岩下志麻

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令和なら即炎上!昭和サスペンスに棲む「クズ男」たちを解剖する

昭和のサスペンスが面白いのは、事件や謎解きだけじゃない。そこには“男が男であるだけで、ある程度許された”空気が、そのまま残っている。白衣、学問、肩書、政治力——権威は時に、人を救う道具にも、他者を踏み台にする免罪符にもなる。今回並べた4本は...
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乾いた時代を撃ち抜き、やがて神話へ——3本で味わう「篠田映画」の振れ幅

篠田正浩の映画を観ると、奇妙な感触が残る。画面は端正で、構図は静かで、人物の動きもどこか節度がある。なのに、胸の奥にだけ“ざらつき”が残っていく——その違和感こそが、篠田映画の快楽だ。国立映画アーカイブは、篠田正浩が1960年の第2作『乾い...
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美は人を救わない——篠田正浩『美しさと哀しみと』『鑓の権三』で味わう“美の残酷”

美は、なぜこんなにも残酷なのか——『美しさと哀しみと』『鑓の権三』篠田正浩の映画を一本でも観ると、妙な感覚が残る。“美しいもの”を見届けたはずなのに、胸の奥に小さな刺が残っている。花ではなく、刃。救いではなく、決定的な一撃。今回の特集パート...
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本日公開『新解釈・幕末伝』で幕末がもっと好きになる。笑って、震えて、泣ける──年代順・幕末傑作5選

歴史の授業で何度も聞いたはずなのに、いざ説明しろと言われると、意外とうまく言葉にならない。「ペリー来航」「尊王攘夷」「新選組」「薩長同盟」──事件名は知っている。人物も知っている。けれど、“なぜ”その選択をし、何を背負っていたのかは、ぼんや...
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静けさの中に息づく家族——小津安二郎、晩年カラー四部作をめぐる旅

小津安二郎の映画は、大事件が起きない。けれど、気づけば胸の奥で何かがほどけ、静かな余韻が長く残る。畳目の高さに据えられたカメラ、画面の隅に置かれた急須や赤い小物、交わされる挨拶と言葉の反復——それらが積み重なって、家族の機微と時代の空気をそ...
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“池波正太郎”が誘う――闇に潜む義と掟を映画で観る

秋は、しっとりとした時間に物語の世界へ没入するのが似合う季節だ。先週の司馬遼太郎特集に続き、今週は“司馬と双璧”と称される歴史・時代小説の名匠 池波正太郎 に焦点を当てたい。『鬼平犯科帳』『雲霧仁左衛門』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』……...
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金曜映画ナビ〈戦後80年 終戦記念特集〉第2週 陸・海・密林──八十年目の日本映画で“戦場”を歩く『西住戦車長傳』(1940) 『駆逐艦雪風』(1964) 『野火』(2015)

八十年前の八月十五日、日本は敗戦を迎えた。あの日から流れた時間は、私たちの記憶に静かに澱(おり)を残しながら、それでも少しずつ色を薄めつつある。――だが映画のフレームは、過去をいきいきと呼び戻す。今週は「戦争」という巨大な闇を〈陸・海・密林...
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女優・岩下志麻という生き様を観る:伝説の5作品でたどる昭和の光と影

昭和の銀幕に美しく、そして強く咲き誇った女優・岩下志麻。その凛とした佇まいと、芯の強い女性像を映し出す存在感は、時代を超えて今なお多くの映画ファンを魅了し続けています。この記事では、1960〜1980年代を中心に、岩下志麻の圧倒的な演技が際...
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こんな男に惚れてはいけない!!――日本映画に描かれた“どうしようもない男たち”の肖像――昭和クズ男列伝

映画という芸術は、時代を映す鏡であり、人間の本質をあぶり出す装置でもある。特に昭和の日本映画には、愛すべきダメ男や、どうしようもないクズ男が数多く登場し、観る者の心を揺さぶってきた。彼らの行動に憤り、呆れ、そしてどこかで共感すらしてしまうの...
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【没後20年】名匠・野村芳太郎監督が遺した珠玉の3作──“観る者を撃ち抜く”映像美と人間ドラマ

🎬今なお心を揺さぶる監督、野村芳太郎という存在「映画の良し悪しは観客が決める」──この信条を貫いた映画監督が、かつて日本映画界に存在していた。野村芳太郎。松本清張との黄金タッグをはじめ、社会派ミステリーから風刺喜劇、そして家族ドラマまで、あ...