『るろうに剣心 最終章』週末動員ランキング1位2位独占、緋村剣心“200億の男”へ視界良好!!
2021年6月1日の緊急事態宣言明け最初の週末となった6月4日からファン待望のシリーズ完結編『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が公開されました。
4月23日に公開された最終章2部作の前編『るろうに剣心 最終章 The Final』は、公開2日後に新型コロナウィルス感染拡大による3度目の緊急事態宣言によって東京と京阪神(宣言延長後は東阪)の映画館が休業に追い込まれるというハンデを背負うことに。
それでもファンの熱い支持を受けて大健闘、公開から常にランキングTOP5を維持し、公開6週目に1位になるというロングランを記録しています。
興行収入は34億円を突破し2021年実写映画ナンバーワンヒット作品となり、またシリーズ観客動員は1200万人が見えてきて、映画『るろうに剣心』はまさに日本映画史に残る大ヒットシリーズとなりました。
そして、6月4日
時間制限や座席制限がありながらも東京と大阪の映画館も営業を再開、『るろうに剣心』の最新予告編にあった“再始動”の言葉通り『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は公開となりました。『るろうに剣心 最終章 The Final』の大ヒット(&再始動)御礼舞台挨拶と『The Beginning』の公開記念舞台挨拶という異例の“二本立て舞台挨拶”を敢行するなど、華やかな形でキャスト・スタッフが“再始動を”盛り上げました。
その結果、6月4日週の週末観客動員ランキングでは見事『The Beginning』が1位を獲得。さらに前週に1位だった『Final』が2位に残り、『るろうに剣心 最終章』2部作がランキング1位・2位独占を果たしました。
これは前回の2部作『京都大火編』『伝説の最期編』でも成し遂げられてなかったことで、『The Final』と『The Beginning』の公開スパンが1ヶ月以上空いていることを考えると、この1-2フィニッシュ快挙と言えるでしょう。
また、『The Beginning』の1位獲得で映画『るろうに剣心』シリーズは5部作全てで週末観客動員ランキング1位を獲得したこともなります。
どこまで伸びる『るろうに剣心 最終章』!?
映画『るろうに剣心』はこれまでの1作目の2012年の『るろうに剣心』、2014年の『京都大火編』『伝説の最期編』2部作までで興行収入125億円を突破しています。(最高は『京都大火編』の52.5億円)4作目の『るろうに剣心 最終章 The Final』も諸々のハンデを乗り越えて公開7週目で34億円を突破し、さらに公開継続中です。
ここまででシリーズ累計で160億円を超えてきて、各作品平均でみても40億円前後の興行収入を記録していることになります。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』も同程度のヒットとなれば、5部作合計の興行収入200億円の大台が見えてきます。
これは『エヴァンゲリオン』の新劇場版4部作とほぼ同程度の数字と言うことになるので、映画『るろうに剣心』がいかに大ヒットシリーズであるかがおわかりいただけるのではないかと思います。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』公開週の数字が明らかに!?
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は最初の3日間で動員35万人(土日2日間24万人)、興行収入5億円(土日2日間3.6憶円)を突破しました。これは『The Final』との動員比68%、興行71%の数字なります。
意見すると苦戦しているようにも見えますが、東京都内の大型シネコンの多くが座席を半数(一席置き)に販売して、レイトショー枠の上映を休止していたり、大阪の劇場が土日の営業を引き続き休止し、平日もレイトショー無しという状況を考えると、この数字は6月4日からの3日間、集められるだけの観客は集めきった数字かなと思います。
実際、この週末、都内の映画館での混雑状況を見ると毎回“残席僅か”の表記になっているところものが多かったのも事実です。
同じくハンデのあった『るろうに剣心 最終章 The Final』がしっかりとした数字を残してきていることを考えると『The Beginning』にもまだまだ“伸びしろ”はあると思われます。
6月20日に緊急事態宣言が予定通り解除されれば、土日、平日に限らず全国の映画館はフル回転できるようになり、数字はまだまだ伸びてくると思います。
もちろん6月11日から公開の菅田将暉&SEKAI NO OWARIのFukase共演の『キャラクター』やハリウッドヒット作の続編『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』6月18日からは大ヒットアクション第2弾の『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』、ハリウッド大作『モータルコンバット』などの競合作品もあるので、安心はできませんが、それでもこのスタートの勢いを感じると初夏の映画館の中心は『The Beginning』なのかなと思います。
鍵はラージフォーマットシアター
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のどちらのメガヒットの大きな要因としてIMAXシアターやMX4D、4DXといった特殊なフォーマット、ラージフォーマットのシアターでの上映枠を多く確保できたことが挙げられます。生々しい話になりますが、単純に言って観客一人当たりのチケット代金が高くなり、これが興行収入に大きく上乗せされる形になります。
『るろうに剣心 最終章 The Final』はここが緊急事態宣言で封じられたのが痛かった。どうしてもこういった特殊なフォーマットのシアターを抱えるシネコンは首都圏・都市部に偏ってしまいます。それでも(都知事が効いたらお怒りになるでしょうが)越境したりした遠征組が『Final』の興行を支え、リピーターも生みロングランになっています。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は公開の3日前から都内の映画館が動き出し、関西地区も制限付きで動き出しました。もちろんラージフォーマットシアターでも上映されています。
先ほど競合するのではないかと思われる作品タイトルを挙げましたが、ラージフォーマットシアターに限って言えば、先々の公開スケジュールを見てみると、おそらく2021年7月2日から公開する『ゴジラvsコング』までは、その上映枠もしっかりと確保できると思われるので、緊急事態宣言解除以降も『Beginning』はしっかりとラージフォーマットシアターで上映され続け、必然的に高い数字(=興行収入)という形になって表れてくるのではないでしょうか?
まとめ
ここまで競合する作品のヒット具合いやラージフォーマットシアターの上映枠の取り合い次第でどこまでヒットするのかと言った話をしてきましたが、それよりも何よりも『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の最大の強みは“これがシリーズ完結編”であると言うことでしょう。何より、このことが映画ファンの心を湧き立てます。
『The Beginning』は「これは劇場で見なくては!!」と思わせる映画です。そして6月1日に映画館が営業再開となったタイミングとも重なっているのも良い流れでしょう。「何か一つ大きな一歩を踏み出したい」、「何かしっかりとしたエンタメに触れたい」と思ったときに超大作・イベントムービーとして『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が公開されました。
『るろうに剣心 最終章 The Final』と『Beginning』が2作品が同時に楽しめる環境になっていることも大きな魅力です。
ハリウッドから超大作がまだきていない現状、日本の映画業界的にも『るろうに剣心 最終章』2部作にかかる期待は非常に大きく、これから、文句無しの大ヒットを記録して欲しいところです。
(文:村松健太郎)
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©和月伸宏/集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final / The Beginning」製作委員会