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2023年09月24日

【今からでも観たい!】ドラマ通を唸らせたおすすめ夏ドラマ“5選”

【今からでも観たい!】ドラマ通を唸らせたおすすめ夏ドラマ“5選”


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21時・22時台のいわゆるGP帯ドラマに限らず、23時以降の深夜ドラマも豊作が続く。各放送局がドラマ制作に力を入れ始め、ドラマ通は「すべてのドラマを追う時間がない……!」と嬉しい悲鳴をあげ続けている。

配信サービスを駆使すれば今からでも間に合う、ドラマ通を唸らせる夏ドラマを厳選して5作ご紹介したい。

1:「何曜日に生まれたの」



野島伸司オリジナル脚本の「何曜日に生まれたの(通称:ナンウマ)」は、飯豊まりえ演じる“コモリビト”・黒目すいが主人公。

10年前のとある事件をきっかけに、すいは引きこもり=コモリビトになってしまった。漫画家である父親・丈治(陣内孝則)が彼女を支えてきたが、金銭的に困窮。敏腕編集者である来栖久美(シシド・カフカ)に引き合わされた売れっ子ラノベ作家・公文竜炎(溝端淳平)の命により、すいは漫画のモデルになることに。

まずこのドラマ、サスペンスかと思いきやラブストーリー的な側面もあり、はたまたヒューマンドラマ要素も感じさせるなど、ジャンルが定まらない。

視聴者としては、ジャンルが定まらないドラマは見方も迷ってしまうもの。しかし「ナンウマ」は、とにかく「続きが気になる!」の一点でぐいぐい引き込まれてしまう。すいを象徴する謎として「10年前のバイク事故」が存在感を持って君臨しており、それをめぐって登場人物の言動や心情がうごめく。その様がこのドラマの求心力となっている。

ちなみに、タイやミャンマーでは「何曜日に生まれたか」で性格や相性を占う風習があり、星座占いよりもポピュラーなのだとか。ドラマ本編でもそのエピソードに触れられており、タイトルの由縁となっている。ドラマ公式サイトで簡単に生まれ曜日を調べられるので、気になる方にはぜひおすすめしたい。

▶︎「何曜日に生まれたの」を一気に見る

2:「ウソ婚」

人は未来永劫、本能的に“ギャップ”に弱い生き物である。身体中にタトゥーが入っている強面の男性が、雨のなか捨てられている子猫を拾っていたら「見た目によらず良い人なんだ……」と軽率に胸がキュンと鳴るし、勉強ができて足が早くリーダーシップもあるクラスの男子が甘いもの好きだと判明すると好きになってしまう。

火ドラ☆イレブン枠ドラマ「ウソ婚」も、人の心をワシッと掴むギャップがある作品だ。メインキャラは菊池風磨演じる一級建築士・夏目匠と、長濱ねる演じる派遣社員・千堂八重。もともと幼なじみである二人は、とあるきっかけから“ウソの結婚”をすることになる。

当初、匠はクールで、言葉を選ばずに書けば鼻持ちならないイヤな奴として描かれる。仕事はできるが人格には難アリ……という、よくあるキャラ設定だ。ふんふんなるほど、彼が幼なじみの女子を引っ掛けてウソの結婚を提案し、ゆくゆくは本当の愛が芽生えて結婚しちゃう展開ね、と恋愛ドラマに慣れている層は簡単に先行きを予想できるだろう。

しかし、そんな予想は1話の終盤で見事に破壊される。匠に抱いていたイメージが根底から覆されるのだ。「え!? 匠って実はこんな人だったの!?」というギャップに驚かされ、匠という人物を菊池風磨が演じることの意味まで数珠繋ぎに納得できたとき、すでに視聴者はこのドラマの魅力に掴まれてしまっている。

使い古された常套句で恐縮だが、騙されたと思って1話だけでも見てほしい。約30分後には、菊池風磨が織りなすギャップ、そして長濱ねるの大体不可能なピュアさにとらわれていることだろう。

▶︎「ウソ婚」を一気に見る

3:「初恋、ざらり」

CDには「ジャケ買い」、本には「装丁買い」など、中身ではなく外側の装飾に惹かれて物を購入する行為を指した言葉がある。それでいうなら、このドラマのタイトル「初恋、ざらり」には、いわば「タイトル視聴」とも言える魅力があるような気がしてならない。

「初恋、ざらり」。このタイトル、誰もが気になるのではないだろうか。「初恋」と「ざらり」はもっとも相反する、なんともマッチしない言葉の組み合わせだ。「初恋」とくれば一般的には「きゅん」とか「とろり」とかそういった、甘くときめく言葉が続きそうなもの。しかし、「ざらり」である。

