俳優・映画人コラム

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2021年10月20日

91歳の反逆児。孤高の騎士クリント・イーストウッドの正体とは?

91歳の反逆児。孤高の騎士クリント・イーストウッドの正体とは?


究極の個人主義者


(C)2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

イーストウッドが演じてきたキャラクターを、ざっくりまとめるとこんな感じだろうか。

1. 家族を持たない設定が多い。
2. 口数が少ない。
3. ケンカが強い。
4. 昔気質な頑固者。
5. 反権力。

例えばロバート・デ・ニーロは、作品ごとにカメレオンのごとく役柄を変えてきた。レオナルド・ディカプリオは、ヒロイックなアイドル俳優からエキセントリックな個性派俳優へとシフトチェンジした。だが、イーストウッドは常にイーストウッドであり続けている。いつも苦虫を百匹くらい噛み潰したような顔をして、憎まれ口を叩き、国家権力に敢然と立ち向かう。その存在自体が、もはや一つのアイコンなのである。

彼はハリウッドスターとしては少数派の共和党支持者で、政治信条的にはリバタリアンと目されている。リバタリアンとは完全自由主義者であり、自由至上主義者。国や自治体からの介入を忌み嫌い、完全なる“自助”を標榜している。この感覚は、若い頃から世界中を旅し、ハリウッド以外でも仕事をしてきた経験によるものかもしれない。彼は、映画の世界において究極の個人主義者であり、現実の世界でもそうなのだ。

「わたしは徹底して個人主義者だから、右でも左でもない」
(『孤高の騎士クリント・イーストウッド』より抜粋)

1930年生まれの彼は今年、91歳を迎えた。そして近々、彼の主演・監督最新作『クライ・マッチョ』が公開される予定である。ハリウッドの生きる伝説は、その反骨精神をスクリーンに叩きつけ、まだまだ我々を感涙させるつもりだ。孤高の騎士の歩みは、とどまることを知らない。

(文:竹島ルイ)

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