“コピーの神様”が語る、ギャング映画『夜に生きる』

現在公開中の映画『夜に生きる』から、本作のファンポスターと、ポスターのキャッチコピーを担当した関根忠郎の特別インタビューが、シネマズに到着した。

映画惹句師・関根忠郎が語る『夜に生きる』

映画『夜に生きる』は、全米でベストセラーを記録したデニス・ルヘインによる同名クライム小説を実写映画化する作品で、3人の女性との出逢いを経て、“夜に生きる”と決意した男の姿を描く。2012年に『アルゴ』で監督・主演を担当し、全米では“ポスト・イーストウッド”と称されるベン・アフレックが、本作では監督・脚本・主演を務める。

夜に生きる ファンポスター

本作のファンポスターは、これまで『アウトレイジ』のポスターデザインなどを手がけ、大のギャング映画好きを公言するデザイナー・中平一史によって制作されたもの。

キャッチコピーを担当したのが、今回インタビューに応じてくれた、「仁義なき戦い」シリーズなどのコピーを生み出し、ジブリの鈴木敏夫も“コピーの神様”と敬う、日本で唯一の映画惹句師(コピーライター)・関根忠郎氏だ。

印象に残ったコピーは「日本よ、これが映画だ」

夜に生きる 関根忠郎1 インタビュー

――ご自身のコピーが入った、中平一史さんのデザインしたポスターの仕上がりを見ていかがですか?

日本版のポスターとは全く違うタッチで斬新に変えることができてすごいですよね。感心しました。

――コピーのアイディアはどのような瞬間に生まれたのでしょうか。

いつも映画を観ながら考えています。今回一番初めに思いついたのが、主人公が自分のルールで生きるということは危険度が高い、その激流の中をどう泳ぎ切るのかという点です。そこで思いついたのが「一寸先は闇」という言葉。あとは世界が政治の面で分断されている、分断社会を匂わせようと思いました。

――映画作品にコピーをつける上で注意していることは?

作品のドラマを捉えるということを基本に、できるだけ人の気を引くコピーを心がけています。職業病と言いますか、長年これでやってきているので、もう習慣になっているんです。

――様々なジャンルの映画が公開される中で、近年で関根さんが印象に残ったコピーは?

『アベンジャーズ』の「日本よ、これが映画だ」はパンチがあって良いと思いました。とても大胆ですよね。

自分のルールで生きようとするギャング映画なんてなかった

夜に生きる

――本作『夜に生きる』をご覧になっていかがでしたか。

試写で既に2回観まして、公開したらまた観に行こうと思っているくらい面白かったです。主人公があまりギャングらしくない所が良いですよね。組織に入らず、それを突き通そうとする。僕はギャング映画が大好きで、1950年代前後からずっと観ているんですよ。ジェームズ・キャグニーといったギャングスターが出演している映画が好きで学校を休むほど観狂っていました(笑)中学から高校までの6年間で750本ほど観ましたが、この映画のように主人公が自分のルールで生きようとするギャング映画なんて、今までなかったですよね。

――本作のプロモーションにおいてベン・アフレックが語っているように、近年ギャング映画が少なくなっているように感じます。

映画ばかり論じられますが、観客について論じる映画評論家がいないんですよ。ギャング映画に対して観客は損失感を抱えている。東映の「仁義なき戦い」や「極道の妻たち」が終わったのが1987年、1988年辺りですが、それを観ていた男性の観客層がだんだんと劇場から遠のいていきました。人間の深さが現実世界に薄らいでいることが原因だと思います。そうなるとギャング映画でドンパチやるのは、嘘っぽいと観客が感じてしまうのです。この映画をきっかけに一度遠のいてしまった男性客を目覚めさせたいですね。そういう役目がこの映画にはあると思います。

 

――これから本作をご覧になる方へメッセージをお願いします。

衣裳、映像どれをとっても見所がたくさんありますし、主人公のキャラクターも魅力的です。ただの抗争劇のギャング映画ではないので楽しめると思います。

夜に生きる 関根忠郎2 インタビュー

映画『夜に生きる』は、現在公開中。

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