名作にとってクリスマスとは?ゆとりですが「クリスマス・キャロル」を観てみた

こんにちは、ながちです。ジブリ映画「紅の豚」の公開から半年後に生まれました。

ゆとり女子が映画史に残る名作を観てみる「ゆとりですが名作観てみた」。

クリスマスの名作第1弾の「ホーム・アローン」に続き、今回は「クリスマス・キャロル」(1984年公開)を観てみました。

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そもそもごめんなさい、ディケンズとは一体…

本作は、英国の文豪・ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」が原作の映画です。20世紀半ばから何度も映像化がされており、ディズニーが手がけたものも多々あるようです。

恥ずかしながら「クリスマス・キャロル」というワード自体は聞いたことがあるのですが、それは何なのかは知りませんでした。小説やら映画やらミュージカルやら…物語のことだったんですね。この連載はどんどん自分の無知をさらけ出していて恥ずかしい限りです。

「クリスマス・キャロル」を子どもの頃に観た記憶も読んだ記憶もないのですが、様々なレビューを見る限り「クリスマスのド定番」「子供の頃から親しみのある物語」なんだそう。

特に原作であるディケンズに言及しているレビューが数多く見られました。ゆとり全開な感想で恐縮ですが、「はて…初めて聞いた名前…」としかならず…。

今回は本当に何も知識のない作品なので、まっさらな状態での鑑賞でした。

クリスマスって大人の道徳を養うものなの?

ご存知の方がほとんどと思いますが、本作をざっくり言うと「意地悪なおじいさんがクリスマスをきっかけに改心する物語」です。自身の過去・現在・未来を見せる亡霊が、おじいさんの楽しかったクリスマスの思い出や、これから待ち構える惨めで悲しいクリスマスを見せてきます。さらっと絵本でも成立しそうな、なんとも道徳的ですんなり入ってくるストーリーでした。

今回鑑賞したのは1984年公開の「クリスマス・キャロル」。30年前なので映像の効果には古さがあるものの、ストーリーが単純明快なのでそこまで気になりません。冬の英国情緒がたまらなく美しいです。

前回ご紹介した「ホーム・アローン」しかり、映画の世界でのクリスマスって大人の道徳心をくすぐるものが多いように感じました。ああもっと周りの人に優しくならなくては、と思うシーンが多々あります。

日本人にとっての改心のタイミングは「新年(お正月)」が一番ありそうですが、欧米の人々にはクリスマスなのかもしれません。

意地悪なおじいさんであるスクルージは、恐ろしいイブの夜が明けた途端に別人のように心を入れ替えます。部下の給料を倍にし、甥への罵倒をきちんと謝り、貧しい子どもたちに寄付を惜しまない人間になるのです。クリスマスの魔法って恐ろしいと思いつつ、その極端さが子どもにも大人にも腑に落ちる内容なんだなあと思いました。

日本人にはやや馴染みの薄い「家族との時間が最高」精神

「クリスマス・キャロル」では、典型的な「家族との時間が最高」精神を思う存分浴びせられます。“しかしそれは、やや暑苦しいようにも感じるもの”――なんて屈折した思いもなく、ただただ家族愛に溢れた物語でした。

クリスマスに限ったことではないですが、「家族との時間が最高」のシーンは欧米映画でもよく見かけます。映画でなくとも、彼らの実際の生活にも染み付いているのでしょう。

邦画でも幸せな家族の姿は描かれていますが、なんとなくクリスマスなどの「家族との時間が最高」らしい様子ってあまりないように思います。お盆が当てはまる可能性はありますが、死者を弔う行事でもあるためにハッピーな雰囲気にはならないのではないしょうか。お正月はもっと厳かで、クリスマスのようなパーティー感もありません。

お盆やお正月とはまた異なる「家族との時間が最高」精神に、どっぷりと浸かってみるのもたまにはよいかもと思いました。

年に1度見直して心を正したくなる

スクルージは、みんなが幸せに過ごすクリスマスに対しうがった見方をしてしまったり、ひどいことを言ってしまったりと、本当にひどいおじいさんでした。しかし多かれ少なかれ、誰しも思い当たる過ちでもあります。気に入らないことってどうしてもあるものです。

「クリスマス・キャロル」はそんな自分の心の汚さを、ぴしゃりと指摘してくれます。なんなら「クリスマスだし、まだやり直せる」という希望も一緒に。

ただただ道徳的であるものの、全世界から1世紀以上愛されている物語であることに、納得のほかありませんでした。子どもにぜひ「クリスマス・キャロル」観せてあげたいなあ。

もしおすすめの名作がありましたらぜひ教えて下さいね。ながちでした。

(文:ながち)


    ライタープロフィール

    ながち

    ながち

    18歳のときに映画監督を志していたが、たまたま入った大学のサークルで海外旅行に目覚めてしまい、その夢は夢のままに編集者として生きている。きっかけは伊坂幸太郎原作「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画を観たときで、「こんな風に原作ファンを裏切らない映画、私もつくりたい」などと思っていた。現在、23歳既婚。涙もろいけれど、悲しい話は嫌いです。

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