(C)2022 PARAMOUNT PICTURES. HASBRO, DUNGEONS & DRAGONS AND ALL RELATED CHARACTERS ARE TRADEMARKS OF HASBRO. (C)2022 HASBRO.

<2023年ベスト候補>映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』が想像の100倍面白い!


『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』的な負け犬たちの物語!

本作の大きな特徴として、まず主人公チームのメンバーが「泥棒」か「クセが強いか」の2択またはその両方ということがある。



何しろ、吟遊詩人にして盗賊の主人公と、その相棒の屈強な女戦士の初登場シーンは思い切り牢屋の中。しかも罪状は思いの外ちゃんと窃盗である。

他のメンバーも、しょぼいショーしかできない上にその場で窃盗を企む魔法使いの少年とか、可憐な見た目ながらさまざまな姿に変身できる自然の化身の少女とか、高潔でマジメすぎて逆にめっちゃめんどくさい聖騎士とか、それぞれが世間からのはみ出しものなのである。

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だが、そのクセが強いを通り越してダメダメ、もっと言えば負け犬チームが奮闘することこそが本作の最大の魅力でもある。

そして、彼らは旅の中で成長し、なんだかんだと言いながらも、お互いを信頼していく。これこそ、アメコミヒーロー映画の中でも特に支持を得た『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に通ずる要素であるし、そちらが好きな人にも大プッシュでおすすめできるのだ。

つまり、彼らは初めこそ世界を救うヒーローなどではまったくなかったのだが、それでも「しょうがねぇな〜」となりながら勇気を見せるのが燃える!ていうか、この世のありとあらゆる「しょうがねぇな〜」な動機で世界を救おうとするヒーローの最高峰が見られることも断言しよう。ここで筆者はこう思ったのだ。「お前ら最高だ!」と。

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血のつながらない家族の尊さでおかわりが無限にできる

その負け犬チームの共闘と成長だけでどんぶりで飯が何杯も食べられる大好きな関係性なのに、さらには旅の仲間を超えた血のつながらない家族の尊さも示されるのでおかわりが無限にできる(何度でもまたこいつらに会いたいから映画を観る)。

具体的には、盗賊の主人公は幼い娘を溺愛しており、屈強な女戦士(※重要:恋人でも結婚相手でもない)はなんだかんだで一緒にその子の面倒をみているのだ。つまりは、男女が恋愛関係にならないけど、きょうだいのように仲が良く、子育てまでしているという関係性である。

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だ……大好物です!その家族の在り方も、多様性が求められる現代らしいアプローチではないですか!しかもそれぞれを演じるのがクリス・パイン(超カッコいい)とミシェル・ロドリゲス(超カッコいい)ですよ!永遠に観ていたい!

『ハムナプトラ2』的なアクションのつるべうち!「短距離のどこでもドア」が面白すぎる!

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の他に、もうひとつ連想した映画がある。それは『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』。こちらも2時間超えの上映時間の中で、取っ替え引っ替えの見せ場が盛り込まれたハイテンションな娯楽作だったが、それに匹敵するサービス精神が満点、もはやアクションのつるべうちだったのだから。

バトルシーンでのミシェル・ロドリゲスがもう超強くて大好きだし、その他もしっかり己の個性を武器として戦うし、タイトル通りダンジョンがあってこそのアイデアとギミックもたまらないし、もちろんドラゴンだって大活躍する。あと、ちょっとだけ怖い「死体(ミイラ)」のネタがあるのも実に『ハムナプトラ』シリーズっぽい。



具体例をひとつ挙げるのであれば、さまざまな動物に変身できる少女が、命かながら逃げ惑うシーンの「長回し」のアクションが凄まじい。「どうやって撮ったんだ!?」とシンプルに驚くし、その躍動感と面白さは「ちょっ!お願い!もう一度観せて!すごすぎたから!(もう一度映画館に行きます)」となったのである。

さらにもうひとつ具体例を挙げると、ごく近い距離だけワープができる「ポータル」のギミックがめちゃくちゃ面白い。いわば「長距離移動ができないどこでもドア」なのだが、「そ、それをそういう風に使うのか!そしてそう“魅せる”のか!」というバラエティ豊かな驚きと楽しさもたっぷりとあったのだ。



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