映画コラム

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2021年04月05日

『椿の庭』で好演!鈴木京香のオススメ出演作品5選+α

『椿の庭』で好演!鈴木京香のオススメ出演作品5選+α


©2020 "A Garden of Camellias" Film Partners


2021年4月9日より公開となる映画『椿の庭』は昭和、平成、令和と3世代の女性たちの生きざまを描いた人間ドラマで、このうち平成の女性を代表しているのが鈴木京香です。

彼女が演じるのは、母・絹子(富司純子)と亡き長女の娘・渚(シム・ウンジョン)のことを何かと気にかける次女・陶子。

一見、祖母と孫の関係性をメインに据えつつ、陶子の存在こそがお互いのさりげない架け橋にもなって、作品世界よりふくよかなものにしてくれているのも確かです。

今回は、そんな鈴木京香のこれまでのキャリアの中から独断と偏見で好きな作品を選ばせていただきました!

デビュー作『愛と平成の色男』から
『39』までの森田芳光監督作品

鈴木京香の女優デビューは1989年、森田芳光監督の映画『愛と平成の色男』です。

この後、1991年のNHK朝のテレビ小説「君の名は」ヒロインに大抜擢されて一躍お茶の間の人気を得た彼女は、1992年に再び森田監督の『未来の想い出―ラストクリスマス―』に出演。

どちらも助演としての登板ではありますが、そこからさらに女優として飛躍していく鈴木京香を森田監督はさらに注目し、堂々主演に起用したのが1999年の『39 刑法第三十九条』でした。



心神喪失者の罪は問わないという、刑法第三十九条をモチーフにしたサスペンス映画。

司法精神鑑定人助手の小川香深(鈴木京香)が、ある殺人事件の容疑者(堤真一)が犯行時に心神喪失していたと鑑定された事に疑問を抱き、真相を追い求めていく姿をサスペンスフルに描いていきます。

「銀残し」というフィルムの現像技術を用いて色彩を抑えた映像や、見る側に不思議と不安を煽らせる画面構図、そして誰一人として正常な雰囲気の者がいないかのようなキャラクター設定など、森田監督ならではの才気あふれる作品として大いに屹立。

そして鈴木京香は本作でキネマ旬報賞やブルーリボン賞の主演女優賞を受賞し、女優として大きくステップアップしていくのでした。

お宝映画『ゴジラVSビオランテ』
『戦国自衛隊1549』



日本が誇る特撮怪獣映画シリーズ第17作目『ゴジラVSビオランテ』が1989年の暮れに公開されたとき、特撮ファンの間でひそかに話題を集めていったのが、豊原功補と共に自衛隊の対ゴジラ秘密兵器スーパーXⅡを遠隔操作するオペレーター役として出演していた鈴木京香でした。

当時映画出演2作目で、正直まださほど巷に知られた存在ではなかった彼女でしたが、インターネットがなかった時代にも拘らず「あの美女は誰だ?」とばかりに、ファンの間で徐々に口コミが広がっていったのです(そんなにアップで映っているわけでもないのですが、さすがはゴジラ映画ファンのツワモノたち!?)。

その数年後、彼女がNHK朝のテレビ小説「君の名は」に主演したとき、相手役が「仮面ライダーBLACK」2部作(87~89)の倉田てつをだったこともあって、本作がオンエアされたときはゴジラ・ファンとライダー・ファンの双方がテレビにくぎ付けとなっていたものです。



そして21世紀のミレニアム・ゴジラ・シリーズを多く演出した手塚昌明監督は『戦国自衛隊1549』(05)でヒロインの陸上自衛隊研究本部所属の神崎怜2尉の役に鈴木京香を起用。

それは明らかに『ゴジラVSビオランテ』の印象あってのキャスティングであることは一目瞭然でした。

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