年末年始に自宅で観れる「SF映画」オススメ厳選5作
今年もいよいよおしまいということで、年末年始はご自宅でゆっくりされる方も多いのではないでしょうか。映画は数え切れないほどありますが、今回はSF映画に絞ってオススメを紹介。
しかし、一言でSFと言ってもさまざまなタイプがあり「どれを観たらいいかわからない」と思われる方も多いでしょう。今回はそんなあなたに「年末年始に自宅にて配信で観れるSF作品」をタイプ別に案内していきます。
スター・ウォーズ初心者のあなたへ
『マンダロリアン』
配信先:Disney+※2020年12月29日現在の情報
ヒトコトあらすじ
遠い昔、遥かかなたの銀河系で。孤独の賞金稼ぎマンダロリアン(ペドロ・パスカル)が
ひょんなことから出会ったベビーヨーダと繰り広げる「スター・ウォーズ」の冒険物語!
見どころ
1977年に公開され伝説のSF映画『スター・ウォーズ』はシリーズ化され、これまで多くの作品が作られてきました。『マンダロリアン』はそんなスターウォーズシリーズ初の実写ドラマで現在、シーズン1と2合わせて全16話がDisney+にて配信されています。
スター・ウォーズと聞くと作品数が多く制作順と作品内の時系列がバラバラだったりするので、今から観るには腰が重いという方多いのではないでしょうか。
しかし、本作『マンダロリアン』はそんな『スターウォーズ』初心者の方でも大丈夫!
歴代の作品を観ていなくとも楽しめる作りになっています。
それは『マンダロリアン』がこれまでの『スター・ウォーズ』の焼き直しはせず、今までで生み出されてきた誰もが楽しめる時代劇やマカロニウエスタンから「娯楽性」を抽出し、作品内に注ぎ込んでいるからです。
作品をプロデュースしているのはスター・ウォーズの生みの親であるジョージ・ルーカスの愛弟子デイヴ・フィローニと『アイアンマン』『ライオンキング』の監督であるジョン・ファブローという信頼できるタッグです。
これまでスターウォーズに触れる機会がなかった方も、ぜひこの年末年始に『スター・ウォーズ』の世界にいってらっしゃい!
背筋を凍らせたいあなたへ
『ザ・コール』
配信先:Netflix※2020年12月29日現在の情報
ヒトコトあらすじ
主人公ソヨン(パク・シネ)の元に知らない女性から助けを求める電話がかかってくる。それは過去からの電話だった!
見どころ
映画『パラサイト 半地下の家族』のヒットによって韓国映画の認知度が日本国内でも上がってきています。重厚な映像や暴力描写のイメージが強い韓国映画ですが『怪しい彼女』『ビューティー・インサイド』などのSF要素を組み合わせた傑作も多いです。
2011年の『恐怖ノ黒電話』が原作となった本作『ザ・コール』も「現在と過去をつなぐ電話」という少し不思議なSF要素を取り入れたサイコスリラー。
映画の序盤を観ると主人公女性2人による心温まるヒューマンドラマのような雰囲気を感じるのですが、中盤から背筋も凍る展開に突入します。
過去によって現在が上書き保存されていく場面のダイナミックな演出は観る人の心を揺さぶり、ヨンスクを演じるチョン・ジョンソの状況ごとに見え方が変わる演技や異様な笑い方は誰もが認める怪演ぶりです。
この年末年始に不思議で怖くて背筋が凍るSFホラー映画をぜひご堪能ください。
未知なる恐ろしき海底に行きたいあなた!
『アンダーウォーター』
配信先:Amazon、Rakuten、dTV ※3サービスとも「レンタル課金」での配信
※2020年12月29日現在の情報
ヒトコトあらすじ
海底1万メートルの施設で研究をしている調査員たちにある日、大地震とモンスターが襲いかかる!
