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2020-01-15

ニュース

『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』著名人コメント| 呪われた企画製作秘話も公開!




構想30年を掛け、9回も企画が頓挫し、映画史上最も呪われた企画と謳われ第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾り絶賛を受けた『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が、2020年1月24日(金)より全国公開される。この度、物語を生み出す苦しさを知り、本作の完成を待ちわびていた、著名人からのコメントが到着した。

本作は、スランプに陥ったCM監督トビーが、10年前に撮影した映画『ドン・キホーテを殺した男』でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことで、奇怪な旅路に巻き込まれていく物語。

何度も企画が頓挫し、映画史上最も呪われた企画と謳われた本作。あまりにも多くの悲運に見舞われ、ドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』として上映も行われた。そんな呪われた企画の端緒はなんとたったの数秒!

1988年、テリー・ギリアムの『バロン』が公開された時、プロデューサーの一人、ジェイク・バーツへ提案を投げ掛けた。ギリアムは「二つの名前を言うよ。一つはドン・キホーテで、もう一つはギリアムだ。それから2000万ドル必要だ」とジェイクに提案。するとジェイクは即答し、話は簡単にまとまった。この数秒によりテリー・ギリアムは長い呪いに捕らわれることになる。




2000年にクランクインをするが、ロケ地に軍用機が飛び交い録音テープが無駄になってしまう。さらに鉄砲水に襲われて、撮影機材が流出するというまさかのトラブルに見舞われる。そしてジョン・ロシュフォールが腰の痛みを発症し撮影に参加することが難しくなってしまい、企画は停止状態に。その後再始動するたびに、資金や権利の問題、主演俳優の降板などが相次ぎ、企画が頓挫すること、何と9回!2016年には「映画が死ぬ前に、自分が死ぬんじゃないか」と弱気な発言をみせたギリアムだが、ついに映画が完成した。

たった数秒から立ち上がった呪われた企画が約30年の時を経て、ついに日本で公開される。 今回の撮影はとても順調に事が運び、撮影監督のニコラ・ペリーコーニは「もはや神は怒っていない」と発言。しかし日本で行われた関係者の試写会で、機材トラブルが発生するなど、まだまだ呪いの余韻は残っており、最後まで油断ができない、まさに呪われた企画となっている。

著名人コメント

(※以下敬称略、五十音順)

戌井昭人/作家(「俳優・亀岡拓次」著)


ずっと待っていたドン・キホーテ。テリー・ギリアムさんならきっとやり遂げると信じていたよ。頓挫のぶんだけ、頓馬の度合いが増した最高のドン・キホーテでした

今泉力哉/映画監督(『愛がなんだ』)


映画をつくる喜びとその多大なる代償についての物語を圧倒的な独自の映像世界とシニカルで自虐も含めた笑いとともに描く、自伝的映画なのではないだろうか。 テリー・ギリアム。悔しかったろうな。泣けた。何度も何度も挫折したって諦めないテリー・ギリアムこそがドン・キ ホーテでサンチョ・パンサなんだと思う。

倉持裕/劇作家・脚本家・演出家(「鎌塚氏、舞い散る」)


現実、夢、虚構、あらゆるシーンの美術が素晴らしく、美しい。
楽しい悪夢。明るい狂気。

小泉徳宏/映画監督(『ちはやふる』シリーズ)


まだ学生の頃、ふらっと入った映画館で見た『ロスト・イン・ラ・マンチャ』。 あれから18年、ギリアム監督まだ諦めてなかったのか!と驚きを禁じ得ない。映画の製作が苦難に満ちた道のりになった結果、ただでさえ元祖メタフィクションの原作小説が、 映画によってさらなる入れ子構造の迷路に誘われ、挙げ句の果てにはギリアム監督自身が物語と同化し、予想の斜め上を行く怪作中の怪作が爆誕。 あの時、すんなりと作られていたら、こうはなっていなかったはず。 究極の高次元メタメタメタフィクションに前頭葉が持ってかれる!

小堺一機


天才、テリーの見果てぬ夢のイマジネーションに追いつけ無い! でもそれが嬉しい133分! ラスト、観客はテリーのサンチョ・パンサになっている!

