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2021-03-20

その他

『パシフィック・リム 暗黒の大陸』はアニメのグローバル化を象徴する作品だ!



日本のオタクカルチャーをこよなく愛するギレルモ・デル・トロ監督の『パシフィック・リム』がアニメ化され、Netflixオリジナルアニメシリーズとして配信開始されました。日本アニメのイマジネーションをハリウッドの大作映画として実現した本企画を、今度は日本アニメに逆輸入した格好となります。

本作のアニメーション制作を務めたのは、『シドニアの騎士』や『亜人』で知られるポリゴン・ピクチュアズ。フル3DCGを駆使した迫力ある映像作りに定評あるスタジオです。ただ、プロダクションの大元は米国のレジェンダリー・ピクチャーズであり、プロデューサーと脚本はクレイグ・カイル (『マイティ・ソー バトルロイヤル』)と、グレッグ・ジョンソン (『X-MEN: エボリューション』)が務めています。本作は、日米のプロダクションが協力して作り上げた「グローバルAnime」ともいうべき作品です。

物語の舞台はオーストラリア。怪獣に大陸を支配され、僅かに生き残った人類は細々と暮らしています。両親と生き別れ、小さな集落で暮らす少年テイラーとその妹ヘイリーはある日、集落の地下で隠されたイェーガー、アトラス・デストロイヤーを発見。兄妹で乗り込み、怪獣との過酷な戦いに身を投じます。

人類社会が崩壊寸前のこの世界で2人に襲いかかるのは怪獣だけではなく、同じ人間とも縄張りや少ない資源を取り合わねばなりません。テイラーとヘイリーは道中、謎の「ぼうや」と出会い、協力して過酷な世界を生き抜いていくのです。



本作はグローバルなプロダクションならではの魅力にあふれています。ビジュアルは日本アニメのテイストですが、脚本家が米国人なだけあり、セリフのやり取りはハリウッド映画的のような言い回しが多く用いられています。

また、本作のオリジナル言語は英語であるため(Netflixの基本設定も英語+日本語字幕になっています)、映像も英語に合わせて演出されています。例えば、キャラクターの芝居のタイミングです。例えば、第3話でテイラーが「5年間も隠れていたからな」と言うのに合わせて、5本指を突き出す芝居に顕著に現れます。

日本語なら「5年間も」と最初に年数を言いますが、英語では「〜 in 5 years.」のように年数を最後に言います。なので、テイラーの手の芝居も英語で「〜5 years.」と言うタイミングで行われるのです。



本作は、もちろん日本語吹替版も作られていますが、芝居のタイミングや会話のテイストは英語版の方がしっくりくるように作られています。プロダクションの構成だけでなく、演出や内容面でも海外の要素を多数含んだ作品になっていて、日本のアニメ文化のグローバルな広がりを実感させてくれます。

聞き慣れた日本語吹き替え版も素晴らしいですが、英語版での視聴も新鮮な体験です。国内製のアニメとは一味違う感覚を是非味わってみてください。

(文:杉本穂高)
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