映画コラム

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2021年03月04日

『太陽は動かない』日本映画史に刻まれる特大スケールのバディ映画が誕生!

『太陽は動かない』日本映画史に刻まれる特大スケールのバディ映画が誕生!


藤原竜也×竹内涼真 初共演にして最高のバディに!

主役の鷹野の演じるのは『バトルロワイアル』『デスノート』から始まり、『22年目の告白-私が殺人犯です-』『カイジ』など突飛な設定の世界観の作品に圧倒的な説得力を与え続けてきた藤原竜也。本作でも抜群の存在感で、物語を引っ張ります。



そのバディを演じるのが竹内涼真。ドラマ「テセウスの船」「君と世界が終わる日に」などで硬軟自在な演技を見せていますが、本作でも軽さと心臓の爆弾に怯える弱さを交互に見せて、キャラクターに深みを与えています。また、流石は仮面ライダー出身と思わせるアクションシーンは藤原竜也と並んでも見劣りがしないものになっています。


二転三転するストーリーと24時間ごとに迫るタイムリミットの緊迫感

鷹野と田岡に課せられた任務は、過去最大にして最悪の任務。これまで完璧に仕事をこなしてきた鷹野にとっても命がけの任務となります。さらに、まだ経験が浅い田岡にとっては自分の任務、生き方に疑問を投げかかるほどの任務です。多くの情報を集め、状況の把握し続けてきた司令塔の風間をもってしても不明な出来事が続発、結果、手足となって動くエージェントを混乱と命の危機に陥れます。




この二転三転する展開に加えて、さらに24時間ごとの心臓に埋め込まれた爆弾のタイムリミットがエージェントの危機感、さらに言えば物語と、それを見る我々の心理をも追い込んでいきます。

エージェントへの無言の圧力をかけ続ける風間演じる佐藤浩市も相変わらずの頼もしさともいえる存在感で、厳しい任務と運命に有無を言わさない絶対的な指導者感・支配者感があります。そういう風間ですら、大きな組織のコマでしかないと分かる後半は物語の世界感の広さを見ることができます。

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(C)吉田修一/幻冬舎 (C)2020「太陽は動かない」製作委員会

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