清水崇/映画監督(『呪怨』『9次元からきた男』『犬鳴村』)


17年前、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』を共に観た恋人はくすくす笑っていた。 「笑い事じゃないよ...」
助監督を経て、駆け出しの映画監督だった僕には到底笑えなかった。 むしろ、行き場を失くした監督の熱い想いに涙が滲むくらいだった。
――あれから16年...本作がテリー・ギリアム監督の息あるうちに見られるとは誰も信じなかっただろう。 僕もその一人だ...かつての恋人は妻となり、子供を抱える親となった。現実的な分別もわきまえも身に付け、既に夢とロマンを追いかける少年では無い。 しかし、ここに......テリー・ギリアム監督は確固たる姿勢で完成させてくれた。 劇中の主人公同様“ミイラ取りがミイラになる”が如く... あらゆる災いと頓挫を乗り越え、失いかけたラ・マンチャを取り戻す様を見事に見せつけてくれた。 80近い先輩監督から説き伏せ、ねじ伏せられ、勇気づけられた。 それはまさに狂気の沙汰...“想像と妄想”“夢とロマン”の世界! 「夢を諦めないものが勝つ」...そんな、誰もが上っ面で容易く使う言葉に 真摯に向き合い、自らの半生をかけ、身をもって示してくれた! 本作は、映画人生に自らを昇華させたテリー・ギリアム監督そのもの... 彼こそが永遠の夢想家であり、ドン・キホーテだ!!男の子の夢をありがとう!!

瀬々敬久/映画監督(『64-ロクヨン-』『糸』)


テリー・ギリアムがあのモンティ・パイソンの世界に舞い戻って来た。
歴史と現在の交錯を幻想の中で描き、現実を笑い飛ばす魔法的世界。
初期衝動にあふれる愛と情熱。
ワシはまだまだやれるぞ!そんな巨匠の声が聴こえる大傑作。
ホント、うかうかしていられない。

土屋亮一/劇団「シベリア少女鉄道」・脚本家


原典とか色んな背景とか下敷きとか構図とか現実とか夢とかが何層にも重なってくるやつですが、よく知らなくても 「やべージイさんとオレ物語」って感じで愉快ですよ。

内藤瑛亮/映画監督(『ミスミソウ』)


クソみたいな現実なんか捨てて、美しい幻想の中で生きたっていいじゃないか―――そう開き直ったかのような切なさと清々しさに満ちている

爆笑問題・太田光


普段「今、シーズン8の途中まで観てるんだけど面白いね。この先どこまで続くのかな」という会話をしてる人々には この映画は気に入らないかもしれない。「ドン・キホーテ」はビッグデータで視聴者の習慣を判断した上で計算し構成された物語じゃないし、シーズンが永遠に続いたりしないからだ。 人が死ぬのと同じように映画も終わる。セルバンデスは読者アンケートを取らずに物語を書き始めた。「映画作り」は風車に戦いを挑む行為だ。馬鹿がやる無謀な冒険だ。ドン・キホーテは正気に戻れば終わり。テリー・ギリアムはAIに制御されずにとうとうやり遂げた。完成したのは不朽の名作。永遠に観客の胸に残る不滅の物語だ。

爆笑問題・田中裕二


この映画を観ていると、だんだんドン・キホーテがテリー・ギリアムそのものに見えてくる。 現実より夢の中に居続けたいと思う気持ちに自分もなってきていて、ハッとする。

御笠ノ忠次/劇作家・演出家(ミュージカル「刀剣乱舞」)


現実が虚構に溢れて其の境界線も曖昧な今という時代ではドン・キホーテやジョーカーとして生きる方がよっぽど誠実でカッコいいんじゃないかって思います。
という感じでよろしいですかね? ドン...テリー・ギリアムさん。

ストーリー




仕事への情熱を失くしたCM監督のトビーは、スペインの田舎で撮影中のある日、謎めいた男からDVDを渡される。偶然か運命か、それはトビーが学生時代に監督し、賞に輝いた映画『ドン・キホーテを殺した男』だった。舞台となった村が程近いと知ったトビーはバイクを飛ばすが、映画のせいで人々は変わり果てていた。ド ン・キホーテを演じた靴職人の老人ハビエルは、自分は本物の騎士だと信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカは女優になると村を飛び出したのだ。トビーのことを忠 実な従者のサンチョだと思い込んだ老人は、無理やりトビーを引き連れて、大冒険の旅へと出発するのだが──




作品情報


監督:テリー・ギリアム
出演:アダム・ドライバー ジョナサン・プライス ステラン・スカルスガルド オルガ・キュリレンコ ジョアナ・リベイロ オスカル・ハエナダ ジェイソン・ワトキンス セルジ・ロペス ロッシ・デ・パルマ ホヴィク・ケウチケリアン ジョルディ・モリャ脚本:テリー・ギリアム トニー・グリゾーニ 製作:マリエラ・ベスイェフシ ヘラルド・エレーロ エイミー・ギリアム 2018/カラー/5.1ch/スペイン・ベルギー・フランス・イギリス・ポルトガル/スコープ/ 133 分/原題:THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE
日本語字幕:松浦美奈 配給:ショウゲート
donquixote-movie.jp
© 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol SLU
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