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2023年01月31日

「夕暮れに、手をつなぐ」3話:美女の目的はお金?なかなかの地雷っぷりに、音(永瀬廉)は……

「夕暮れに、手をつなぐ」3話:美女の目的はお金?なかなかの地雷っぷりに、音(永瀬廉)は……


広瀬すず主演、永瀬廉(King & Prince)が共演する火10ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」が2023年1月17日放送スタート。本作は、片田舎で育った女の子・空豆(広瀬すず)と、都会の平凡な男の子・音(永瀬廉)の、互いの夢を応援し合う青春ラブストーリー。共演は田辺桃子、黒羽麻璃央、松本若菜ら。

本記事では、3話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

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「夕暮れに、手をつなぐ」3話レビュー

今回、2人の“少々面倒な女性”が登場する。あえて名付けるなら「こじらせ地雷女」と「ストーカー女」だ。

翔太(櫻井海音)と破局してしまった空豆(広瀬すず)、ついにその事実が祖母にバレてしまう。とっさに、一緒に出かけていた爽介(川上洋平)にプロポーズするが、なんと彼は……その申し出を受けてしまった

さっそく結婚前提のデートとして、水族館に出かける空豆と爽介。婚約指輪としてクラゲをモチーフにしたリングを贈ったり、120万円のウェディングドレスを見ながら「どんなドレスがいいか?」と思いを馳せるなど、なかなか展開が早い。

なぜ爽介は、空豆の急すぎるプロポーズを受け入れたのか?


真相は簡単。爽介には、ニューヨークに残してきた彼女がいたのである。彼自身は別れたつもりでいるが、メアリーにとってはそうではない。日本にいる爽介に対し、何度も何度も電話をかけてくるメアリー。その「ストーカー」っぷりはなかなかクレイジーで、爽介自身も手を焼いている。

日本で嫁を見つけてニューヨークに行けば、さすがのメアリーもわかってくれると思ったのだろう。なんとも甘すぎる話。空豆も空豆で、祖母に約束したエレベーター代300万円を出してもらうためだけに、結婚相手を見つけたいだけだった。

いわば、「日本の奥さん」と「エレベーター代300万」を交換条件にした、偽装結婚……。危うすぎる契約は、結ばれることなく立ち消えになる

爽介を演じている[Alexandros]の川上洋平は、本作でもなかなかの存在感を示している。北川悦吏子の脚本作品では、2021年に放送されたドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(日テレ系列)にも出演。この作品でも、菅野美穂演じる作家・水無瀬碧(みなせ・あおい)の担当編集者役を演じ、話題を呼んでいた。

空豆の二度目の婚約も破棄となり、すったもんだしているなか、音(永瀬廉)もなかなか面倒な女性に捕まっていた。「こじらせ地雷女」である。

前回、カフェでアルバイトをする音に、初対面でいきなり「一目惚れしたの」と告げて連絡先を渡していった、謎の美女(田辺桃子)。人を好きになる偏差値が低い音にしては、自ら電話をかけ、水族館デートまでしていた。


デート後におしゃれなカフェで食事をするなど、客観的に見れば、このままお付き合いに進んでも不自然じゃない構図である。

しかし、彼女は詐欺師だった。

デート後、「話があるの」と言って病気の母がいることを打ち明け、治療費をねだる。詐欺師を要請する学校があったら教科書に書いてありそうなくらいの、典型的な手法である。

こんなやり方に、まんまと騙される人は少ない。案の定、すぐに詐欺であることを見抜いた音は、早々に彼女の元から去ろうとする。

しかし、詐欺師の彼女は本名であるセイラを名乗り、「友達として電話をしてもいいか」「どうしても人の声を聞きたい夜が、死にたくなる夜があるの」と口にした。その言葉に嘘はなさそうだが……音が言っていたように、彼女にとって、相手は音じゃなくてもいいのだろう。話を聞いてくれる“人”が欲しいだけで、音である必然性はない。


仮に、セイラの過去や現状が、どうにもままならないもので、決死の思いで“友達”を作りたいがために今回の詐欺に及んだのだとしたら……。それはそれで、ますますこじらせっぷりが上がってしまう。

なんだかんだ、音は優しい人だ。いざセイラから連絡がきたら、無下にもできないだろう。むしろ、このまま彼女がフェードアウトしてしまうのは、物語の展開としても避けてほしい。(未遂だったけれど)詐欺被害に遭いかけた音の、人間不信っぷりが強化されてしまうだけだから。

2話のレビューでも触れたけれど、音と空豆が、互いの恋心に気付くのはいつだろう?

水族館でセイラと会っている音を見かけた空豆は、確かに「この世の終わり」のような表情をしていた。かつ、音も音で、九州に帰ることをほのめかす空豆に「帰るな、いろよ」と告げる。このドラマのキャッチコピー通り、ふたりはすでに恋に落ちているのだろうか?

120万円のウェディングドレスの美しさに魅入られた空豆は、恋よりも先に、自分自身の夢に落ちてしまうかもしれない。


(文:北村有)

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