「六本木クラス」5話:新(竹内涼真)が宣戦布告!葵(平手友梨奈)の小悪魔スマイルが映える
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竹内涼真主演、テレビ朝日系列木曜ドラマ「六本木クラス」が2022年7月7日より放送スタート。
Netflixで配信されるや否や、日本でも大人気となった韓国ドラマ「梨泰院クラス」のジャパンリメイクとなる本作。主人公・宮部新を竹内涼真、初恋の相手・楠木優香を新木優子、新が経営する居酒屋のスタッフ・麻宮葵を平手友梨奈が演じる。
本記事では、第5話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「六本木クラス」第5話レビュー
2つの宣戦布告が勃発した第5話。1つは、葵(平手友梨奈)から優香(新木優子)への宣戦布告。「欲しいものは絶対に手に入れる。邪魔する奴がいたら叩き潰す」とかわいい顔をして言ってのけた。
葵が新(竹内涼真)へと照準を定めるのと同時に、優香を完璧な敵認定した瞬間である。
彼女は自身のことを「ソシオパス(=パーソナリティ障害の一種。反社会的な言動が特徴)」だと自認している。しかし、新に出会ってから確実に変わったのだろう。
そうじゃなければ、二代目みやべを営業停止に陥れた通報が、実は優香によるものではないことを、わざわざ新に報告はしないはず。通す筋はしっかり通して、戦いの舞台を整えたわけだ。
そしてもう1つは、新から長屋茂(香川照之)への宣戦布告。
新が長屋の株を買った(その総額なんと8億!)ことで、飲食業界の最大手・長屋の会長が、ついに二代目みやべに訪れたのだ。
新は、8年前に長屋の株価が暴落したとき、亡くなった父親の保険金を投資に充てていた(株価暴落の原因は龍河(早乙女太一)の不祥事によるもの)。
当時の投資額と合わせ、5億を追加投資したのはなぜなのか……? 茂が店舗にやってきた目的は、その理由を探るため、そして二代目みやべの味を確かめるためだろう。
新が長屋に高額投資しているのは、密やかに手を組んでいたファンドマネージャー・桐野(矢本悠馬)と立てた作戦によるもの。彼は学生時代に龍河からイジメを受けていた人物だ。
この作戦は、長屋の専務で、次期会長の可能性も高い相川京子(稲森いずみ)を仲間に引き入れるためでもあった。
つまりは、20年を見越した復讐劇の第一ステップに過ぎない。
それを察してか、二代目みやべの特製から揚げを食べた茂は「君が長屋を相手にするのは無理だ」「諦めて大人しく生きるんだな」と言い捨てる。それに返した新の言葉が、良かった。
「それは無理です。信念と気合。それが俺の生き方なので」
「父のためにあんたらができることは、土下座して罪を償うことだけだろ!」
二代目みやべはフランチャイズ化を目指し、ゆくゆくは長屋に負けない飲食産業トップにのし上がる。歩みは遅くとも、目指したゴールへ確実に辿り着いてみせる。
龍河が「身のほど知らず」と嘲笑ったように、ほかにも無謀だと思う人がいるかもしれない。
しかし、新は信念と気合で生きる男だ。
父のため、仲間のため、こうと決めたら達成するまで全力を尽くす。その姿勢は図らずとも「欲しいものは手に入れるまで諦めない」と優香へ宣戦布告した、葵の小悪魔スマイルに共振する。
舞台は整った。
新を敵とは見なさない、と言った茂だが、この先ますます力を伸ばす二代目みやべを潰すため、あらゆる手を繰り出すだろう。
激しさをます復讐劇の応酬に、私たち視聴者もついていかなければならない。
(文:北村有)
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