『るろうに剣心』完結!佐藤健・俳優デビュー15周年、挑み続ける男のこれから
代表作を得て
『るろうに剣心』は2012年の一作目が公開されました。この時、佐藤健は21歳でした。
その後、2014年の『京都大火編』と『伝説の最期編』の二部作、そして2021年の『最終章 The Final』『最終章 The Beginning』と10年間・5作品で佐藤健は緋村剣心を演じました。佐藤健の20代は『るろうに剣心』とともにあった形になりますね。
文字通り“『るろうに剣心』が代表作となること”、パブリックイメージとして“るろうに剣心の人”と思われることに佐藤健は肯定的な見方をしています。
過去、多くの人気シリーズなど(アメコミや007)で“シリーズの顔”を担った俳優たちはイメージが固定されることを嫌って、卒業後は別の路線に挑んだりしています。
しかし、佐藤健は『るろうに剣心』と俳優・佐藤健がイコールで結ばれることを嫌っていません。
一つにはまず俳優にとって“代表作を得る”と言うことが稀なことで、貴重な出来事だという考えがあること。そして佐藤健自身が原作コミック「るろうに剣心」と緋村剣心の大ファンだったことがあります。
佐藤健は『るろうに剣心』シリーズのことを「ここまで人生を懸ける価値のある作品は、他にはない」と熱い思いを表しています。
もともと現場でも多くのディスカッションが飛び交った『るろうに剣心』の現場ですが、『最終章』では佐藤健は脚本作りから参加。
“剣心ならどう動くか?”“剣心ならどんな言葉を発するのか?”を考えられるようになるまでシリーズと一心同体となったことが分かります。
大ヒット映画から朝ドラ、ヒットドラマまで
「仮面ライダー電王」と『るろうに剣心』という自他ともに認める代表作、名刺代わりになる代表作ができたことで、佐藤健の作品選びは自信を深めるとともに役選びに自由度が増し、大きな役どころのオファーも増えていきます。
もちろんイメージを変える部分もあったでしょうが、それ以上に演じることに深みを増していったという感じが強くあります。
デビューが17歳の時なので意外な気もしますが実は学生役が少なく青春ラブストーリー(いわゆる“キラキラ映画”)系の作品はほぼありません。あえて挙げるとすればドラマの「Q10」と『カノジョは噓を愛しすぎてる』くらいでしょうか?後者はラブストーリーですが、学生役ではありませんでした。
それ以外では『バクマン。』『いぬやしき』「半分、青い」などで高校生役を演じていますが、キャラクター的にキラキラ路線とは違う作品群です。
「半分、青い」に加えてドラマ「とんび」「天皇の料理番」「義母と娘のブルース」(ぎぼむす)「恋はつづくよどこまでも」(“恋つづ”)などは高視聴率を記録。
実は中には佐藤健主演作品ではなく、立ち位置として2・3番手の作品もあるのですが、抜群の存在感を示していて今となっては“佐藤健のドラマ”として認知されています。
「半分、青い」「ぎぼむす」「恋つづ」では永野芽郁、綾瀬はるか、上白石萌音といったタイプの違うヒロインをうまく受けて止めている印象も強いですね。
佐藤健は意外と受けに回っても巧いというのは『るろうに剣心 最終章 The Final』で新田真剣佑演じる縁の激情を一身に受け止める場面を見たときに改めて感じました。
30本近い出演作がある映画で言えば『電王』と『るろ剣』を除いて『カノジョは噓を愛しすぎてる』『バクマン。』『亜人』『世界から猫がきえたなら』『何者』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『ドラゴンクエスト ユア・ストーリーズ』などがヒットの目安である興行収入10億円を突破。『電王』『るろ剣』を含むと映画の場合3本に1本以上の割合でヒットを記録するヒットメイカーぶりを発揮しています。
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