続・朝ドライフ

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2022年07月29日

「ちむどんどん」第80回:まさかやー 矢作(井之脇海)再登場。人相が悪くなって服がギャングみたい

「ちむどんどん」第80回:まさかやー 矢作(井之脇海)再登場。人相が悪くなって服がギャングみたい


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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。

沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。

本記事では、その第80回をライター・木俣冬が紐解いていく。

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良子、御三味をつくる


呆気にとられました。

6年近く引っ張った良子(川口春奈)の石川家に嫁として認めてもらえるか問題があっけなく解決します。

当主である曽祖父・小太郎(小林勝也)の出した課題・御三味に挑む良子。

これまでほとんど料理をしていなくて、インスタントラーメンすら作ることのできない良子ですから、簡単にはできません。暢子(黒島結菜)に電話でアドバイスを求めます。

第80回で役立ったのは、天ぷらが冷めても美味しいように衣に酢を入れること。マヨネーズで代用しても美味しいそうです。だから夏の角力大会でも、天ぷらのお弁当にしたのですね、きっと。

こんなふうに毎日、暢子のワンポイントお料理レッスンがあるようなドラマだったら楽しかったようにも
思いますが、すでにもう4ヶ月。残りあと2ヶ月です。これから、暢子が結婚して、自分の店を持って……という流れになっていくのでしょう。

良子がようやく約束の日に間に合わせて持っていくと、小太郎の妻ウシ(吉田妙子)が援護してくれます。

吉田さんは沖縄県出身。「ちゅらさん」にも「純と愛」にも出演しています。沖縄ものではないですが「ウェルかめ」にも出演しています。

沖縄のネイティブな言葉が聞きやすく、説得力抜群。

最初は、良子に冷たく接しているように見えましたが、男優先の石川家に物申したいと思っていたようで、博夫(山田裕貴)が意を決して、良子を認めないならこの家を出ると言ったことで、気持ちがヒートアップしたのでしょう。小太郎にビシリと言います。

「時代は変わる。先に逝く者が 後に残る者の未来を縛ってはいけない」

良子は間違っていないと言うウシ。

厳格そうな小太郎もどうやらウシには頭が上がらないようです。

そこで披露した良子の御三味が「信じられないほど」おいしくないものでしたが、博夫に頼まれて石川家一同はおいしいという演技をします。

気をよくした良子は料理をこれからも作る気になって、みんなが焦るというほのぼのコメディ展開。

これはこれでありなのでしょうけれど、新婚時代の話のようで、6年ほど経っている設定に思えないのです。嫁が何年fも婚家に認めてもらえないってことはあるのがわかりますけれど、問題が単純化されているので、それほど長く引っ張る問題だろうかと思ってしまうんですよね。

先週の沖縄戦の話や、ジェンダー平等の問題をとりあげるなど、リアルな問題をはさみながら、こういう漫画ぽい話も混ぜる、そのバランスがうまくいってるように感じられないのです。

たとえば、遊園地で回転木馬に乗ったら、思いがけず、いびつな、暴れ馬のような動きになって、びっくりするみたいな感じで、そのびっくりを狙っているのかもしれませんが、あまり気持ちよくないんですよね(気持ちよく見ている人にはごめんなさい)。

さて、暢子は良子に御三味のつくり方を教えたことをきっかけに、暢子流の御三味をつくって重子(鈴木保奈美)に届けます。ちょうど、暢子の提案で和彦(宮沢氷魚)が書いた手紙を読んで心が落ち着いたところだった重子、おいしいと言いつつ、いや、そうでもないと考え直しながら、食べ続けます。

たぶん、重子との問題も今後はほどけていくことでしょう。

競馬で所持金を失った賢秀(竜星涼)は何度目でしょうか、養豚所に戻ります。

常識はずれなことが多いですが、しんどいことのない「ちむどんどん」の世界。ところがそこへ、フォンターナを急に辞めた矢作(井之脇海)がやって来ます。

太いストライプのギャング映画に出てきそうなスーツを着て、すっかり柄が悪くなっています。これが本性だったのでしょうか。つづきは第17週のお楽しみですが、途中退場した人物が、こんなにも歓迎されない再登場なのも珍しい気がします。

「おまえのおかげでオーナーや俺達がどれほど……」と元同僚が矢作に食ってかかりますが、そのどれほどかが当時、かなりライトに書かれていたため、ピンと来ない視聴者も少なくないのでしょうか。

でも、井之脇さんはせいいっぱい、ワルぽく演じていらっしゃいます。唸る見せ場があることを祈ります。



(文:木俣冬)

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