「一番マグロ」の盛り上がり、豊洲の今と築地の昔
東京中央卸売市場の豊洲市場(東京・江東区)で2020年1月5日に初競りが行われました。今回の記事では、「一番マグロ」の盛り上がりから、豊洲の今と築地の昔を映画の視点でお伝えしていきます。
2020年の初競り結果
Embed from Getty Images
020年1月5日の豊洲市場での初競り。注目のクロマグロは、青森・大間漁港から届いた重さ276キロのクロマグロが選ばれました。1キロ当たり70万円の値で落とされ、1体での総価格では1億9320万円。
競り落としたのは、毎年恒例とも言えるマグロ大王の異名を持つ木村清社長(67)の率いる寿しチェーン「すしざんまい」でした。過去には競り負けた事もありますが、2019年の史上最高額となる3億3360万円(278キロ、1キロ当たり120万円)に次ぐ高値を令和初競りで叩き出した格好です。
今は豊洲、昔は築地
2020年になり「豊洲で初競り」という言葉にも慣れてきましたが、その前はずっと築地市場でした。解体工事も進み、2020年の東京五輪では広大な駐車場として活用されます。
そんな今はなき築地市場に迫ったドキュメンタリー映画が『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』です。
(C)2016 松竹
世界一の魚市場「TSUKIJI」と言わしめたその地を1年4か月にわたる長期取材の元映し出した映画で、世界各国で絶賛されました。
ただその地を撮影しただけでなく、市場ならではの用語についての解説であったり、市場を活用する料理人への取材なども敢行だれました。
「初・ドキュメンタリー映画」の人にも最適
「ドキュメンタリー映画見たこと無いし、何か難しそう」と思われる方もいらっしゃると思いますが、この映画はそんな方にもオススメです。
カット割り(画面が切り替わる回数)が多く、次から次へと視覚的に楽しめる映像がなだれ込んできます。単調に築地市場を映し出すのではなく、多くのインタビューも踏まえて非常にスピーディーにストーリーが進んでいくのです。
それでありながら、スローモーションも多様されており短い1カットに職人の技が刻み込まれているのです。
私個人の感想としては、「ドキュメンタリー映画を見てるということを忘れた」というところです。
さあ、今こそ!
豊洲市場も落ち着いてきた今こそ、築地の在りし日の姿を一度映画で楽しんでみましょう。
築地市場はもうありませんが、市場の楽しさを知ることができ、築地場外市場や豊洲市場、また全国の市場を楽しみたいと思うこと間違いなしです。
(文:柳下修平)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。