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<井上真央>キャリアをふりかえる5つの映画|10月ドラマ「二月の勝者」もスタート間近

(C)高瀬志帆/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中 (C)日本テレビ


2021年10月16日より日本テレビ系で土曜ドラマ「二月の勝者 絶対合格の教室」が始まります。

これは高瀬志帆の同名コミックを原作に、どんどん変わりゆきつつ加熱していく日本の受験界の中、最恐最悪の中学塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)の超現実的かつ本音主義の指導を描いた受験攻略ドラマ。

未来を生き抜くために今、子どもたちに教えるべきことは何なのかを示唆していく問題作として、大いに話題を集めそうです。

さて、この中で彼に反発する新任講師の佐倉麻衣を演じているのが井上真央。

このところは年に1,2本のペースで映画やドラマをじっくり選んで出演しているような印象を受けますが、そんな彼女ガチョイスした作品だからこそ、このドラマも大いに期待して良いような気もしています。

そこで今回は、そんな井上真央の映画でのキャリアを振り返ってみることにしました!

切ないラブストーリー主演
『僕の初恋をキミに捧ぐ』



 井上真央は1987年1月9日、神奈川県の生まれ。

4歳で劇団に入り、5歳から子役としてキャリアをスタート。

1999年にスタートしたTVドラマ「キッズ・ウォー」シリーズ(~03)で正義感溢れる元気少女・茜を演じて人気を博すようになります。

2005年のTV「花より男子」で連続ドラマ初主演を飾り、その人気は決定的なものになり、こちらもシリーズ化され、2008年には映画版『花より男子F』も作られました。

映画初出演は2006年の『チェケラッチョ!』で、初主演映画は『花より男子F』ですが、こちらはTV版の延長でもあるので、その意味では本格的な主演映画として2009年の『僕の初恋をキミに捧ぐ』を挙げておきたいと思います。

青木琴美の少女漫画を原作に、20歳まで生きられないと宣告された逞(岡田将生)と、彼を愛し続ける幼馴染の繭(井上真央)の切ないラブストーリー。

いわゆる王道のキラキラ映画ですが、これまで勝気な元気少女を演じてきた井上真央にとっては新境地ともいえる役柄でもあったように思えます。

原作からの改変が多かったことも含めて賛否は割れましたが、「泣ける映画」としての評価は高い1作でもあります。

大きな飛躍となった2011年
『八日目の蟬』



2011年は井上真央にとってと大きな飛躍の年になりました。

NHK連続テレビ小説「おひさま」ヒロインに抜擢されて4月からオンエアがスタートし、同月29日より公開された映画『八日目の蝉』が第35回日本アカデミー賞で最優秀作品賞や最優秀主演女優賞(井上真央)を含む10冠を達成したのです。

それ以外にも第35回山路ふみ子賞新人賞や第3回日本シアタースタッフ映画祭主演女優賞など多くの女優賞を獲得し、ここで井上真央は一気に実力派スターのお墨付きをいただくに至りました。

角田光代の小説を原作に、成島出監督がメガホンを取ったヒューマン・サスペンスで、赤ん坊のころに父親の愛人(永作博美)に誘拐され、数年後に本来の家族のもとへ返された少女が大人になり(これが井上真央)し、当時の事件を振り返りつつ、かつて母と信じていた愛人の消息をたどっていくストーリー。

井上&永作の熱演が映画そのものの熱を大きく高め、やがては感動の渦に見る者を巻き込んでいく秀作でした。

ちなみに2011年、彼女は紅白歌合戦の司会も務めています。いや、もうすごい年でしたね!

コメディが似合う井上真央
『綱引いちゃった!』



『八日目の蝉』で大きな評価を受けた井上真央が、その次に選んだ映画は何とも楽しいスポ根コメディ映画『綱引いちゃった!』でした。

タイトルに偽りなく、競技綱引きをモチーフにした作品で、大分県大分市役所広報課のヒロイン(井上真央)が、市のPRのため女子綱引きチームを結成させられるはめになって奮闘するお話です。

ここでの井上真央は、それまでみんながよく知る明るく真面目な女の子ではありますが、実は母親(松坂慶子)が輪をかけて豪快な性格の苦労人。

映画は綱引きチームと母子の関係を巧みに絡ませながら進行していきますが、やはりベテラン松坂慶子を相手に堂々とふるまう井上真央の好もしい女優対決が大きな見もののひとつでしょう。

ちなみに本作の水田伸生監督は次の映画《謝罪の王様』(13)でも井上真央をヒロインに起用しています。

また2013年、彼女は大ヒット戦争映画『永遠の0』で戦時中のヒロインを演じていますが、実は2011年にも戦争映画『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』にも出演していました。

一見明るい元気印の奥に、戦前戦中期の昭和女性の気品みたいなものを備えているのかもしれませんね。

 

現代情報社会の闇を衝いた
『白ゆき姫殺人事件』



 2014年の映画『白ゆき姫殺人事件』も井上真央の映画女優としてのキャリアをステップアップさせる1作となりました。

湊かなえの小説を原作に、絶世の美女(菜々緒)が美しい死体となって発見され、彼女に憾みを抱いていたと思しき同僚の女性(井上真央)が失踪したことから、マスコミはあることないことでっちあげ、SNSなどでそれが安易に拡散され、どんどん取り返しのつかない事態へエスカレートしていきます。

単なる殺人事件と言うと語弊がありますが、それ以上に現代の情報社会の闇を鋭く突いた社会派サスペンス映画で、もはや真犯人は誰だ?ということよりも、そもそも騒ぎの張本人は誰だ?といった興味に見る側は引きつけられていくのでした。

ここでの井上真央は内向的な性格が災いして追い詰められていくヒロインを真摯に演じ切っています。

そしてこの翌2015年、彼女はNHK大河ドラマ「花燃ゆ」に堂々主演し、1年間をこの作品に捧げるのでした。

日本の女性運動の先駆け
『大コメ騒動』



「花燃ゆ」は井上真央にとって女優人生の中でも特に太文字で記される作品だったのか、この後彼女は1年ほど公の場へ出ることはなく、復帰後も作品数を絞り、また主演助演に限らず自信が気に入ったものにこそ出演するといった姿勢が感じられるようになります。

TVドラマは2017年の連ドラ「明日の約束」主演と2018年の単発「乱反射」、そして2019年の『男はつらいよ』でおなじみフーテンの寅さんの少年時代を描いたNHK「少年寅次郎」の母親役を好演していますが、大体このくらいのもの。

映画も『焼肉ドラゴン』(18)『カツベン!』(19)『一度も撃ってません』(20)と、ドラマも映画もおおよそ年に1本というペースを続けているようです。

そして2021年、TVはまもなく「二月の勝者」が始まりますが、映画は1月8日に久々の主演映画『大コメ騒動』が公開されました(10月6日にソフト・リリース)。

今からおよそ100年前に起きたコメ騒動の発端となった富山県の越中女房一揆を題材に、日本発ともいえる女たちの社会運動をテーマに掲げた力作です。

井上真央は一揆に参加する主人公を演じていますが、共演が夏木マリや室井滋、鈴木砂羽、柴田理恵、左時江などヒトクセもフタクセもある名優ばかりなので、さぞ身震いしたことでしょう!?

富山県出身の本木克英監督は自身の原案を基に、地元の大事件を通して今に通じる女たちのパワーをエンタメを通して訴えるべく腐心しています。

このように、仕事の転機をタイミングよくプラスに転じさせてきている井上真央、これからの活躍も大いに期待したいところですね。

(文:増當竜也)

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