「舞いあがれ!」第24回:「これじゃ駄目たい」「このままだったら目標には届かん」どうなる舞?
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2022年10月3日より放映スタートしたNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
本作は、主人公が東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のストーリー。ものづくりの町・東大阪で生まれ育ち、 空への憧れをふくらませていくヒロイン・岩倉舞を福原遥が演じる。
本記事では、第24回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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停滞期を超えてゆけ
今朝はまたミサイルのニュースで本放送がなくなりました。舞(福原遥)は一生懸命、ダイエットとトレーニングをしていますが、体重が増えてショック。ダイエットにありがちな停滞期でしょう(舞の場合リバウンドか)。
急に痩せると体が警戒して体重が落ちなくなることがあります。でもそこで諦めず続けていくとまたストンと体重が落ちる。ダイエット経験のある人にはわかることですね。
体重はなんとか減りますが、トレーニングの成果がいまひとつ。体重を急激に減らすため食べてないのに体力出るわけないと思いますけれど、そう思うとアスリートって大変ですね。
落ち込んでいるところへ由良(吉谷彩子)がやって来ます。松葉杖で歩けるようになったのです。
由良は舞を琵琶湖に誘います。
鶴田(足立英)に車を出してもらって、由良は車に乗り、舞はロードバイクで行きます。これもトレーニングみたいなもの?
琵琶湖について、由良と舞は湖を見ながら語り合います。鶴田は席外し。
びっくりしたのが、湖で風に吹かれる気持ちよさを味わうことに舞が申し訳なさを覚えていることです。みんなは狭い部屋で飛行機を直しているのに、と。
なんてええ子!
苦しむ舞を由良は励まします。
飛行機は向かい風を受けて 高〜く飛ぶんや
ばらもん凧と同じです。飛ぶものってみんなそうなんでしょうか。人間がジャンプするときも深く体重を落としてその反動で飛ぶので、そういう原理なのでしょう。負荷がかかればかかるほど飛ぶ力は大きくなる。そう思うと、今、なにか苦しんでいるとしたら、やがて反動が来て上向く希望があります。
日が暮れて舞が部室に帰ると、「おかえり」となにわバードマンの面々が待っていて……。
由良につきあってもらって必死で頑張る舞を見て、同期の部員たちは舞に少しでも楽になるようにコクピットを作り直すことを提案。せっかくここまでやったのにまた作り直すのは大変なことですが、舞を少しでも楽にさせたいという思いやりを忘れないことはすてき。
舞は湖で仲間を思い、仲間も舞を思う。その麗しい思いの結晶が飛行機であり、飛ぶことなのです。こういうことをこそばゆく思う人もいるかもしれないですが、善行は誰にも迷惑はかかりませんし、心がささくれません。糖質を摂ったほうがいいと由良に言われ「ジャム食べていいですか」と聞いて、許可されるとなんとも嬉しい顔をするのも微笑ましいですが、こういう可愛げが苦手な人もいるかもしれませんが……。「舞いあがれ!」の醸すムードは、朝の白湯のよう。白湯って刺激はないけれど、体にいい。
今朝は本放送がなく、明日4日に第24、25回と連続放送になります。
テスト飛行、成功するように祈る気持ちで明日へーー
【朝ドラ辞典 停滞期(ていたいき)】朝ドラを書くことはマラソンのようなものと語る作家は少なくない。朝ドラはダイエットとも同じ? 長丁場なのでときには停滞期もある。そこを抜けるとぐっと面白くなる……という保障はない。視聴者はただただ見守るしかないのである。「舞いあがれ!」はまだはじまったばかり。まったく停滞の気配はない。
(文:木俣冬)
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