子供の失踪を描く『シャッターラビリンス』、技術的特異点を描く『オートマタ』

間もなくお盆シーズン。社会人の方も夏休みを取られる方も多いことでしょう。おうちで映画鑑賞をするにあたって、話題作も良いですが、ちょっと一捻りで日本人やアメリカ人以外の監督作品に手を出してみるのも新たな体験が出来てオススメです。

ということで、今回ご紹介するのは、ガベ・イバニェス監督のスペイン産サスペンス『シャッターラビリンス』と『オートマタ』の2作。どちらも独特の雰囲気があり、映像的にも面白い作品となっています。また内容も深く、視覚的にも内容的にも引き込まれる魅力があります。それでは、それぞれどんな映画か見どころなどをお伝えしていきましょう!

神秘の島で子供が行方不明に……謎の島に隠された真相とは『シャッターラビリンス』

シャッター・ラビリンス (字幕版)

マリアと息子ディエゴは神秘の島「鉄の島・イエロ島」へ遊びに行くため、フェリーに乗っていたが、ふと目を離したときにディエゴがいなくなってしまう。半年後、子供の溺死体が見つかり、身元確認のためマリアは再びイエロ島へ。

神秘の島の住人だけあって、怪しいこと怪しいこと。子供を探すミステリーとサスペンスのバランスがとてもよくなっています。いや本当に主人公と警察以外が怪しすぎて、誰が誘拐犯・殺人犯だったと言われてもおかしくないレベル。そして島の中の村という独特の雰囲気があり、よそ者を受け付けないような感じがあります。そういう意識がひしひしと主人公に向けられており、余計に怪しい雰囲気になり、何かあるんじゃないかと思ってしまいます。

子供探しも、途中どこから妄想で、どこから現実なのかフラフラしながら……それでも最後はすっきりと終わってくれる作品です。

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シャッターラビリンス| 2009年 | スペイン | 94分 | (C)2009 TELECINCO CINEMA, MADRUGADA FILMS AND ROXBURY PICTURES | 監督:ガベ・イバニェス | エレナ・アナヤ/マール・ソデュープ/ベア・セグラ |

ロボットに課せられた2つの原則…『オートマタ』

オートマタ(字幕版)

太陽風が強くなりすぎた影響で人間が活動できる範囲が狭くなり、人間が活動できない範囲の労働をロボットがしている世界。そしてロボットたちには2つの原則が課せられていた。

1:生命体に危害を加えてはいけない

2:ロボット自身で、修理・修繕をしてはいけない

ロボットメーカーの調査員ジャックは、ある日自分を修理しているロボットを見つけてしまう。それは2つの原則が課せられているはずのロボットではありえないことだった…

こちらは『アイ・ロボット』や『ブレード・ランナー』を彷彿させるような作りとなっています。テーマは「技術的特異点」だそうで、人工知能が人間の思考を超えてしまうかどうか、です。

見どころもまさにそこで、人間を超える人工知能ができてしまったとき、人間はどう対応していくか?脅威とみなして排除するべきか、それとも共存を目指すか、または相手を認めすみ分けていくか……。ロボットの造形もなかなか面白く、そこも見どころだと思います。

人工知能や技術革新にもロマンがありますね。もちろんそれが人間に脅威とならない範囲で、ですけど。またいくら自分たちより賢いからといって、ロボットに管理されるのもあまりいいとは思えません。人間は束縛を嫌いますから。こういうのは人それぞれ考え方が違うので永遠に答えのでない問題です。でも、答えがなく、ずっと考えることに意味があったりします。

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AUTOMATA/オートマタ| 2013年 | スペイン/アメリカ/ブルガリア/カナダ | 109分 | (C)2013 AUTOMATA PRODUCTIONS, INC. | 監督:ガベ・イバニェス | アントニオ・バンデラス/ビアギッテ・ヨート・スレンセン/メラニー・グリフィス/ディラン・マクダーモット/ロバート・フォスター |

まとめ

どちらの作品もミステリーであり、サスペンスであります。一方は人間が見せる話で、一方はSF。ひとつは単純に物語として面白く、もうひとつは技術革新についていろいろ考えさせてくれる作品。

是非どちらもお楽しみください。

(文:波江智)

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ライタープロフィール

波江智

1978年生まれ。映画ライター。シネマトゥデイややcinema Ala Carteなどに寄稿。ジョージ・ルーカスとガイ・リッチーを敬愛。ベストムービーは『ロックストック&トゥースモーキングバレルズ」。

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