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2021年07月22日

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第3話レビュー:部下の才能を積極的に開花させる、理想的な指導者の在り方とは(※ストーリーネタバレあり)

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第3話レビュー:部下の才能を積極的に開花させる、理想的な指導者の在り方とは(※ストーリーネタバレあり)



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2021年7月7日にスタートした「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」。

戸田恵梨香演じる交番に飛ばされたワケありの元エース刑事と、永野芽郁演じる安定収入を求めて警察官になった新人の最強ペアが繰り広げる、リアルな交番エンターテインメントだ。

本記事では、その第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第3話レビュー



川合の才能が開花した回! 本ドラマが始まってこの方、スーパーエリート藤聖子の凄さっぷりがフューチャーされるばかりで、どんどん川合の自尊心が削られていくばかりだ……と心配だった。なんと今回、川合の「似顔絵をつくる力」に焦点があてられる。

きっかけとなったのは、性的被害を受けたとして女子高生が警察に訴えにきた案件。男に路地へと連れ込まれ、身体を触られる被害に遭った彼女。「性的被害の聴取は女性警察官が行うことが多い」という聖子の言葉通り、ピンチヒッターとして川合が女子高生の聴取をする展開になる。

名前や年齢を聞き出した後で、川合は本題へと入っていく。

「どんなことされた?」
「どこを触られた?」
「どっちの胸?服の上から?それとも……」

いくら源たちに「被害状況をしっかり聞き出してこい」と発破を掛けられたからって、ズケズケと聞きすぎだぞ川合! 案の定、女子高生の表情は固くこわばっていき、ついには「もういいです、お姉さんに話したら気が軽くなってきました」と唐突に話すのをやめてしまう。無理もない。ただでさえ思い出したくもないことを、言葉にして伝えなければならないストレスは相当なものだろうから……。

事の次第を知った聖子は川合をたしなめる。「あなたはもっと、覚悟をもって臨むべきだった」ーーその言葉を受け、またもや自信を喪失する川合。しかし、その女子高生を苦しめた犯人の似顔絵をつくる段階で、川合の才能が発掘される。

川合の絵は、決して上手くはない。伊賀崎に頼まれてつくった、高齢者向けの振り込め詐欺抑止ポスターにおいても、なかなかに下手ウマな似顔絵を披露していた。伊賀崎の特徴を絶妙に取り入れた似顔絵で、決して上手くはないが、誰が見ても伊賀崎だとわかるタッチ。その絵を見て聖子はひらめく。川合に犯人の似顔絵を描いてもらえば、逮捕に一歩近づくのではないかと。



仕上がった似顔絵を元に、ひとりの人物が捜査線上に浮上した。犯人を追い詰めるのは次回に持ち越されるようだが、ようやく川合の持ち味が見つかってよかった……と一ファンとして胸を撫で下ろした回だった。

このように、部下の「得意」「持ち味」を積極的に拾い上げ、才能として開かせる機会をつくる指導者の存在はとても貴重だと思ってしまう。まだまだ出そうな杭は打っておけ精神が根付いているように見える日本。聖子のような指導者が増えてくれれば、我が国の未来も明るいな……と遠い目をしながら思いを馳せた。


「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ストーリー



ペアとして息の合ってきた藤(戸田恵梨香)と川合(永野芽郁)。川合は、藤の期待に応えたいと思い始めていた。
 
そんな中、近所のスーパーで、女が「源刑事(三浦翔平)が来てくれないと万引きする」と言っているという通報が入る。駆けつけた藤と川合にふてぶてしく接する万引き犯の高齢女性・山崎だが、源が到着した途端、態度を急変させて……。川合の知らなかった源の“特殊能力”が明らかに!
 
翌日。川合は有給をとった藤の留守を守ることに。 “同期との女子会”に行くと話していた藤だが、実は一人、何かの捜査をしている様子で……。
 
一方、交番での公務に精を出す川合は刑事課から呼び出しを受け、町山警察署へ。源と山田(山田裕貴)から、女子高生が『知らない男にへんなことをされた』と話していると聞く。署内の女性警察官が出払っているため、初めて一人で被害者に聴取することになる川合。被害者の女子高生・彩菜(畑芽育)は、意外にも落ち着いた様子で痴漢被害について質問に答えるが……。
そして、翌出勤日。町山交番に一人の女性・珠代(茅島成美)が駆け込んでくる。珠代は伊賀崎(ムロツヨシ)の顔を見るやいなや、刑事を名乗る不審な人物から電話が来たと話し出す。さらに、彩菜の事件に予期せぬ展開が…。川合の“ある意外な能力”が試される!

(文・北村有) 

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