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2022-04-25

<独占!>デジタルアート展「SHIBUYA NFT ART JUNCTION 2022」 アーティストBAKIBAKI氏&プロデューサー山口典子氏 対談インタビュー



3月26日・27日、渋谷キャストにてデジタルアート展「SHIBUYA NFT ART JUNCTION 2022」が行われた。
さまざまなカテゴリーのイベントが一同に会する「東京クリエティブサロン」内で開催される本イベントは、NFTアート・ファッションに注力した展示会だ。NFTとは非代替性トークンのこと。NFTアートはブロックチェーン技術を活用し、デジタルコンテンツなどのデータに紐づけて、世界にひとつしかないアートの作成者、所有権を証明することができる。

今回は、NFTプラットフォーム「モザイクネーション」が渋谷とファッションというテーマをもとに厳選した作品が展示され、その場で購入することも可能。



近未来感がある展示エリアでは、世界の注目アーティストたちによる作品を鑑賞することができる。その空間は渋谷という大都会であることを忘れてしまうほどの異世界だった。

展示のほか、トークセッションやワークショップも開催され、屋外エリアでは、アーティスト・BAKIBAKI氏になるライブペインティングパフォーマンスが行われた。



BAKIBAKI氏の作品は、「BAKI柄」と呼ばれる日本古来の文様とストリートカルチャーを融合した独自の幾何学模様が特徴的だ。キューブ型の白いキャンバスに迷いなく引かれていくラインには思わず感嘆のため息がもれる。
ライブペインティングが行われている隣には、常に映像が映し出されているが、これはBAKIBAKI氏の脳波を測定し、エフェクトをかけたものだという。これも後日、フィジカルとNFTのセットでの販売などが予定されている。




BAKIBAKI氏はライブペインティングのほかにも、AR技術が組み込まれたフィジカル作品など 4点の新作を本イベントで公開した。

26日のイベント終了後にはBAKIBAKI氏とイベントプロデューサーである株式会社ギークピクチュアズの山口典子氏にインタビューを敢行。NFTアートの魅力や、イベント開催への手ごたえなどについて伺った。
 

アーティスト支援の新たな道



――BAKIBAKIさんがNFTアートを始められたきっかけはどういったところだったのでしょうか。

BAKIBAKI:1年ぐらい前から、周りから勧められることがあったんですが、このイベントのお誘いもあったので、自分のOpenSea(NFTマーケットプレイス)も時期に合わせて立ち上げました。

――おふたりが考える、NFTアートの魅力はどういったところでしょうか。

山口典子(以下、山口):ブロックチェーンの技術を使っていろんな形で作者や所有者へ還元ができるのはすごく魅力的ですね。
今までのアートはひとりの手に渡ると転売されてもアーティストの収入にはならなかったんですけど、ブロックチェーンの技術を利用することで、贋作を防ぎ、販売金が永続的に還元されるような仕組みは新たなアーティスト・クリエイター支援に繋がると考えます。ブロックチェーンのシステムを作ったことで、この先もずっと還元されるような仕組みになるので、アーティストの方々への支援にもなります。



BAKIBAKI:デジタルも当然のように触ってきてはいたんですが、もともとフィジカルをメインに作家活動をしてきました。でも、フィジカルでも壁画やパフォーマンス以外の作品が売れるタイプじゃないというか。
こういう形で作品を求めていただけて、コレクションしてもらえたり、さらにその商品を1点ものとしてデジタルで所有欲を満たせる、というNFTアートの概念はすごく可能性を感じますし、出会えてよかったな、と素直に思います。

NFTアートをもっと多くの人に知ってもらいたい



――山口さんは今回のイベントをどういった経緯で立ち上げられたのでしょうか。


山口:弊社がアーティスト・クリエイター支援をしようと思ったときに、ちょうどNFTの波が来ていたんです。アートとNFTはとても相性がいいということもあり、「モザイクネーション」というサイトを立ち上げました。
そこからモザイクネーションをアーティストの方々にもユーザーの方々にも知ってもらうためにイベントをやろうということで、今回の開催に至りました。

――BAKIBAKIさんはオファーを受けられていかがでしたか。

BAKIBAKI:最初はお互いにちょっと手探りというかね。

山口:そうですね。

BAKIBAKI:値段はどうなんだろうかとか、見せ方とか、手探りではあったけど、今回、ひとつ形にできたことは次に繋がると思います。いろいろ課題も見えたし。



――BAKIBAKIさんは初日ですでに1点売れた、とお聞きしました。

 BAKIBAKI:そうですね。

山口:すごいですね、リアルタイムで購入が進んでいる。

BAKIBAKI:実験の場でもあるし、いろいろ試せるのはよかったですね。それがちゃんとマネタイズする現実がひとつ生まれたのは、すごく大きなことだと思います。

――山口さんはイベントに対して、どのような思いで取り組まれていたのでしょうか。

山口:このイベントのゴールはモザイクネーションの認知と、アーティストの作品を知ってもらうということです。この2軸のゴールに向けてやってきました。

NFTに興味があったけど、まだ実際には触れたことがない、という方々が多く訪れてくださいました。ニッチな分野ではあるので、もっと来場される数は少ないかと正直思っていたんですけど、当日参加の方々も大変多く、「NFT」を意識している方が大勢いるのだなと感じました。
ワークショップセミナーもまずビギナーの方に向けて、という形でプログラムを企画していたので、そこもニーズがあったのかなと思います。



