『ザ・クリエイター/創造者』ギャレス・エドワーズ監督が今を生きる人々に贈るメッセージとは?

公開情報

ギャレス・エドワーズ監督最新作にして、ジョン・デヴィッド・ワシントンと渡辺謙が共演を果たす、感動のSFアクション超大作『ザ・クリエイター/創造者』が10月20日(金)に公開される。 

先月末、日本より一足早く公開を迎えたアメリカでは、AIと人間の愛の物語を圧巻のスケールで描き出したギャレス監督に対し、「演出からストーリーまで、あらゆるパフォーマンスが魅力的」「未来の世界を驚くほど詳細に、魅力的に表現しているだけでなく、深いテーマも兼ね備えた強烈な一作」「現代の大きな課題であるAIに真正面から切り込むストーリーが興味を掻き立てる」「近未来の物語は、何度も見たくなるほど感動的」等と称賛コメントが続々。「今年の最高の映画であり、過去最高のSF映画」「オスカーに値する」といった声も挙がり、ますます注目を集めている。日本公開を来週に控える中、ギャレス監督が、本作に込めた想いについて明かした。

物語の舞台となるのは、今からそう遠くない近未来――人類とAIの戦争が激化した世界。元特殊部隊のジョシュア(ジョン・デヴィット・ワシントン)は、人類を滅ぼす兵器を創り出した“クリエイター”暗殺の命を受け向かった先で、純粋無垢な超進化型AIの少女アルフィー(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)と出会い、暗殺の対象だったはずのその少女を“ある理由”からを守りぬくと誓う。共に行動する中で、次第にAIと人間という枠を超えた関係になっていくふたり。AIのアルフィーと人間のジョシュア、別の立場にいるふたりが交わり合うドラマを通じて、ギャレス監督が伝えたかったこととは?

「私たちは、他者、つまり自分たちとは違う人々に対して恐怖心を持つ社会に生きています。近年になればなるほど、人々の分裂は進んでいます。自分たちと同じ価値観を持たない人は悪人であり、私たちが善人なのだという発想を抱くこともしばしばあります。しかし、当然ながら、彼らは彼らで、私たちの方が悪人で彼らは善人だと感じている。人とはそういうものです」と話すギャレス監督。

本作ではAIと人間という立場の違う者たちの戦いを描かれるが、その物語の中で、ギャレス監督は、争いの元となるのはいつの時代も価値観の違う者同士によるもので、自身の正義に従い行動している各々は悪気を持っている訳ではない、という人間の普遍的なテーマに切り込んでいる。

昨今、AIの目覚ましい進化と、それと引き変えに人間がAIに取って代わられてしまう未来への危機が叫ばれ始めている。物語の中でギャレス監督は、そんな時代を生きる私たちに向けて、AIが人間の生活を便利にしてくれるひとつのツールという領域を超え、人間の手ではコントロールできないまでに進化してしまったとしたら、AIとどのように付き合うべきなのか、人間は自分たちの意思を突き通しAIを支配して良いのか、それともAIを尊重すべきなのか、というメッセージも投げかける。

「ある特定の人たちに対して大きな偏見を持っている登場人物が、その人たちのど真ん中に放り込まれ、彼らと共に生きなければならない、もしくはその中で生き延びる方法を見つけなければならない状況。それを探求したいと私は思いました。そういう状況になったら、人はどのように変わるのか?そこで目にしたことが自分の持つ偏見にどういう影響をあたえるのか?ある状況に放り込まれたキャラクターが旅路の中で、別の視点からものを見られるようになり始める。そういう発想の物語が私は大好きなのです」と、AIのアルフィーらと出会い、心動かされていくジョシュアが、私たちに新たな価値観を見出させてくれることも示唆している。

果たして、ギャレス監督の描く近未来のAIと人間の物語は、私たちに何を教えてくれるのか。今を生きる私たちに問いかけ、心を揺さぶるSFアクション超大作『ザ・クリエイター/創造者』が、今月20日(金)、ついに幕を開ける。

作品情報

原題:The Creator 
監督・脚本:ギャレス・エドワーズ(…『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『GODZILLA ゴジラ』)
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、渡辺謙、ジェンマ・チャン、アリソン・ジャネイ、マデリン・ユナ・ヴォイルズ

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