「西武園ゆうえんち」のリニューアルを徹底レポート:昭和の熱気を感じるリアル「三丁目の夕日」パーク
昨年、開業70周年を迎えた埼玉県所沢市にある「西武園ゆうえんち」がリニューアルして2021年5月19日(水)にグランドオープンを迎えます。
新たな西武園ゆうえんちは「心あたたまる幸福感に包まれる世界」をコンセプトに、1960年代をイメージした昭和の町並みが高クオリティで再現されていて高い注目を浴びています。
グランドオープンに先駆けて行われたメディア向け内覧会を取材してみると、そこには昭和の街並みと熱気を感じるまさにリアル「三丁目の夕日」のようなテーマパークに変貌を遂げていました。
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路面電車からはじまる昭和への旅
新宿駅からおよそ47分で行ける「西武園ゆうえんち駅」を降りるとまず目に入ってくるのは、昔なつかしの路面電車と停留所。
長崎電気軌道株式会社から譲り受けたという、実際に使われていた路面電車(1050形1051号)で、行き先表示「夕日の丘商店街」の文字がありました。
路面電車内は自由に見学することも出来るので、まずはここから昭和への旅をはじめましょう。
夕日の丘商店街
入場すると目の前に飛び込んでくるのは「夕日の丘商店街」の文字。さらに、ずらりと並んだ30もの店舗が軒を連ねています。
その光景はまさに映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで茶川先生や淳之介たちが暮らしていたかのような、昔懐かしい風景が続いています。
最初に立ち寄ったのは商店街入口付近にある「龜山新聞舗」。
雑貨屋の一部を間借りして営んでいるこちらの新聞屋さんでは「夕日の丘新聞」を無料で配布しています。
商店街の店舗情報や、園内の情報などが細かく掲載している西武園内のガイドマップなので、入園したらはじめに手に入れましょう。
「夕日の丘商店街」の中に足をふみ入れてみると、たばこ屋さん、町の電器屋さん、理髪店といった昔の商店街には必ずあった店舗が数多くあり、団塊ジュニア世代の筆者はあまりの懐かしさにぐっとこみ上げるものがありました。
商店街はアーケードに覆われていて、雨を気にすることなく、楽しめるのも嬉しい限り。
商店街には、美空ひばりさんの「お祭りマンボ」、植木等さんの「スーダラ節」、小林旭さんの「自動車ショー歌」など、往年の昭和の名スターたちの名曲が流れて、高度成長期の勢いのあった日本の情景が目に浮かんできます。
商店街の一角には街頭テレビもありました!みんなで見入っている昔の映像は見たことありますよね。こうして実際に観てみると、その気持ちがちょっと分かるかも。
昭和の住民が繰り広げるパフォーマンスに注目
見どころは建物だけではありません。
この街に息づく、昭和の住民たちによるパフォーマンスも見どころのひとつ。
蕎麦屋のご主人は、ものすごい数のもりそばを担いで「出前に行ってくるよ〜」と自転車を漕いで商店街を颯爽と駆け抜けます。
こちらは金物店「金銀堂」の店主。トンカントンカンと独特のリズムで金物を直していると、
そのリズムをきっかけに、商店街で働く住民の皆さんが集まってセッションがスタート!みんなで唄って踊って、観ているこちらも思わず笑顔になるパフォーマンスが各所でゲリラ的にはじまります。
「萬屋雑貨店」の前では、駐在さんと泥棒の追跡劇がはじまりました。
ロープを使って2階から滑り降りたり、バック転で追いかけ回したりとアクロバティックなパルクール・チェイスの結末はいかに!?
八百屋「八百八」の前では「8-77(バナナ)」と銘打たれた帽子を被ったご主人さんが、名調子で売りさばく「バナナの叩き売り」がはじまったり、
銭湯「朝日湯」の前では、不思議な効果音を鳴らしながらお客さんをやさしくいじる楽しい紙芝居屋さんが出現。
この街には、気風の良い昭和の住民たちが息づいています。
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昭和レトロなグルメにも注目
パフォーマンスだけではありません。
商店街の多くのお店で、飲食ができたりお土産が購入できたりします。
こちらの「肉のおほみ」は、コロッケやメンチカツを販売している精肉店です。
揚げたての「肉屋のクロケット」は外はサクサク、中はホクホクのおいしいコロッケ。小腹が空いた時にはもってこいの王道食べ歩きフードです。
昭和の気分にもっと浸りながら食事したいという方には、商店街の真ん中に位置する「喫茶ビクトリヤ」がおすすめ。
こちらでは「スパゲッティ・ナポレターナ」や、サイダーにフルーツゼリーが入った「ゼリイポンチ」、昭和の喫茶店には無くてならない「クリイムソーダ」(檸檬・苺・メロン・青空の4種類)が楽しめます。
「スパゲッティ・ナポレターナ」は、もちもちの太麺、たまねぎ、赤いウインナーが入った昔懐かしのナポリタン。
この他にもこちらの喫茶店では「プリン・ア・ラ・モード」や「ハットケーキ(ホットケーキ)」など、昭和レトロポップな喫茶と軽食が楽しめます。
昔ながらのアトラクションも健在
「夕日の丘商店街」を後にて丘を下ると、リニューアル以前からある昔ながらのアトラクションも健在です。
「オクトパス・アドベンチャー」はタコの足に乗り込み回転するアトラクション。
西武園ゆうえんちの「メリーゴーラウンド」は、馬だけでなく、様々な動物たちのいるのが特徴です。
レッツゴー!レオランド
「メリーゴーラウンド」の先には西武園ゆうえんちのシンボル「大観覧車」が。その手前にはファミリーで楽しめる「レッツゴー!レオランド」が新たに誕生しました。
こちらでは、ジェットコースター「アトムの月面旅行」をはじめ、
回転型ライド・アトラクション「飛べ!ジャングルの勇者レオ」や「レオとライヤのジャングルダンスパーティー」など、手塚治虫さん原作のアニメをモチーフにした家族で楽しめるアトラクションがあります。
「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」の世界に入り込んだかのような写真が撮れるフォトスポットもありました。
「レオとライヤの夕日列車」は「レッツゴー!レオランド」エリアをぐるりと回りながら行方不明になったレオとライヤを探す列車旅。手塚治虫さんの原作アニメを知っている世代も知らない世代も楽しめるアトラクションエリアです。
買い物は「西武園通貨」で
園内でのお買い物は原則、園内のみで利用できる「西武園通貨」で買い物できます。
拾園札にはレオが、百園札にはパンジャがあしらわれたかわいいお札です。拾園は120円に換算されるということで、昔の貨幣価値に近い感覚でお買い物ができますね。
西武園通貨は園入口のチケットブースの他、園内の「夕日丘郵便局」と園内各所にいる園通貨交換係から購入できます。ただし有効期限は発行当日のみなので、買い過ぎにはご注意を。
「ゴジラ・ザ・ライド」にも注目
リニューアルした西武園ゆうえんちは、昭和の熱気や活気を肌で感じることができるまさにリアル『ALWAYS 三丁目の夕日』のようなテーマパークでした。
冒頭にご紹介した路面電車からも見える丘の上の「夕陽館」では「ゴジラ」をテーマにした世界初のライド・アトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」が楽しめます。
こちらも「夕日の丘商店街」と同じくらい注目されているライド・アトラクションなので、西武園ゆうえんちを訪れた際はこちらもぜひ乗ってみてはいかがでしょう!
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(取材・文:中川マナブ)
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