――外で拝見していると、続々と人が入って行かれているな、という印象がありました。

山口:BAKIBAKIさんの吸引力だと思います。

BAKIBAKI:そう言っていただけると(笑)。

山口:中に入ってみないとどういった展示を行っているのかわかりにくいので、オープンなスペースでアーティストが熱量を持って制作をしているところを見ると、やっぱりみなさん入ってきやすかったんじゃないかな、と思います。

BAKIBAKI:渋谷のこういうパブリックな場所で、やることはなかなかなかったので。
特にNFTに興味を持って訪れてくださるのはまた新鮮な感じです。でも抜けの良い気持ちいい場所だったので描いていて気持ちよかったですね。

今回は、脳波をキャプチャーして、描いている横で動画に加工したものを流して、という形だったんですけど、自分が集中しているときとリラックスしているときのメリハリがはっきり出ててました、って測定してくださった方から聞いて。そういうのがわかるのはひとつの発見でしたね。

山口:私たちも初の試みだったので、不安はあったんですけど、BAKIBAKIさんだったら、という形でお話しました。

アーティストが「できること」が広がるかもしれない



――このイベントでアートの可能性が広がった、という部分もあるのでしょうか。

山口:そうですね、初回だったので、実験的な試みが多かったのですが、来場者の雰囲気やSNSのコメントを拝見し、アートの可能性を広げて行けるかもしれない!という感覚は感じました。
本イベントは元はNFTアートのギャラリーサイトから派生したイベントです。自分の端末で見る作品と照明や音楽で演出した空間で見る作品では見え方がまた違ってくるので、イベントを実施することは新たな視点で作品の良さを伝えられる重要な機会だと考えます。今後もいろんなチャレンジをして、アートの可能性を広げていけるイベントにしていきたいです。「モザイクネーション」のサイトもイベントも積極的に挑戦して、ユーザーが楽しめるかつ、アーティストのためにもなる形を作っていけたら。

BAKIBAKI:まずはね、ワクワクを先に提供してね。

山口:ライブペインティングもなかなか見ることができないじゃないですか。こういった形でアーティストが描いていくんだよ、とか、アーティストの熱量を実際に肌で感じ取ってもらって、更にアートに興味を持ってくれたら、と思いますね。



――今後、NFTアートがどのようになっていってほしいとお考えですか。

山口: NFTは今でこそ注目をされていますが、今後は当たり前の存在になっていくんじゃないかな、と考えています。NFTアートに懐疑的な方も多くいらっしゃいますが、フィジカルアートにだって欠点はあります。双方の弱み・強みの理解を深めつつ、NFTアートの利点を活かした発展を希望しています。身近なものになっていくからこそ、アーティスト、ユーザー、それぞれのニーズに応えられるプロジェクトを推進していけたらと思います。

BAKIBAKI:海外と比べると、日本は何周も遅れています。でも、普及していけば、世界に発信できるNFTアートが増えてくると思うし、自分もそうなりたいと思っています。

――最後に、山口さんは今後やってみたいイベント、BAKIBAKIさんは挑戦してみたい作品について教えてください。

山口:たくさんあるんですけど、まずはしっかりと「モザイクネーション」というサイトを国内の方々に認知してもらって、さらに海外の方にも認知してもらうのことを目下のミッションにしています。そのためサイト上とリアルイベント、どちらも妥協しない連動させたハイブリッドな企画を創っていきたいです。

例えば、メタバースの技術も取り入れつつ、アーティスト同士やアーティストとユーザーがコミュニケーションできるイベント。アート好きの人口が増えるような仕組みを作っていきたいな、と思います。

BAKIBAKI:自分のBAKI柄のスタイル以外に過去に若いときに作っていたシリーズがあるんですけど、NFTと出会って、新しく編集し直すことで魅せ方をまた生き返らせていきたい、というのもありますね。

あとは今回のようなライブペインティング、パフォーマンスを映像としてNFT化するとか、壁画にQRをつけてそのNFTに紐づけていくとか。
パフォーマンスとNFTとかよりフィジカルとリンクしていって、デジタルとおもしろいことをしたいな、と思いますね。

(撮影=渡会春加/取材・文=ふくだりょうこ)
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