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2020-11-26

邦画実写

『真・鮫島事件』レビュー:リモートで呪われるコロナ禍型のホラーが誕生



2ちゃんねる(現5ちゃんねる)から端を発した都市伝説“鮫島事件”を現代的にアップデートした映画『真・鮫島事件』が公開されます。

映画はコロナ渦ならではリモート分割画面方式とスマホやPCのインカメラの映像を意識した、手持ち感あふれる映像で進み、今年の夏に話題になったドラマ『リモートで殺される』を彷彿させる作りとなっています。

音声にもノイズがかなり入り込み(ちょっと聞き取りにくいくらいですが(苦笑))、POVとはまた違った価値の臨場感の映画に仕上がっています。

上映時間が長くないこともありますが、ストーリーやセリフ回しでツッコミどころもあるにはあるのですが、巻き込まれ型ホラーとしてグイグイと引っ張る演出は中だるみもなく(意外な程に)最後まで楽しく見ることができます。

コロナ禍と言うこともあって、武田玲奈演じるヒロインは外ではしっかりとマスクをしていて、自宅に戻るとまず念入りに手洗いとうがいをするシーンから始まります。
 

あらすじ


佐々木菜奈は高校時代の同級生たちと毎年恒例の部活会を開催していました。

しかし、今年はコロナ禍と言うこともあってリモートでの飲み会となります。

ところが、仲間のひとりのあゆみが姿を現さず、代わりに画面に現れたあゆみの彼氏の匠が、あゆみが壮絶な死に顔で息絶えていたことを知らせてきます。

事態の飲み込めない菜奈に、友人たちは20年以上前、ネット掲示板の2ちゃんえるで盛り上がった都市伝説“鮫島事件”について語りだします。

陰惨なその事件は真相に触れたものは必ず呪い死ぬとされていましたが、あゆみは仲間の裕貴、鈴と3人で“鮫島事件”発祥の地とされる廃墟に行っていたというのです。

そして、その日からあゆみの様子はおかしくなっていったのでした。

やがて、恐れおののく菜奈たちにも“鮫島事件”という言葉を口にしたことで呪いが伝染、闇に囚われていき、一人また一人と画面から姿を消していきます。


 

形を変えて語られる都市伝説の数々

都市伝説というのは昔からあったものですが、インターネットの急速な拡大でその拡がり方も大きく変わりました。

アメリカ大統領選挙の時に取り上げられた一種の陰謀論を唱えるQアノンなどは耳にされた方もいるのではないでしょうか?

鮫島事件も2ちゃんねる上で間接的、伝聞的、回想的に語られることで肉付けされた都市伝説の一つです。

あるかもしれない設定と“影と闇”を感じさせる部分が人の興味を惹きつけてやみません。

細かい設定がなされているようで、空白の部分も多い都市伝説は映画の題材になることが多くこれまで様々な作品が作られてきました。



日本の都市伝説怪談の元祖ともいうべき『口裂け女』は独自の解釈を加えつつシリーズ化されました。この流れは『渋谷怪談』や『テケテケ』などのJホラーのタイトルとなり、若手女優、アイドル女優の登竜門的な存在になりました。

これらの都市伝説ものでは“ある土地”というのも大きな要素になっています。

都市部から少し離れた郊外、似たような地名はあるが、そこなのかどうかははっきりしない。

こういった要素はネット上でさらに探求心をあおり、それがまた都市伝説の肉付けに繋がります。一時期テレビなどでもかなり取り上げられた“杉沢村”などはどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?

また、コロナの直前に公開されてスマッシュヒットした『犬鳴村』などもこの系譜に連なる作品ですね。監督は『呪怨』の清水崇監督でしたが、このヒットを受けて“恐怖の村”シリーズ第2弾として『樹海村』の製作が決定しています。



富士の樹海と言えば虚実ないまぜのエピソードには事欠かないでしょうから今から楽しみです。

海外に目を向けると実際に事件にまでなってしまった“スレンダーマン”はネット発信の都市伝説の代表格です。日本ではNetflixなどでの配信になりましたが『スレンダーマン奴を見たら、終わり』として映画化されています。



ちなみに、ネット発信というと都市伝説と結びつきがちですが『電車男』や『ブラック会社に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない』『風俗行ったら人生変わったwww』『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』などのコメディ映画もあるのもお忘れなく。

(文:村松健太郎)

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