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2023年09月11日

「VIVANT」第9話:【考察】「あなたは7回撃たれた狼だ」この意味深なことわざは何を意味するのか?

「VIVANT」第9話:【考察】「あなたは7回撃たれた狼だ」この意味深なことわざは何を意味するのか?


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ベールに包まれていた、日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」(TBS系)が2023年7月16日(日)より遂に始まった。
主役の丸菱商事の乃木憂助を演じるのは「半沢直樹」以来、3年ぶりの日曜劇場主演となる堺雅人。タイトルの「VIVANT」(ヴィヴァン)の謎に迫る。規格外のアドベンチャードラマの演出を務めるのは福澤克雄。共演は、阿部寛、二階堂ふみをはじめ、役所広司や二宮和也など”主演クラス”が名を連ねている。

本記事では、第9話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

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「VIVANT」第9話レビュー

乃木(堺雅人)は、なぜノゴーン・ベキ(役所広司)が、3年前からバルカ北西部の広大な土地を購入しているのかが、わからなかった。
しかし、その理由が純度99%のフローライトを採掘するためで、そこで得た莫大な利益を孤児や貧しい人に分配するためだと知ると、自分も一翼を担うことに。
(とはいえ、ここのくだりで黒須(松坂桃李)はいい迷惑。仲間にあんなことするなんて乃木が信じられない!)

乃木は、土地購入に必要な3000万ドル(日本円で42億)のうち、1000万ドルを「別班の機密情報」を使って集めることに成功。
誰の血を流させることなく、1000万ドル以上のおよそ、1400万ドルを手に入れた。


その瞬間、
「あなたは7回撃たれた狼だ」
と男性の声がつぶやかれた。
この言葉は、「何度も苦境を乗り越えてきた人は、その経験を生かし、その後も困難を克服できる」というトルコのことわざらしい。
この声の主が誰で誰に対して言った言葉かはわからないが、きっとバトラカ(林泰文)がベキに対して言った言葉だろう。
死の縁から今に至るまで、何度も這い上がってきたベキに対して称賛のようにも取れる。


「料理が得意だったら、ベキに何か日本料理を作って差し上げたらいかがですか?」と、乃木に提案したのもこのバトラカだ。
もち米によく似たお米と、小豆のような豆を用意したのはバトラカではないだろうか。
何度もうなずきながらおいしそうに食べるベキに「喜びも格別でしょう」と、バトラカも嬉しそう。
バトラカにとってベキはリーダーであり、兄のような存在だと想像がつく。


第9話では現在のベキ、役所広司がストーリーテラーとなって、乃木の母、明美(高梨臨)との生活のことや、ノコル(二宮和也)やバトラカ、ピヨ(吉原光夫)、アディエル(Tsaschikher Khatanzorig)との出会いを語っていく。

若きベキを演じるのは、林遣都。
母役の高梨臨と共に愛溢れる夫婦を好演している。
そして、その夫婦の間に生まれた乃木は、間違いなく3歳までは幸せだったことがよくわかる。
しかし、武装組織や日本の公安の指揮官の裏切りで坂道を転げ落ちるようにそれぞれ不幸になってしまった。

明美の無念の死は残念だったが、ベキは生まれ持ったリーダー気質と情け深い性格からどん底から仲間を増やし、今に至ったこともわかった。
こんなにも頭が良く、情に厚い人間を裏切った公安は無能と言える。
あの時、この家族を救ってあげていれば、大袈裟かもしれないが世界は変わっていたかもしれない。

公安と言えば、第9話は野崎(阿部寛)の出演が一切なかった。
前半は“野崎”劇場のようだった同ドラマも、少しずつ“ベキ”劇場へと移行していった。
野崎が最終回にどのくらい出演するかも楽しみだ。

乃木の話により、ジャミーンの無事がわかると初めて笑顔を見せたノコル。
しかし、ノコルは明らかに乃木に対して敵意をむき出しにしている。

・父がテントの収支報告書を乃木に見せるほど信頼していること。
・父に赤飯を振る舞い、心の底から「美味しい」と言わせたこと。
・たった数日で、テントに1400万ドルもの利益を生み出したこと。

ノコルは乃木に感謝の意を込めて一度ワインを注いでいるが、兄の行動、すべてが気に入らなさそう。
フローライトの情報が政府に漏れたことは、兄に罪をなすりつけるためにノコルが情報を提供していたとしたら……。
ノコルの父への愛は計り知れないので、無きにしも非ずと思えてしまう。


次週でまさかの最終回。
このまま親子の溝が埋まり、乃木はテントの一員として世界中の孤児や貧しい人のためにその頭脳を使い、親子仲良く世界平和に貢献。そして、こっそり薫(二階堂ふみ)やジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)を呼び寄せ、みんなで幸せに暮らしましたとさ、ではいけないだろうか。

フローライトの存在が政府に知れてしまったことや、日本のモニターから送られてきた映像から、乃木が殺したはずの別班員の生存が確認されたことなど、乃木は窮地に立たされているが、“7回撃たれた狼”のごとく、この難局を乗り越えると信じたい。 

一大旋風を巻き起こしたドラマ、「半沢直樹」シリーズの福澤克雄が生み出した「VIVANT」。

この大きな渦のようなドラマがどのようにしてまとまるのか、1週間後が待ち遠しい。

(文:駒子)

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