見どころ
この手のジャンル映画で必ず描かれるお膳立てをスッ飛ばして映画の冒頭でいきなり大変なことが起きるスピード感に一気に引き込まれます。主人公たちに課せられた「脱出」というアクションを進める中でそれぞれの人物のキャラクターやバックボーンが伝わってくるので全く退屈しません。
怪獣映画にも通じるようなモンスターが登場しますが、このモンスターが私達に程よい嫌悪感を示しラストは開いた口が塞がりません。
さらに水圧によって一瞬にしてぺしゃんこになる施設や人体。
遮断壁と呼ばれる壁を使ったスリリングな見せ場など海底パニック映画ならではの面白さもたくさん散りばめています。
徹底して陸を映さず屋内か暗い海底しか出てこないこの世界を年末年始に体験するのも悪くないのでは?
家族で観れるアニメ
『ウォーリー』
配信先:Disney+、Amazon、U-Next、Rakuten、dTV、ビデオマーケット、TSUTAYA TV※Disney+以外は「レンタル課金」での配信
※2020年12月29日現在の情報
ヒトコトあらすじ
汚染が進み人類は宇宙船で暮らすようになった地球。そこで未だに稼働し続ける孤独なごみ処理ロボットのウォーリーの元に白く輝く美しいロボットのイヴが現れる!
見どころ
ゴミしか残っていないディストピアと化してしまった地球で暮らすウォーリーは時の流れを感じさせる中古感も相まって哀愁を漂わせており、たった一人で黙々と動いているシーンだけで涙が出そうになります。前半は全く台詞が無くまるでサイレント映画を観ているかのような感覚に陥る映画なのですが、ストイックにアニメを制作するさすがのピクサー!アニメーションの動きの気持ちよさと演出力で画面から目が離せません。
後半になって登場する洗練されたデザインのロボット・イヴ。共通点は「ロボット」という1点だけで見た目が全く違うウォーリーとイヴのデートシーンはまるでロボット界の『美女と野獣』を観ているようでとても美しいです。
基本的には楽しい冒険物語なのですが、人類に警鐘を鳴らすSFならではのジャンルの強さも発揮する後半のある悲惨な事実に背筋が伸びる気持ちにもなります。
アニメーションとしての楽しさと美しさ、少しピリっとする皮肉の効いた終盤で構成された『ウォーリー』はまさに子供から大人まで楽しめるアニメ作品の決定版です。ぜひご家庭でお楽しみください。
大人のロボットアニメが観たいあなた!
『機動警察パトレイバー the Movie』
配信先:Hulu、U-Next、ビデオマーケット、TSUTAYA TV※Hulu、U-Next以外は「レンタル課金」での配信
※2020年12月29日現在の情報
ヒトコトあらすじ
近未来の東京で活用されるようになったロボットが起こすレイバー犯罪。その対抗策として警視庁が設立した「パトレイバー」が謎のレイバー暴走事件に立ち向かう!
見どころ
まず前提として、本作『機動警察パトレイバー the Movie』には前日譚に当たるアニメシリーズがあるのですがそれを観ずとも楽しめる内容になっています。公開当時の1989年では観客もピンとこなかったであろうOSなどの専門用語や都市開発「バビロン計画」が進む東京の風景は今になって観るとより身近に感じることもできる世界観です。
ドラマ『踊る大捜査線』にも絶大な影響を与えた個性豊かなメンバーや組織論はアニメシリーズから引き継がれている魅力です。映画ではそこに加えて、事件の犯人の不気味さとそれを解決に導く刑事ドラマとしての面白さが秀逸です。
日本は家に上がるとき靴を脱ぐ文化のためハリウッドのジャンル映画のような爽快なテンポは難しいと言わている邦画界。しかし、本作『機動警察パトレイバー the Movie』ではあえて主人公たちを畳の上に据え物語を進める事で日本ならではのエンタメを確立しています。
のちに世界の映像作家に多大な影響を与えた『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を制作することになる押井守が監督を。怪獣ファンからも多大な支持を得る平成ガメラシリーズの脚本家・伊藤和典がシナリオを担当し「大人も耐えうるアニメ」ではなく「大人に向けた」アニメとなった本作をぜひご堪能ください。
おわりに
SF映画は私達が住む現実とはかけ離れた世界を見せてくれます。配信サービスはそんな世界に連れて行ってくれる「乗り物」です。
今年はなかなか外出しづらい年末年始ですが、ぜひこの機会におうちから異世界への旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(文:映画チンピラ・ジャガモンド斎藤)
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