語られるほど奥深い。

そんな彼がスイーパーとして暗躍する様子は実に少年漫画らしい高揚感があり、その姿は少年少女が求めるヒーローそのもの。彼が扱う「コルト・パイソン357マグナム」も“良き相棒”であり、冴羽は片手でもワン・ホール・ショット(全弾を1発目と同じ穴に貫通させる技術)もキメてしまう超一流の腕の持ち主だ。同時に異常なほどの“女好き”という点ももはや冴羽の魅力にもなっており、「もっこり」だの「一発」だのとにかく美女とあらば目の色を変えるキャラクターとなっている。そんな性格が『シティーハンター』におけるギャグパートを担っているわけだが、『プライベート・アイズ』でももっこり発言は健在。パートナーの槇村香に「時代の空気を読まんかい」とツッコまれるのを見ると、ちょっぴり時代の流れを感じてしまうところだが…。

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