続・朝ドライフ

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2023年03月16日

「舞いあがれ!」五島出身・川口春奈が満を持しての登場〜<第115回>

「舞いあがれ!」五島出身・川口春奈が満を持しての登場〜<第115回>


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2022年10月3日より放映スタートしたNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」。

本作は、主人公・岩倉舞(福原遥)がものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島で人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のストーリー。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は第115回を紐解いていく。

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むっちゃんも出た

【朝ドラ辞典 川口春奈(かわぐちはるな)】

「ちむどんどん」のヒロインの姉・良子でレギュラー出演。その後、「舞いあがれ!」で祥子の船・めぐみ号の後を継ぐ若葉役でゲスト出演。五島が地元らしいネイティブな雰囲気を出した。

「舞いあがれ!」がはじまったとき、五島出身の俳優として川口春奈は出演しないだろうかという声が視聴者からはあがっていました。朝ドラはその地域の出演俳優が出ることが常だからです。ただ、川口さんは前作「ちむどんどん」にレギュラー出演していたので、連続でレギュラーはなさそうでした。
終盤に来て、ようやく登場で、なんだかすっきりしました。五島の視聴者も嬉しかったのではないでしょうか。

祥子(高畑淳子)の体調が心配で、めぐみ(永作博美)はIWAKURAを章(葵楊)に譲り、ゆくゆくは五島に戻ろうと覚悟を決めます。が、すぐにはやめられないので、いったん、祥子を東大阪に引き取ろうと考えていました。

めぐみの思いを聞いて、祥子は涙します。最初は五島を離れたくないと言っていた祥子ですが、東大阪に行く決意を固めます。

カラダが動かない不自由さを知った祥子。これまでひとりでなんでもやってきた分、よけいに絶望が募ります。じょじょに不自由になっていくならまだしも、急に来たからよけいにつらいでしょう。これからできないことばかり増えていくと肩を落とす祥子に、舞(福原遥)は「できんなら、できることば探せばよかとぞ」と過去、祥子に教わったことを語ります。

うまく動けないうえ、五島の自然に囲まれていた人が、いきなりごみごみした街・東大阪に行くなんて考えられない気もしますが、祥子とめぐみの家族問題はあっさり(その前に長い長い確執期がありましたが)。こんなふうにあっさりと同居を説得できてしまうのは、現実ではなかなかない気がします。どうしても家を離れたくないと頑なになってしまうものです(経験談)。ただ、祥子はずっとめぐみと一緒にいたいのに意地を張っていたから、体調をきっかけにめぐみと暮らせることが嬉しくて、大きな決意ができたのかもしれません。まさに「できんなら、できることば探せばよかとぞ」です。自活できなくなったけど、とうとう娘と暮らすことができるのです。

こうして祥子が五島を離れることになり送別会が行われます。いつものメンバーに、さくら(長濱ねる)の謎の夫・むっちゃん・椿山修(前原瑞樹)が登場しました。以前メニューに描いてあった似顔絵にそっくりの人でした。前原瑞樹さんも長崎出身です。独特の語り口で、祥子さんは「カササギ」と
ロマンチックなことを語ります。

一太(若林元太)百花(尾本祐菜)は無事結婚して仲良さそうです。百花は五島に移住を決意したってことでしょうね。百花は五島へ、祥子は東大阪へーー。それぞれ人生の転換点があるものです。


(文:木俣冬)

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