ヴィン・ディーゼルの魔女退治を楽しもう!

激アツなカーアクションで人気沸騰中のシリーズ最新作『ワイルド・スピード スーパーコンボ』が8月2日より日本上陸!

もっともこの作品、元FBI特別捜査官ルーク・ホプス(ドウェイン・ジョンソン)と元MI6エージェントのデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)の、性格から何から真逆なデコボコ・コンビが繰り広げるバディ・ムービー仕様となっていまして、いわばスピンオフといってもいいでしょう。
(原題も“FAST&FURIOUS PRESENTS:HOBBS&SHOW”となっているのもそのことをよく表しています)

要するに、今回はシリーズの顔ともいえるドムことドミニク・ドレッド(ヴィン・ディーゼル)が登場しません。

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』という作品そのものの面白さは十分保証しますが、それでもやはりヴィン・ディーゼルが見たい! とお嘆きのファンも正直多いことかと思われますので、そんなあなたのために今回は配信で見られるヴィン・ディーゼル主演映画『ラスト・ウィッチ・ハンター』をご紹介!

TM & (C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

不老不死の呪いをかけられた
ウィッチ・ハンターの闘い

2015年度作品『ラスト・ウィッチ・ハンター』は、ヴィン・ディーゼルが主演のみならず製作も務めたダークでファンタジックなアクション映画です。

今から800年前、魔女の女王(ジュエリー・エンゲルブレヒト)に家族を殺されたコールダー(ヴィン・ディーゼル)は女王への復讐を誓い、ようやくそれを成し遂げますが、その代償として彼女から不老不死の呪いをかけられてしまいました。

それからコールダーは現代に至るまで、「斧と十字架団」に属する唯一無二のウィッチ・ハンターとして人知れず戦いを繰り広げてきています。

(もっとも現代においては、魔女も人間社会に害を及ぼさなければ共存して良しといった協定が団と魔女たちの間で取り交わされています。つまりコールダーは、悪さする魔女を捕獲するのが今の仕事なのでした)

コールダーにはその時代時代に「ドーラン」と名付けられる神父の相棒がいます。

現在の36代目ドーラン(マイケル・ケイン)とはもう長い付き合いではありましたが、そんな彼が引退することになった翌日の朝、彼が突然死去したとの報がもたらされます。

36代目の死に疑問を抱いたコールダーは、新たに就任した37代目ドーラン(イライジャ・ウッド)や、人の心に入り込むことのできるドリームウォーカーの力を持つ魔女クロエ(ローズ・レスリー)とともに調査を開始し、やがて800年前に退治したはずの魔女の女王にまつわる驚愕の真実を知らされるとともに、壮絶な戦いに身を投じていくことに……。

ここではヴィン・ディーゼルが見た目のタフガイぶりだけでは決して倒せない、悪しき魔女との壮絶なバトルをタフガイならではの力技で豪快に魅せていく作品です。

作品の性格上、幻惑的なCGもふんだんに盛り込まれてはいますが、やはり主役はディーゼル。まるでジャイアンが中年オヤジになったかのような貫禄と頼もしさで画面狭しと席巻していきます。

彼の相棒となる36代目ドーランを演じる名優マイケル・ケインの渋さと、一転してどこか頼りなさげな37代目イライジャ・ウッドとの対比もユニーク。

また後半からはかなり意外な展開を迎えたりもしますので、最後の最後まで気が抜けません。

今回は製作も務めているだけあって、自身の見せ場にも怠りはなく、いわゆるディーゼル・ファンにはたまらない作品となっているのでした。

監督は『サハラ 市の砂漠を脱出せよ』(05)やリメイク版『クレイジーズ』(10)など、手堅くも頼もしい職人技を披露し続けるブレック・アイズナーが務めています。

SFからアクション、声優まで!
“タフガイ”ディーゼルの魅力

ここでヴィン・ディーゼルのキャリアを振り返ってみますと、1967年7月18日、アメリカNY生まれ。7歳で初舞台を踏み、94年に自主制作した短編映画“MULTI-FACIAL”が95年度のカンヌ国際映画祭で高い評価を受け、これを見たスティーヴン・スピルバーグ監督が彼を気に入り、『プライベート・ライアン』(98)の出演をオファー。ここで一気に注目を集めることになりました。

その後、『ピッチブラック』(2000)、『ワイルド・スピード』(2001年)、『トリプルX』(2002年)と立て続けに主演して、いずれも大ヒットして一躍ハリウッド・スターの座に躍り出ました。
(この3作品、いずれもシリーズ化されていて、今なお人気を誇っています)

実は傑作SFアニメ映画『アイアン・ジャイアント』(99)のジャイアント役で声優デビューも果たしていて、そのラインで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)のグルートの声を演じ、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)『同エンド・ゲーム』(19)では堂々のアヴェンジャーズ入りも果たしています。

そうした活動の中、映画製作にも意欲的で、そもそも『ワイルド・スピード』シリーズも、『ピッチ・ブラック』以降の続編『リディック』(04)『リデイック:ギャラクシー・バトル』(14)も、『トリプルX』シリーズも彼が製作に関与しているのでした。

そうした勢いの中で作られた1本が『ラスト・ウイッチ・ハンター』であることを思うと、なおさら彼の意欲を顧みることもできるでしょう(おそらくこれもシリーズ化したかったのかもしれませんね。未だ続編は実現していませんけど……)。

いずれにしましても真夏の酷暑を熱い映画魂で吹き飛ばすヴィン・ディーゼルの活躍をぜひご覧ください!

(文:増當竜也)

他の記事も読む
映画の配信情報をチェック!
                  

ライタープロフィール

増當竜也

増當竜也

増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画レビュー・コーナー『戯画日誌』を連載中。近著に『映画よ憤怒の河を渉れ 映画監督佐藤純彌』(DU BOOKS刊)がある。

ピックアップ

新着記事

WP Facebook Auto Publish Powered By : XYZScripts.com