「じゃない方の彼女」第1話レビュー:そのあざとさなら翻弄されたい!山下美月が“天然系魔性”怜子を好演(ストーリーネタバレあり)
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濱田岳が主演するドラマ「じゃない方の彼女」が、2021年10月11日(月)放送スタートした。
企画、原作を秋元康が手掛ける本作は、どこにでもいる普通の人生を送ってきた"じゃない方"の男性が天然魔性な女性に翻弄されていく新感覚の不倫コメディ。道ならぬ恋にハマっていく大学教授・小谷雅也を濱田岳が、図らずとも男性を虜にする魅力を持つ女子大生・野々山怜子を山下美月(乃木坂46)が演じる。
本記事では、その第1話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「じゃない方の彼女」第1話レビュー
いや、あの…山下美月さん、あざとすぎません???(混乱)
じゃない方側の人であると自認している雅也(濱田岳)が、妻“じゃない方の彼女”=怜子(山下美月)と不倫関係になっちゃう…のか?という本作。
ある日、スーパーで夕飯の買い物をしていた雅也だったが、突然利用していたエレベーターが止まってしまう。そこにたまたま居合わせたのが怜子だ。“あざとい”と聞いていたから、ここで過剰に怖がったりするかと思いきやそんなことはなく、いたって冷静。若い女の子と2人きりで間が持たなくなったのか、大きい独り言を言い出した雅也に、怜子は「パクチー、お嫌いですか?」と声を掛ける。
ここから、テンポよく会話が弾む。今日はトムヤムクンの食材を買いに来たことや、本当はタイ料理ではなくサンマが食べたいことなんかを、軽いノリでポンポンポン、と。雅也の人の好さと、奥さんの尻に敷かれている様子、そして怜子のコミュニケーション能力の高さが感じられる。
エレベーターはすぐに復旧して、最後は笑顔で別れる。…が、この笑顔が最初の落とし穴だった。閉まりゆくドアの隙間から見せるキラキラの笑顔はずるい。やっぱこの人、事前情報の通りあざとかったわ…。
別の日、授業を終えた雅也が大学内のエレベーターに駆け込むと、またしても怜子の姿があった。ここで2人は、お互いが大学の准教授と学生ということを知る。それぞれに所属先を名乗り、怜子がエレベーターを降りようとした時、カーディガンが雅也の腕時計に引っかかってしまう。外そうとする2人の顔は、異常なくらい近い。ここ学校ですよ…!と言いたくなる距離感だった。こんなの、誰だってドキドキする。だから、引っかかりが解けた直後、雅也がエレベーターの上昇に合わせて無事に昇天した様子だったのも仕方ないだろう。許す。
この時点ですでに、こんなにも偶然ってあるものなのかと驚いてもいいレベルだ。しかし、2人の偶然はまだ続く。雅也が通っている盆栽教室に、なんと怜子も通っていたのだ。しかも、今日の怜子は攻めの姿勢がすごい。教室では生徒同士だから先生って呼ばなくてもいいですよね、と言ったかと思えば下の名前を聞き、すぐに「まーくん」と呼び始める。一瞬、筆者もまーくんという名前になりたいと思ってしまった。
なんとなく危険を感じたのか、雅也は教室が終わるやいなや、まだ談笑中の怜子を置いてこっそりその場を後にする。しかし、それを見逃さないのが怜子だ。恐らくは尾行したのだろう、雅也が立ち寄っていたコンビニで再会を果たすと、やや強引に雅也を食事に誘う。食べに行ったのは、最初に会った時に雅也が好きだと話していた美味しい“サンマ”を出す渋めの定食屋さんだった。話の内容を覚えていたこと、さらにこんなお店を知っていること、その両方でグンとあざとポイントを稼いでくる怜子。
食事をしながらも、「偶然が3回続くと奇跡が起きる」と言ってみたり、父親に「偶然が3回重なって運命の人だって思えたら恋をしろ」と言われたことを話したり、「先生と今日3回目ですよね」と言ってみたりして、雅也をドギマギさせる。さらに、別れ際には「先生!」と追いかけてきて、雅也のほっぺにキスまでしちゃう。「何もないと3回の偶然がもったいない」と言うが、果たしてその裏には何かが隠されているのか…?
とにかく第1話から、あざとい怜子を演じる山下美月の可愛さが炸裂していた。あざとさは時として嫌悪感を抱かれるケースもあろうが、山下が演じるからなのか、怜子からそういう印象は一切受けなかった。なんというか、媚びを感じない落ち着いたあざとさだった気が筆者はした。あれなら、むしろ翻弄されたい。さらに、服装や髪型もくるくると変わり、その変化を楽しむのもまたいい。
それにしても、あのあざとさは天然なのか何かの策略なのか。雅也との今後の関係とともに、目が離せない。
「じゃない方の彼女」第1話ストーリー
特別目立つことはないが、平凡なりに幸せな日々を送っている、真面目な大学准教授・小谷雅也(濱田岳)。美人な妻・麗(小西真奈美)と一人娘との暮らしは幸せそのものだと思っていた。そんなある日、スーパーに買い物に出かけた雅也は野々山怜子(山下美月)と偶然に出会う。これを境に偶然が続き、小悪魔的な魅力を持つ怜子に次第に惹かれていってしまう…。
(文:あまのさき)
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