小野花梨演じる上戸有紗と、風間俊介演じる岡村龍二。このドラマは、二人の恋模様を描いている。通常の恋愛ドラマと一線を画すのは、有紗が軽度の知的障害を有しており、療育手帳を保持している点。二人の歳の差も相まって、岡村は若い恋人との接し方に悩み始める。そのぎこちなさを、有紗自身も感じ取ってしまうがゆえの“軋み”が、タイトルの「ざらり」に表れている。

1話を見た時点で、誰もが感じるだろう。有紗を演じられるのは小野花梨だけ。そして岡村を演じられるのは風間俊介だけだと。

この二人が持つ独特の浮世離れした雰囲気と、それでいて、同じクラスや職場のなかに一人は紛れていそうな親近感が、それぞれのキャラクターに言葉にできない厚みを持たせている。おそらくほかの役者が演じていたら、妙にリアルすぎるか、それとも現実感がなさすぎるかで、途中離脱する視聴者が増えていたはずだ。

※10月1日(日)24時〜BSテレ東にて再放送

▶︎「初恋、ざらり」を一気に見る

4:「VIVANT」



日曜夜21:00。ほとんどの視聴者がテレビの前で「これをタダで見せてもらえるなんて、いいんですか? ありがとうございます!」と思っていたことだろう。日曜劇場「VIVANT」は、それくらい“豪華”がひしめき合っている。

まず、キャスト。堺雅人・阿部寛・二階堂ふみ・役所広司・松坂桃李と、一介のドラマファンが集まって理想のキャストを妄想してみました! くらいの豪華な出演陣がメインを飾っている。ドラマのキービジュアルが公開された瞬間に縮みあがりそうになった。

蓋を開けたら二宮和也も出演していて、明らかなキーパーソンをギリギリまで秘めておくその豪胆さに、さらに震えあがった。

そして、ロケ地。堺雅人演じる主人公・乃木憂助は、勤める丸菱商事内で起こった多額の誤送金問題に巻き込まれ、差額を取り戻すためにバルカへ向かうことになる。そのシーン撮影は約2ヶ月半の間、モンゴルで行われた。彼が巻き込まれた事件は国家間の安全を脅かすもの。そのストーリーの壮大さも相まって、まさに映画級スケールの作品となっている。

さらには、ドラマとは思えない長尺さも映画を思わせる。初回から108分スペシャルを大々的に喧伝し、2話も1時間超えだった。短時間動画SNSのTikTokが隆盛を極め、YouTube界隈でもショート動画が一種のムーブメントを起こしている世相から考えても、長時間のエンターテイメントは敬遠されつつある。「面白ければ長くても見られる」という事実は、このドラマの視聴率が証明している。

■「VIVANT」の考察コラムを読む

▶︎「VIVANT」を一気に見る

5:「彼女たちの犯罪」



SNS上で話題になり、静かな人気をふつふつと醸成させるようなドラマは、毎クールごとに何作品か生まれている。小中学生のころ、当時人気だったドラマの展開についてアレコレ話し合ったように、SNS上で考察が繰り広げられるのは日常茶飯事。木曜夜23:59〜放送の「彼女たちの犯罪」も、SNS上で火がついた、考察しがいのあるドラマだ。

メインとなるのは3人+1人の女性。エリート医師の妻で、高級住宅街に暮らすも使用人のような扱いを受けている神野由香里(前田敦子)。そのエリート医師と不倫関係にある日村 繭美(深川麻衣)。繭美と同じ大学に通っていた、現在は警察官の熊沢理子(石井杏奈)。そして、由香里の友人となる希死念慮を持つ女性、玉名翠(さとうほなみ)。

以上4人の女性が結託し、“とある目的”に向けて計画を実行していくのが、この物語の根幹。それぞれの思う幸せを実現させるため、まさに危ない橋を渡るのだが、手を組んでいるようでそうではない(=裏切り者が潜んでいそうな)危うさが、考察ファンの心を掴んでいる。

サスペンスや考察ドラマが好きな方には、ぜひともおすすめしたい作品。興味がわいたら、試しに公式サイトのキービジュアルを見てみてほしい。主要キャラクター3名が、それぞれに“どんな”幸せを追い求めているのか、一発でわかる仕様になっている。物語を追いながらこのキービジュアルを眺めていると、だんだん、自身にとっての“幸せ”についても思いを馳せたくなってしまう。

▶︎「彼女たちの犯罪」を一気に見る(オリジナルストーリー展開中!)



以上、今からでも間に合うおすすめ夏ドラマを5作紹介した。

何も考えずにみられる恋愛ものや青春ドラマも良いけれど、お決まりの展開や常套句には飽きてしまったドラマ通に向けて、各放送局が力を込め直しているのが伝わる作品が多かった夏。ぜひ、その妙味を楽しんでほしい。

(文:北村有)

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