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林遣都の魅力を知らしめる5本の映画|『犬部!』公開記念



2021年7月22日より公開された篠原哲雄監督作品『犬部!』は、三度の飯より動物が好きな獣医学生たちが、犬の殺処分などから犬を護るために青春を駆け抜けた16年間の軌跡を描いた感動作です。

単にワンちゃんが可愛いカワイイの世界ではなく、シビアな現実と対峙しながら苦悩しつつ、それでも動物たちを護ろうと奮闘する主人公を林遣都が好演。

犬好きにもほどがあると突っ込まれかねないくらいの熱血漢を、持ち前の爽やかな個性で体現してくれています。

最近はTV「ドラゴン魂」で敵か味方かわからない謎の青年をミステリアスに演じていた彼、映画もこの後『護られなかった者たちへ』『恋する寄生虫』と続々新作が公開されます。

今回は『犬部!』公開を記念して、林遣都が光輝く映画をいくつか選んでみました。

林遣都の記念すべきデビュー作
『バッテリー』



林遣都は1990年12月6日、滋賀県大津市の生まれ。

2005年、中学3年生のときに修学旅行で赴いた東京・渋谷駅のホームでスカウトされて芸能界入り。

そして2007年、瀧田洋二郎監督の『バッテリー』で映画初出演にして初主演!

あさのあつこの児童文学を原作にした中学野球映画で、飛びぬけた才能と傲慢なまでの自信を持つピッチャー原田巧(林遣都)と、彼とバッテリーを組むキャッチャー永倉豪(山田健太)の友情を描いていきます。

新人ならではの初々しさと、新人らしからぬ堂々とした存在感で文字通りの天才投手を見事に演じ切った林遣都はキネマ旬報ベスト・テンや高崎映画祭、日本アカデミー賞など新人男優賞を多数受賞し、一気に若手俳優の筆頭として躍り出ることになっていきました。
 

スポーツ映画で輝く林遣都
『風が強く吹いている』



『バッテリー』もそうですが、水泳飛込競技を題材にした『DIVE‼』(08)や、ボクシング『ラブファイト』(08)、パラグライダー『RISE UP』(09)など、林遣都はスポーツを題材にした作品が多く、またそれらすべてが好感持てる作品に仕上がっています。

大学駅伝を題材にした『風が強く吹いている』(09)も当然ながらその中に加えられて然るべき秀作。

三浦しをんの同名小説を脚本家として知られる大森寿美男が映画初監督したもの。

自ら起こした暴力事件によって高校での部活動停止を余儀なくされた天才ランナーのカケル(林遣都)が、大学進学して格安大学寮の箱根駅伝を目指す面々の中に(無理やり?)加えられ、青春の再起をかけるという基本ストーリー。

何よりも大学寮・竹青荘(通称アオタケ)に住む学生たちそれぞれが実に個性豊かで、中にはホントに走れるの? みたいなキャラもいつつ、ちゃんと走れます。

映画はカケルと寮内の面々との交流を主軸に進み、クライマックスはいよいよ箱根駅伝へとなだれ込んでいきますが、そこでの昂揚感はまさにスポーツ映画の醍醐味そのもの!

作品評価としてもキネマ旬報ベスト・テン第10位、横浜映画祭新人監督賞及び審査員特別賞を受賞するなど高く評価されました。

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林遣都の俳優としての
ステップアップ『パレード』




林遣都の俳優としての大きなステップアップになった作品のひとつが『パレード』(10)ではないかと個人的には思われます。

山本周五郎賞を受賞した吉田修一の同名小説を原作に、行定勲監督のメガホンで映画化。

都内の2LDKマンションをルームシェアする4人の男女(藤原竜也・香里奈・貫地谷しほり・小出恵介)が、それなりのほどよい距離感で均衡を保っていたところに、いつしか男娼のサトル(林遣都)が住み込むのと同時に、女性を狙う暴行事件が街で多発。

次第に彼らの均衡はおかしくなりはじめ、そして意外なクライマックスが……!

連帯しているようでいて実は心離れているという、現代ならではの表面的な人間関係にメスを入れるかのような問題作で、淡々とした描写の連なりがいつしか不穏な空気感を醸し出しながら、ついには……!? といった妙味。

公開時はかなり賛否割れた作品でもありますが、それだけ見る側の心をざわめかせるものであることも間違いはなく、そのざわめきの要因のひとりとして林遣都も見事にたたずんでくれているのでした。
 

ユーモラスな林遣都の妙味
『荒川アンダー ザ ブリッジ』



林遣都、実はちょっと変わった作品にも進んで出演してくれています。

中村光の怪作ギャグ漫画を原作にした飯塚健監督のシュールでキテレツな集団コメディ映画『荒川アンダー ザ ブリッジTHE MOVIE』(11)はその筆頭でしょう。

大財閥の真面目な御曹司・行(林遣都)が父から荒川地区河川敷の不法占拠者の一掃を命じられたものの、そこにいたのはキテレツな住人ばかりで、いつしか彼は新たにリクという名前を付けられ、住人たちと共同生活を送る羽目に……。

もともとはTVドラマとして人気を博した作品の劇場版ですが、不法占拠者に扮する桐谷美玲や小栗旬、山田孝之など今をときめく人気スターばかりというのも、今にして思えば豪華極まりないものがあります。

またユニークな面々に巻き込まれていく主人公とは『風が強く吹いている』同様、林遣都の得意とするキャラクターなのかもしれません。

なお林遣都は最近でも、何と悩める25歳童貞男子たちの涙ぐましい童貞卒業大作戦を描いた古泉智浩の同名漫画を原作とする『チェリーボーイズ』(17)でも喜々とした怪演を見せてくれています。

男たちのコミカルながらも純粋極まる恋模様を描くTV(18)&映画(19)の『おっさんずラブ』牧凌太役も、ファンにはすっかりおなじみの存在ではありますね。

名優・市原悦子との共演
『しゃぼん玉』



最後に、林遣都のヒューマニスティックな面を魅せる作品『しゃぼん玉』(16)をご紹介。

直木賞作家・乃南アサの同名小説を原作に、TV「相棒」シリーズの演出を多数手がけてきた東伸児が映画初監督した作品です。

林遣都が演じるのは、不遇な境遇から自暴自棄になり、女性や老人ばかりを標的とする犯罪を繰り返しては逃亡生活を続ける伊豆見翔人。

いつしか彼は宮崎県北部の山深い椎葉村に流れ着き、そこで怪我をしていた老婆スマ(市原悦子)を偶然助けたことから、彼女の家に世話になることに。

最初はいつものように金をくすめてすぐ逃げるつもりだった翔人でしたが、彼をスマの孫と勘違いした親切な村人たちとの交流(彼からするとお節介?)やら、また村の仕事などを手伝ったり、何よりもスマの優しさなどによって、次第に自分が犯してきた罪の重さを自覚するようになっていき……。

罪を犯してきた者の再生をモチーフとする本作品、名優・市原悦子の遺作映画でもあり、「坊はええ子」と常に主人公に声をかけてくれる彼女の期待に応えるかのように主人公同様に林遣都自身も俳優としてさらに成長していくかのような感慨まで味わえる素朴で好ましい作品です。

(文:増當竜也)

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